Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

今日は更新できるかどうか分からないので、今の内に少しだけでも書いてしまいましょう。
一曲ずつのアルバムレビューは久しぶりなので、ちょっとずつ、ね(笑


THE CIRCLE
オープニング曲にしてタイトルチューンである摩訶不思議な楽曲。アコースティックギターのざくざくとした音に導かれて、異国の風が聞き手の中で吹き始めます。中近東を彷彿とさせるメロディが静かに鳴り響く中、稲葉さんによる「Oh〜Oh〜♪」という声が重なる。個人的なイメージとしては、中近東というより、どこか山奥の原住民達が捧げる祈りの歌のようなものに近いです。PVの草原のイメージはまさにピッタリで、やや曇った空の下で、言葉にはならぬ祈りだけが風に乗せて伝わってくる、そんなイメージです。
一曲目は強力なロックナンバー、あるいは歌詞のない半分インストのような楽曲で次の曲を盛り上げることが多いB’zとしては、このような奇妙な穏やかさを持つ曲が一曲目に来るのは極めて珍しいといえるでしょう。
歌詞にある通り、「ゆらめく」ようなボーカルにのせて、ギラリと光る太陽が雲を裂いて現れます。この歌詞がまたきわめて珍しい。B’zのタイトルチューンというのは、基本的にアルバムに込められた意味みたいなものとのダブルミーニング的なものか、もしくはアルバムの中身を象徴するような小曲であることが多いです。例えば、前者はRUN、Brotherhood、STAY GREEN、BIG MACHINEなどが良い例だし、後者で言うならば、爆発寸前の危険な緊張感を表すRISKY、B’zの二人のみで演奏されるspirit looseがそれにあたる。
今回の場合は、THE CIRCLEのアルバムタイトルとしての意味は、輪廻、回帰といった感じなのですが、曲としてのTHE CIRCLEにはその意味は全くといって良いほど込められていない。仮タイトルのsuryaの時から変わらず、太陽の曲のまんまで、人と人の関係や、己の意気込みを伝えるような歌詞ではない。純粋に音にインスパイアされたもの。音から広がるイメージがあって、そのイメージをさらに深め、逃さないように固めるための歌詞。ある意味で、最も音に忠実な歌詞ですよね。
じゃあ、この曲がアルバムの象徴かというとそうでもない。確かにX、BLACK AND WHITEにみられるエスニックなテイストを顕著に表してはいるけど、それがTHE CIRCLEというアルバムの本質かというとそうでもない。敢えて言うならば、バンドとして戻ってきた時、それがたとえ同じ面子でも、様々な経験を経る前と後ではまるで違う、そんなアルバムのイメージには合ってるけど、ちょっと強引(笑)まぁ、色んな意味で異色な楽曲です。
この手の異国情緒を漂わせる楽曲っていうのはロック界ではそんなに珍しくなくて、結構色んな方がやってます。代表的なのはやはり、LED ZEPPELINKASHMIRとかペイジ・プラントの一連の作品。B’zファンにはAEROSMITHのNINE LIVESが馴染み深いでしょうか。私のようなQUEENファンならばMUSTAPHAなる曲を思い浮かべるでしょう。そういった先達の楽曲もそうですが、とにかく普通ならない、何ともいえない妖しいメロディがこの楽曲の魅力。
気が付いたら、曲のイメージの世界に迷い込み、共にこの祈りの歌を太陽の下で捧げてしまっている。そんな楽曲です。


と、まぁ、敢えてパーカッションには触れずに書いてみました(笑)というかTHE CIRCLEだけでこれじゃあ、一体13曲全部書いたらどんくらいになるやら・・・。てゆーか、終わりそうにないけど、頑張ろうっと。あ、そうだ。トラバトラバ!id:ZO353:19860830!!