Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

GLASS MOUNTAIN

Glass Mountain

Glass Mountain

これぞ懐古の極み。ジャケットセンスも、ボーカルの声の質も、曲も何もかもが60年代〜70年代のセンス。あの時代の良かった部分を特に強調するわけでもなく、まるっきり当時の雰囲気を醸しているというのが凄い。強いて言うならコーラスワークが今っぽいか。FEEL ME COME ALIVEとか、DEEP PURPLEを間違えてかけてしまったのかと思うような出来である。そうかと思いきや、妙に泥臭いリフが印象的なLAST SURVIVORのような曲や、80年代〜90年代の古臭い明るさ・爽快さのあるをRAYSを入れてしまう小器用さ。この小器用さがまた昔っぽい。昔のバンドって小器用だったと思うのです。自分たちの分野で他分野を無理矢理やってしまうような人たちはわりと多かったと思う。
解散記念のような形で発売されたアルバムなだけに、アルバムの流れは良くないが、聞いてて実に清々しい作品だ。買ってから飽きもせずに何度も聞いている。惜しむらくは個性のなさかな。ボーカルも曲もセンスも全て過去にあるものを忠実に受け継ぎ過ぎてて、このバンド自身の個性は、今、そういう曲を作れるという部分だけになっている。聞いてる側には全く問題ないけど、やる側としてはどうなのかなと疑問に思う。そう考えると、解散というのは時間の問題だったかもしれない。それにしても二枚で終わるには勿体ないバンドだが。GOTTHARDだって、最初は過去のバンドの美味しいところだけを忠実にいただいていたのが、いつの間にかGOTTHARDでしかないロックを奏でるようになったわけだし。