Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

Brighter Day
アルバムのラストを飾るナンバー。曲調としてはバラードと呼ぶべきか、ミディアムチューンと呼ぶべきか微妙なところ。メロウな楽曲とでもしておきましょう。久々の英詞の楽曲ですね。何気にメロウな楽曲の英詞というのは初めてですね。消えない虹の英語バージョンがBUZZ!! THE MOVIEに入っていた程度で、CDでは初めてのはずです。
「Ah,a-ah」という稲葉さんの寂しげな響きのするコーラスが全編を通して非常に特徴的な曲なんですが、それ以外の部分については、英詞であることを除けば至ってまっとうなナンバー。日本語詞だったら、B’zの過去のどのアルバムに入ってもそんなに違和感はないんじゃないでしょうか。
しかし、それ故に変わり種揃いのこのアルバムの中では、他とは違う感じを醸し出してます。とはいえ、前作BIG MACHINEのラストを飾ったROOTS程の輝きは個人的にないですけどね。
Aメロは軽やかな感じで、英詞がするすると紡ぎ出だされていきます。歌詞の方もわかり易い単語で、簡単に情景を思い浮かべさせてくれる。ある意味、日本語早口歌詞よりよっぽど聞き取りやすいです。英語が聞き取れない方でも、今回は歌詞カードの横に日本語訳が書いてあるので一安心ですね。
個人的に二番の出だし、「Music in the street on Saturday night〜」って部分が好きなんです。ちょっとビリー・ジョエルPIANO MANみたいでムーディーじゃないですか。実際に、聞こえてくる音楽や周りの笑い声が何となく悲しい気分にさせてしまうことってありますよね。深刻な悲しみじゃないんだけど、何となく憂鬱な気分。BON JOVIが確か、土曜の夜は人生の絶頂と例えたのですが、他人は今、人生の絶頂なのにひきかえ自分は・・・なんていう風に肩を心なしか落としている風景が思い浮かぶようです。
サビでは、誰かに語りかけるように救いを求めます。太い声で「Oh〜」と歌えるのは今の稲葉さんだからこそ。ちょっと前だったら、この太さは表現できなかったでしょうね。
しかし、曲の展開が余りに王道的で余り書くことがないんですよね。歌詞の方はシェーンに協力を仰いだためか、割と野性のENERGYに似た雰囲気をもってますし。
激しいサビの後にやってくる、静かなギターソロはなかなか良い。ギターソロのイメージは何故か柱時計。柱時計の振り子が右に左に動いてるイメージがするのです。何故と言われても非常の困るので、聞かないでください。
さて、普通をさっきから連発してますが、僕はこの曲好きなんですよ。最後のサビの歌詞のおかげで。最後の歌詞では「今僕は 輝ける日々へと続く道を見つけたよ」と明確なハッピー・エンドが描かれている。今までの歌詞だったら、野性のENERGYでも何でも良いのですが、この手の歌詞の曲って、一歩を踏み出すところまでは描かれていても、それがどんな道の上にあるのかまでは分からなかったんですよね。それはそれで、リスナーの想像を膨らませるのですが、こういう明確な形で描かれていると個人的には嬉しい。
僕は、ハッピー・エンドが好きなのです。歌詞でも小説でも、文章に流れのあるものなら(つまり、刹那の悲しみの感情を歌ったものは話が別ってこと)どんなにベタで馬鹿らしくても、ハッピー・エンドの方が好き。悲劇にも美しさがあるんですけど、悲劇にしかなりえない構造というのが好きじゃない。だから、もう一度キスしたかったみたいなパターンの歌詞はそんなに好きじゃないですね。
余りに陳腐で馬鹿らしくて、笑ってしまうのも、笑いにはやっぱり変わりないですし、悲しみをたたえた寂しすぎるエンディングよりかは、やっぱ笑ってたほうが良いと思うのです。
そういう意味ではこのラストは最高ですね。アルバムの流れからしたら、BLACK AND WHITEで終わった方が締まるだろうし、あるいはARIGATOをこの曲の後に置くとぴったりな感じなんでしょうけど、それでも、これで良かったなと思います。


はい、お終い。2ヶ月以内には終わらせたかったけど、若干オーバーしてますね。途中で大分期間が空いたりしてましたからね。それでも、ライブ参戦前に書き終えられて良かったです。次からは真面目に早めにやろう。長く書きすぎるのも、後が大変だと学んだし、次は大丈夫。(id:ZO353:19860830)