Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day2

SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day2が11月7日に配信されました。

B'z Partyのチケットでは18時半からインタビューがスタート。まずはDay1の振り返りから。観客がいないという状況ながらやってみれば自然と演奏できたという二人。稲葉さんはディスタンスを保った動きについて聞かれて虚を突かれた様子でしたが、多分出来てたんじゃないかなと回答。久々に過去音源を聞き返したことはこれからの選曲には活かされると断言。TONIGHT(Is The Night)は難しいという松本さんの発言に、曲を作った当時から難しいと思ってたと稲葉さんが突っ込み。

話題は94年からの振り返りに。The 7th Blues、暗黒時代、勝慎太郎さんとの出会いの話と多岐にわたりました。面白かったのはインタビュアーから「MOTELと同時期に作成されたというADDCITEDはどうなったのか」という質問に対し。松本さんが「ADDICTEDって・・・何・・・?」、稲葉さんが「音あるの?」と全く記憶になかったシーンですね。最終的にはスタッフ(多分マネージャー)から「敵がいなけりゃっていう曲になった」と助言があり、稲葉さんは納得した模様。

LOVE PHANTOMのダイブについて、今後もやる可能性あるのではとインタビュアーが振ると稲葉さんが「どうかな・・・あの高さも結構厳しいからな」とふざけて見せて一同爆笑。松本さんも「そうだよな!」と稲葉さんの冗談に乗っかります。松本さんが95年当時は「別格になりたい」と言ってたことに対して、「調子に乗ってた」「今は謙虚に生きたい」と反省するシーンも。また、95年からサポートメンバーに加わったデニーとの出会いについては、スタッフからの紹介でハワイで初めて会う予定だったものの、全くの別人が来てしまったという珍事件を披露。まだまだ色々知らないエピソードがあるものですね。

OP-SE OFF THE LOCK

1.LOVE IS DEAD
2.おでかけしましょ
3.Don't Leave Me
4.闇の雨
5.YOU & I
6.夢見が丘
7.love me, I love you
8.もうかりまっか
9.The Wild Wind
10.HOME
11.ミエナイチカラ ~INVISIBLE ONE~
12.スイマーよ!!
13.Liar! Liar!
14.さまよえる蒼い弾丸
15.Calling

ED-SE MY SAD LOVE

OPENINGは1日目同様にOFF THE LOCKの新録。音は同じですが、映像のカットは変更されてました。飛行機が飛び立つシーンでロゴが浮かび上がり、DAY2と刻まれる演出はDAY1と同じ。これは最終日までは同じ演出でいきそうですね。

OFF THE LOCK終了と同時に鳴り響く昔ながらの電話のコール音。まさかのThe 7th Bluesの冒頭の再現です。台詞は音源を元にしつつも、30年という時間を強調したものに変更。「How does it sound?」「Check it out!」の流れから、LOVE IS DEADがスタート。Ain't No Magic以来10年ぶりの登場です。Ain't No Magicでは途中にJAZZY BULLETを挟みましたが、今回は原曲をきっちり演奏。ステージセットは前回よりも奥行きもあり広めに作られており、通常のLIVE-GYMに近しいイメージ。アンプの上にはデビルマンが復活。The 7th Bluesは一番ブラスがきいたアルバムなので、DAY1のような生ブラスの演出があるかなという期待もありましたが、今回はなし。ただ、近年のB'zにしては音源のブラスがはっきり聞き取れるくらいの音量だった気がします。配信で聞きやすいというのもあろうかとは思いますが。LOVE IS DEADのラストのシャウトも恒例となりつつありますね。

頭は怒涛のThe 7th Bluesからの選曲。Day1に比べてDay2は比較的時系列にそったようなセットリストになっています。時系列に並べた上でバランスが悪い部分を入れ替えたり曲を変えたりしながらセットリストを作ってるのであろうことが想像されます。

