おおかみこどもの雨と雪オリジナルサウンドトラック

劇場公開映画「おおかみこどもの雨と雪」オリジナル・サウンドトラック

素敵な映画を見に行きました。
サマーウォーズに続く細田監督のこの作品、「おおかみこどもの雨と雪」を僕はそこまで期待していなかったのですが、ふたを開けてみたら、個人的にはサマーウォーズ以上に感動的な映画でした。タイトルこそ、雨と雪とありますが、実際にはその母、花のお話でした。おおかみこどもという不慣れな存在である我が子を、精一杯愛する花の姿はとても美しかったです。
そんな素敵な映画の思い出を忘れないように、サントラを買いました。主題歌であるおかあさんの唄のメロディーを下敷きにした曲が多いですが、映画の内容を思い出すには十分なサントラかと思います。
惜しむらくはその装丁でしょうか。フォトブック風の印刷がされているのですが、これは少し高くても良いので、実際にフォトブックのような装丁にしてほしかったですね。
個人的には、おかあさんの唄のメロディーをオーケストラで色鮮やかに飾った「そらつつみ」、そして、雪の日に親子三人で思いっきり雪原を駆けた際に流れる「きときと -四本足の踊り」が特に印象に残ってます。後者の堂々たる曲調はこっちまで楽しくなってしまいます。生憎、今の季節は夏真っ盛りですが、聴くたびに冬景色が鮮やかに頭の中に浮かぶのです。
そして、最後を飾るのがおかあさんの唄です。いまどきには珍しく、サントラにフルバージョンが収録されているのがありがたいです。
まずはアカペラでしっとりと聞かせて、二番からピアノが入るという実にシンプルな構成です。雪と雨が生まれてから、それぞれの生き方を決めるまでの花の二人への想いをそのまま歌にしたこの曲は、エンドロールで流れますが、歌詞に沿って、映画の内容を思い出すことができます。そして、最後のフレーズをきくと、何故かひどく切なくて泣けてくるのです。

「ううう　ううう　でもちょっとさみしいかな
うおおん　うおおん　おねがいしっかり生きて」