Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day4

5週間にわたる配信ライブもいよいよ終盤、Day4が11月21日に配信となりました。

Day3は宴会みたいだったと振り返る二人。また、長いこと羽田にいるが、ようやく配信のスタイルにも慣れてきたと発言。サポメンの二人についても触れ、要求していないけど自然に歌舞伎の大向こうみたいな掛け声を入れるとのこと。

久々にやってMayは資料が何もないので、一から弾き直したと松本さん。リズムが難しく言葉を丁寧に区切るのがjuiceツアーよりもうまくいったと振り返る稲葉さん。また、インタビュアーがながい愛がトレンド入りしたこととあわせて、松本さんがシングル化を希望していたと言うと「それはマズい」と笑う松本さん。ただ完成度には今でも満足しているとのこと。その後松本さんが忘れてたネタは「稲葉さんのソロの打ち上げにサプライズで登場」「MONSTERというワードは松本さん発」「MONSTERで間違えたら罰金千円を課していた(今だったら自分が罰金払わないといけないと笑う松本さん)」などがありました。また、円形の演奏は意外と良かった、配信向きの配置と語る二人でした。

Day4のセットリストは稲葉さんの草案。推し曲は特に語りませんでしたが、稲葉さんはこの時代の曲は(アレンジでゆったりした部分を作っているが)休みどころがなくて、キー的にもかなりきつい、泣きそうと発言。多分この時にピー音入ったのがゆるぎなものひとつ。その後ACTIONツアーに触れた時も「めちゃくちゃキツかった」と回想。ボーカリストとしては一番力強い時期だったので、10年以上たってその頃の曲をガンガン歌うのはやっぱり負担のようですね。Day3はマジと言っていた松本さんですが、Day4の時期はギターソロ含めシンプルな演奏を心掛けていた時期なので、特にキツいという発言はなし。

TMGやスティービー・サラスとの思い出を経て、ツアー前の稲葉さんの悪夢に触れるインタビュアー。いつも通りこじんまりとした悪夢を見るという稲葉さんに対して、松本さんが最近理由は分からないけど良いことをしてアメリカ軍に表彰される夢を見たとして、周囲を笑わせる松本さん。

MONSTER'S GARAGEのツアーパンフレット撮影ではサンフランシスコに飛行機が着陸できずエラい目にあったというエピソードも登場。撮影繋がりでMVのキツかった思い出を聞かれると、二人そろって、だからその手を離しての台風の中の撮影を挙げる。若いとはいえ強行軍の撮影に「今だったら翌日入院」と振り返り。

「RUNで(会場を)一周した」というMOSTER'S GARAGEの記憶がGLORY DAYSとごっちゃになっているなんて一幕もありました。毎回インタビュアーがかなり当時の細かいエピソードに触れて、まるで覚えていない松本さんとかすかな記憶をたどる稲葉さんのリアクションが面白いですね。それもあと一回と思うと非常に残念です。Day5の感想なんかも本当は同じ形式で聞きたいですよね。

そんなこんなであっという間の30分を経て、本編ライブへ。

1.ARIGATO
2.Fever
3.SPLASH!
4.永遠の翼
5.ゆるぎないものひとつ
6.DIVE
7.パーフェクトライフ
8.MY LONELY TOWN
9.OCEAN
10.BURN-フメツノフェイス-
11.イチトゼンブ
12.衝動
13.BANZAI
14.愛のバクダン
15.いつかまたここで

もはや原曲よりも聞きなれた感のあるOFF THE LOCKが終わると、沢山のライトをバックにした松本さんが登場。ワウペダルを慎重に踏みながら、幻想的な音を奏でます。一旦演奏が途切れるとARIGATOのイントロが聞こえて、分厚い音がステージからあふれ出します。一曲目はその年代の最初の方の楽曲をこれまでもセレクトしていますが、ARIGATOのようなミドルテンポのナンバーが来るのは予想外。13年前のSHOWCASEでの演奏と同様に半音下げでの演奏。中盤がドラマチックですよね、やっぱり。「ありがとう」のパートをのばして歌うのも印象的でした。

サポートメンバーと「Fever~」の掛け合いをしてから、久々に始まるFeverの演奏。ARIGATOとは打って変わって、乾いた感じのシンプルなロックンロールテイストの楽曲。今にしてみると声明などの楽曲の原型とも言える曲ですね。ギターソロの終わりでは稲葉さん、松本さんが腰をフリフリ。元々は松本さんが手を挙げて腰を振ってましたが、今回はやや控えめ。