ということで2曲目はおでかけしましょThe 7th Bluesのディスク1の流れを忠実に再現。The 9th BluesとSHOWCASE -19-のみで披露された楽曲なのですが、どちらも映像化されたという、恵まれた立場の楽曲です。原曲ではサビの「おでかけしましょ」に女性の「そうしましょう」という華やかなコーラスが入るのですが、今回は徳永さんと大賀さんの野太いコーラスが響きました。最後の喋りを「本当は俺たち皆出かけたがってんだぜ!」と、コロナ禍と歌詞を組み合わせたものに変更。

短いブルースハープソロの披露から「B'zのSHOWCASEにようこそ!」と叫ぶとDon't Leave Meのイントロが流れ出します。ちょくちょく演奏されてはいるのですが、日替わり演奏で映像化の機会には恵まれない曲です。僕自身もそうですが、日替わりに恵まれないと2008年のGLORY DAYS以来のDon't Leave Meになりました(LIVE DINOSAURでは埼玉、東京の両方でMOTELの日でした)。見どころはやはり最後のシャウト。日によってはかなり聞いててきつそうな印象を受けるシャウトなのですが、この日は思いっきり出し切ったという感じです。

続く闇の雨は2013年のROPPONGI EX THEATERでのSPECIAL LIVE以来の演奏。松本さんがインタビューで言及した楽曲でもあります。曲名も曲調もThe 7th BluesのB'zを象徴するようなマイナー調のバラードですが、サビでは雲の切れ目から光が差し込むような開けた印象があります。ストリングスやピアノには頼らず、ギターの艶やかなトーンで勝負しているような楽曲。そう考えるとBluesmanの音作りに通じるものがあるなという気がしてきます。

MCの稲葉さんは無観客に慣れた様子で、画面の向こうの観客に沢山気持ちを届けてほしいと話し、「できるでしょ?」と呼びかけ。続くのは95年から、YOU & Iと夢見が丘。YOU & IはEPIC NIGHT、夢見が丘はENDLESS SUMMER以来の選曲。どちらかというと95年はねがいがくるのではないかと思ってたので、YOU & Iの選曲は意外でした。演奏したのが最近なので基本的なアレンジはどちらも以前と変わりません(夢見が丘はギターソロもほぼ同じ)が、リズム隊が違うので印象がだいぶ異なります。特にYOU & Iはドラムの違いが顕著で、シェーンが叩くとしっかりとしたロックなのですが、田中さんはしっかり芯がありつつも原曲のポップスのイメージが強くなります。YOU & Iのラストに「きっと良かったんだろう」を繰り返すのはEPIC NIGHTも同じですが、ファルセット交じりの歌い方がとても綺麗でした。

love me, I love youでは楽しい演出が登場しました。歌が始まると稲葉さんがステージを飛び出して、Zepp Hanedaの中を練り歩きます。イヤモニが発達して、無観客だからこそ出来る演出ですね。実際には入れないZepp Hanedaの紹介と、MVで街を練り歩いた稲葉さんの再現の両方を兼ねています。Zepp Haneda内のバーカウンターで黒瀬さん、満園さんと笑顔で乾杯したり、観客席に座って足を組んだり、曲終わりでシャドーボクシングをするのはMVを意識したものです。黒瀬さん、満園さんの予告的な登場は面白いですね。松本さんは客席で蛍光灯のようなオブジェに囲まれて演奏しており、二階席から稲葉さんが眺めるなんてシーンもありました。この曲は稲葉さんの独壇場でしたね。

渋めのバンドのセッションからまさかのもうかりかまっかがスタート。インタビューでは二人が見どころと発言していた楽曲。ブルースハープを交えて原曲より長めの演奏を経て歌へ。当時のサポメンやレコーディングメンバーを茶化した歌詞でしたが、今回は松本さんとの掛け合い形式でのコロナを意識した歌詞に変更。

