- アーティスト: JIMANG
- 出版社/メーカー: BBM RECORDS
- 発売日: 2011/02/09
- メディア: CD
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Jimang Shotやあかね色に染まるラジオといったちょっと手に入りにくい音源が入っているのが有難い。一方でタイアップ付のシングルでもあったla divina tragedia 〜魔曲〜は選曲漏れ。これに関してはライブで演奏するのが難しい楽曲だし、タイアップ有りき異質な部分があるから仕方ないのかもしれない。
本作最大の特徴は全編に渡って派手に活躍するブラス隊の存在である。前作Erosでも活躍したブラスが、今回は過去の楽曲においても派手に鳴っている。これは2nd、3rdの楽曲にすごくいい影響を及ぼした。よく言えば堅実で無骨、悪く言えば地味なロックナンバーたちがブラスによってメリハリのあるキャッチーな楽曲に生まれ変わった。
分かりやすいのがLionかな。オリジナルもアフリカの匂いを感じさせるスピーディな楽曲だったけれど、このライブバージョンはイントロで入るホーンにいきなりやられる。Jekyll & Hydeは大胆にアレンジが施され、自殺者バンクスにも負けないくらいムーディーな楽曲に変わった。
新曲は物静かなバラードである涙とノリの良いBEST THE BUSTの2曲。どちらもお得意の曲調ながら、押さえるべきつぼをしっかり押さえてる。涙についてはもう一ひねりあっても良かったかもしれない。
本作の私的な白眉は、Jimang Shot。東方Projectのネクロファンタジアをアレンジし、歌ものとして仕立て上げたこの楽曲、元々の曲の出来、CDでのアレンジの出来も素晴らしかったのだけど、こうしてブラスが加わると圧巻の一言である。ハードなテイストの楽曲の多い中で、和のメロディーとどこか妖しい雰囲気がSound Horizonを彷彿とさせるからかもしれない。
Sound Horizonは好きだけど、JIMANGソロには手を出しかねているという人には最適の一枚。ただ、普通のCD店にはあんまり置いていないかもしれない。