ノルニル/少年よ我に帰れ

ノルニル・少年よ我に帰れ

輪るピングドラムの１クール目のOPがノルニル、２クール目のOPが少年よ我に帰れ、です。やくしまるえつこさんは荒川UTBのOPを聞いた時にハイセンスな人だなぁ、と感じてはいたのですが、この2曲にはやられました。TVサイズで聞くと、アニメにあわせたどこか不安定な感じがして、それも間違いではないのですが、フルで聞くとまた違う印象になってくる。
TVサイズでは、ほぼイントロなしで歌に突入していたノルニルには、ピアノとストリングスによる長めのイントロが追加されている。Aメロ、Bメロは緩急をつけつつも基本的には、暗めのトーンで構成されている。サビは爆発的とまではいかないけれども、歌詞含めて自棄になったようにスピード感を増していく。それでも、二番までは普通の流れ。二番のサビが終わると、「ラララ・・・」というコーラスが鳴り出し、見事な転調を果たす。この転調が好きですね。アニメを見てると歌詞の方も上手い具合にリンクしてて、イメージが用意に浮かびます。
ノルニルと基本のトーンは同じだけれども、スピード感と仰々しさを追加したのが、少年よ我に帰れ。TVで聞いてた時には上手い具合に似たような曲を作ったものだと思ってましたが、フルで聞くとまるで違う。二番が終わり間奏（この間奏がまたスピード感のあるもので聞いてて気持ちがいい）が続いた後に、再びBメロが登場。そのままサビに再び突入するのかと思いきや、花が咲くように穏やかなメロディに切り替わり、ファンファーレのような音をオーケストラが奏でる。映画の終わりのような大団円ムードのメロディを引き絞って、再びサビが登場するというニクい曲構成。これにはすっかりやられました。この手の曲構成は本当に大好きなんです。ストレートな展開というのももちろん大好きなのですが、転調ありきの曲は聞いた時の驚きがそのまま感動として残ります。そんなわけで個人的には、ノルニルよりも少年よ我に帰れが好きです、断然。
発売当初は一部の店舗でおまけのリミックスCDが付属していたとのこと。惜しい事をしました。