稲葉「もうかりまっか?」
松本「ボチボチでんなぁ」
稲葉「もうかりまっか?」
松本「あきまへんわ」
稲葉「TAKが検温すっぽかして」
松本「マジで?」
稲葉「トンずらこいてもうたらしいわ」
松本「それあかんやん!」
稲葉「こんなときゃ側にいてお世話してくれる優しいナースをつけたれよ!」

演奏が唐突に止まり、特徴的なベースラインが響くと、松本さんが「あんた、あの娘のなんなのさ?」とカメラに向かって問いかけ、「羽田のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカー!」のコーラスが響く憎い演出。港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカの関西弁バージョンが誤って流通し、正式に発売するなんていうハプニングも最近ありましたね。

突如、帽子に丸いサングラスをかけて、カンテラを持った稲葉さんが登場。The 9th Bluesでも登場したボヤキコーナーの再現です。「羽田のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカって・・・結局どこなんですか?」とぼやきだすと、コロナで検温したりPCRしたり、人がいなかったりといったことをひとしきりぼやき、「まいったねぇ」「寂しいなぁ」を連呼。「大好きなTAKの側に行けない」とぼやき始めると、松本さんが引き気味になり、トイガンを構えるという小芝居。この手の小芝居はあんまりやらない傾向にあったのですが、演出からのリクエストと稲葉さんの喉のコンディションを保つための幕間だったのかな。

「あのブルースを弾いてよ!」の声で、松本さんが力強い音を奏でて、バンドはハイテンションな状態に。稲葉さんはカンテラを振り回しながら「もうかりまっか!」を連呼。ちょっと90年代のハチャメチャな感じのライブが映像を通して再現されました。最後はドリルならぬトイガンをギター上で松本さんがかき鳴らして、大いなる茶番が終了。次回のインタビューでのこの曲へのコメントが楽しみですね。

もうかりかまっかのふざけた雰囲気はどこへやらといった感じでThe Wild Windが登場。ENDLESS SUMMERのホール公演で演奏され、映像化もされています。リリース当初より松本さんが気に入っているとしており、不夜城のタイアップもあったため、HOMEと事実上の両A面のような扱いでした。枯れたギターが徐々に盛り上がっていくバラードで、Purple Pink Orangeの原型とも言える楽曲かもしれません。客席には大量の炎が燃え盛り、曲に盛り上がりに一役買います。

ステイホーム期間中にリモートでセッションした曲であり、多くの人の視聴に感謝してHOMEが演奏されます。何度もベストに収録された人気曲ではありますが、Pleasureでの演奏歴もなく日本語版を聞く機会は非常に少ない楽曲です。一番で演奏を切ると、「ちょっと寄り道」と稲葉さんが言って、バンドメンバー弄りを開始。大賀さんがステイホーム期間中にルービックキューブを始めたという稲葉さんに、大賀さんが調子を合わせるので、最初は本当かと思ってたら実は稲葉さんの冗談でした。その後も「知ってますよ・聞いてますよ」と言いながら嘘のステイホーム情報でメンバーを弄り(増田さんはロシア語、田中さんは社交ダンス、徳永さんは仏像づくり、松本さんは切手収集再開)、最後は自分は犬の散歩三昧で糞を拾いのステイホームだったと告げて、何事もなかったようにHOMEを再開。日本人メンバーならではの弄りが面白かった一方で、HOMEは普通に演奏してほしかった気もします。

HOMEが終わると、今度はシンプルにバンド紹介をこなし、「On Guitar!Mr. Tak Matsumoto!」で松本さんがミュージックマンを弾き、ミエナイチカラがスタート。早弾き部分は大賀さんが担当です。HINOTORIとPleasure in Hawaii以来ですが、万全ではなかった稲葉さんのリベンジという意味もあるのでしょうか。味の素スタジアムではきつそうだった高い声が伸びやかに響きます。間奏では珍しくCD通りに「Now you got it me!」とシャウト。貴重です。元々95年くらいから97年くらいまでミュージックマンは松本さんが良く使っていたのですが、今回よく使っているのは、その再現の意味と、ひょっとしたら先日亡くなったエディ・ヴァン・ヘイレンを偲んでのことかもしれません。この日は他に清正や改造したストラトスティーヴィー・レイ・ヴォーンモデルなどの使用が目立ちました。

