ついついご無沙汰しております。Don't Wanna Lie発売前に、今月結構聞きこんだアルバムの感想でも。
- アーティスト: Sixx:A.M.
- 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
- 発売日: 2011/05/04
- メディア: CD
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
アルバムタイトルにして、一曲目であるThis Is Gonna Hurtがとにかく気持ちいい。皆で歌えるような掛け声のパートを沢山入れ込んであり、拳を振りながら歌いたくなる。聞こえ方は結構ダークなんだけど、キャッチーで歌いたくなるって、在りし日のモトリーそのものじゃないですか。この曲聞いて購入を決めました。
Lies Of The Beautiful PeopleやAre You With Meでは、一転してNICKELBACKがDARK HORSEあたりで歌ってそうなベタベタなロックナンバー。ジェイムズ・マイケルというボーカリストの器用さが良く分かる。A、Bメロの寂寥感の漂うメロから、パワフルかつ分かりやすいメロディーのサビまで、綺麗に歌いこなしている。
どこかけばけばしさを感じるもの憂げなイントロが印象的なHelp Is On The Way。これなんかはジェイムズのボーカルが冴えわたる一曲で、語りと歌の合間のトーンを行き来する悩ましげなAメロや、ファルセットを綺麗に響かせる転調パート(この裏のDJ・アシュバの長尺のギターも耳を引く)と、聞き所満載。
続くOh My Godが、清々しさすら感じる爽やかなロックナンバーなのがまたニクい。音像としてはU2あたりが一番近いんだろうか。U2より、もう少しドラマチックなのが、個人的にまたツボ。分厚いコーラスの裏で、DJ・アシュバがキャッチーなギターソロを気持ち良いくらい弾き倒してる。
バラードには、80年代のロックバンドが得意としたカントリーっぽさを漂わせたSure Feels Rightと、ピアノの弾き語りで始まるシリアスなSkin。かっちりとまとまった曲がほとんどを占める中で、ピアノで切々と歌われるSkinの存在はやや異色ながらも、彼らの幅広さを再認識させてくれる。
古臭くならない程度にキャッチーな楽曲、あんまり堅苦しくない程度にまとまったバンド、と非常に聞きやすい一枚。ドラムが全て打ち込みなのが、物足りない楽曲もあるけど、細かくリズムを刻む打ち込みのドラムがテンポの良さとコンパクトさを演出してるのも間違いないから、ここは一長一短。歌もヴィンスみたいな個性はないかもしれないけど、十分に上手いし、個人的には、最近のモトリーとかよりもずっと好きな一枚ですね。