「もっと!もっと!」と観客がいるかのような煽りを稲葉さんが繰り出すと、徳永さんの特徴的なベースが響いて、スイマーよ!!が始まります。演奏頻度が高い曲ではないのですが、いい場面でいつも出てきてベストアクトをさらっていくようなイメージの楽曲です。EPIC NIGHTでも演奏されましたが、徳永さん自身は98年以来22年ぶりの演奏。間奏では気合の入ったベースソロが炸裂しました。

続くLiar! Liar!さまよえる蒼い弾丸も徳永さんのアレンジが光る楽曲です。どちらかというフェスの定番のイメージが強く、ROCK IN JAPANでは頭の2曲となり観客の心を鷲掴みにしました。Liar! Liar!ではROCK IN JAPAN同様に長めのイントロとシンセの音を増田さんが煌びやかに奏でます。また、さまよえる蒼い弾丸のイントロもWhole Lotta NEW LOVE同様にInto Free -Dangan-のイントロとなり、増田さんの気ボードが光りました。一方で休みなしの高いキーの楽曲に、稲葉さんはややバテ気味。一昨年のように声が出ないようなことはないのですが、高音は少し辛そうなシーンも何度かありました。

配信の視聴への感謝の意を伝えると、アカペラで「wow wow wow~」とCallingのフレーズを歌い、最後のCallingへ突入。HINOTORIではアリーナでのみの披露でしたが、きちんと映像化されているのでそれほど久しぶり感はないですね。最後のサビで演奏を切って「wow wow wow~」のパートを観客に歌わせるようなアレンジ含めて、HINOTORIバージョンを今のメンバーで演奏してます。個人的には最後のサビが終わってから、ギター・ベース・ドラムが何度かユニゾンしてから転調するのが好きなのですが、HINOTORIからすっかりそのパートは消えてしまっています。ただ、最後のメンバー全員でドラムを囲むシーンは絵になっててかっこよかったです。「I'm callig you!Yeah, yeah」のシャウトはかなり辛そうな感じを受けました。この手のいきなり高いシャウトを何度も繰り出すのは、最近は負担が大きいようです。

Day2はマニアックな選曲でありながらも、実は近年映像化されていたという曲が並びました。何となくですが過去の映像作品を見ながら、反応が良かったりした楽曲を中心に選んだのかなという感じの選曲です。ステージセットはやや暗めですが個人的にはDay1よりも、本来のLIVE-GYM感があって好みです。客席が見えると観ている側も不在が結構気になったので。

曲数はDay1とのバランスを取ったのか、高めのキーの楽曲が並んだので稲葉さんのコンディションを考慮したのか前日よりも2曲少ない15曲。後者だとすると、Day3はさらにハードな楽曲が並ぶので、Day3も15曲程度で代わりにサポートメンバーと絡むような演出が多めになるかもしれませんね。普段はバラードや90年代の楽曲を上手く分散させてコンディションを保っているのと、やはり観客の有無で勢いが違うんだろうなと想像しています。

最後にMY SAD LOVEが流れ出し、二人は退場。稲葉さんはMY SAD LOVEを口ずさんでいたので演奏候補曲だったのかもしれません。曲の途中で再び電話が鳴り、最高のショウだったという感想を言いあうと、片方が後ろから流れるF・E・A・Rにあわせて鼻歌を歌いだし、来襲観れるかもよ、と予告めいたセリフを残す展開。LOVE IS DEADの電話を頭からお尻まで上手く使ったなというイメージです。

Day3はTEASER映像として、これとは別にonce upon a time in 横浜でのONEの映像を楽屋で見入る二人の動画が公開されています。とりあえずF・E・A・RとONEはほぼ確定のようです。