続くSPLASH!は英語バージョンの披露回数の方が多いという異端児。日本語での披露はMONSTERツアー以来。大胆に取り入れた打ち込みの音とダンサンブルなビートと言うと初期の楽曲っぽい要素ですが、実際には力強いロックナンバーです。夏の楽曲の割にはあんまり夏に演奏されていないような気も。カッティングは大賀さんが弾いてます。ライブでは本当にカッティング弾かなくなりましたね、松本さん・・・。

バラードが二本立て。どちらもアルバムツアー以来の披露となる永遠の翼ゆるぎないものひとつ。大サビでスクリーン上に羽根が舞う演出がべただけど感動を誘う永遠の翼。最後の「Fly away」は下パートながら、思いっきり伸ばす稲葉さん。今回は少しメロディを引き延ばすフェイクが多くて、それがかっこよかった。ゆるぎないものひとつは大賀さんの豊かなアコギの音と稲葉さんのボーカルのみで始まり、二番からバンドが入る構成。サビの語尾を時々下げて歌うのが珍しいなと。インタビューでも言ってましたが、この時期のキーは高くて辛い部分も多いようです。高いだけじゃなくて、力を込めて伸ばすのは物凄い力業ですもんね。

ややきつそうな表情をへて、MCへ。「元気ですか?」を連呼したのちに、画面に向かって今日はどんな雰囲気で配信を見ているのか問いかける稲葉さん。「ピザ?」という発言でサポメンを笑わすと、「今日は余計なお喋りは減らしてガンガン曲の方を行きたい」と発言。この言葉通り、過去3日間とは異なり、今回は本当のライブに近しい形で間にあんまり演出っぽいネタを挟まない構成でした。

The Wild Windのエンディングを思わせるしんみりとした2本のギターの絡み合い。聞き覚えがあるけど思い出せないなと思ってたら、ドラムのカウントでDIVEがスタート。シングル版の頭のパートの再現だったんですね。ここでは稲葉さんが客席へ飛び出すと、背景のスクリーンに扉のようなものが映し出され、曲の後半で開くという演出。ただ開いた先にはCGが映し出されるだけだったというちょっと不思議演出(てっきり松本さんでも映るのかと・・・)。

「迷うことなかれ!」の声にかぶせて、パーフェクトライフが開始。ACTIONからはシングルであるSUPER LOVE SONGよりもパーフェクトライフの方がアルバムの代表として歌われている気がしますね。今回、四方をスクリーンで囲えるのでSUPER LOVE SONGの印象的なMVを再現するのにはもってこいだった気もしますが。HINOTORIの光芒もそうでしたが、このパーフェクトライフも非常に歌詞に救われる気持ちになります。「何かに向かい、手をのばし」というパートを「何かに向けて、手をのばし」と歌う稲葉さん。間違えたのかわざとなのかは不明。

前半戦とは思えないくらいの勢いで激しい曲が続き息が上がり気味の稲葉さん。「汗、かいてます? 皆さん。かいてくださいよ?よろしくお願いしますよ!ピザ持ってたって、こうやって踊れるんだから!」と汗をかくことを要求すると、羽田という街が意外と全国各地に近いというイメージがあり、結果的に今回のSHOWCASEには一番相応しい街だったと真面目な調子でMC。

MY LONELY TOWN!!」と珍しくタイトルをコール。MY LONELY TOWNは非常に神出鬼没な楽曲でやらないわけではないのだけど、大規模なツアーではやらないという楽曲。僕も含め久しぶりな人にはかなり久しぶりで、Ain't No Magic以来に聞くことが出来た楽曲となります。スクリーンにはMVそのものではないですが、軍艦島が映し出され雰囲気を盛り上げます。リリース当時、松本さんが自信作と発言しただけのことはある完成度。曲の濃度が高いですよね、この曲。

OCEANは昨年の演奏と同じアレンジ。最後の「嵐の中でも」の歌い方も定番になってきた感があります。メンバー紹介では大賀さんの紹介中に満園さんが加わり、「OCEANがおーちゃんに聞こえた」といったトークでメンバーを沸かす。満園さんのちょっとすっとぼけた感じの発言にはB'zの二人も遠慮なく突っ込みを入れていくので場が和みますね。増田さんからはピロシキを貰ったエピソードを披露するも、「もこのネタを引っ張るつもりはない」と宣言。田中さんに振り向くと「一光さんじゃないですか!」「サンタフェ行ってたんですか?」とボケをかますも、「準備しておりました」とクールな一光さん。黒瀬さんとの交代劇には特に触れず。例によって、松本さんが定位置におらず「ん?」と探すふりをする稲葉さん。

「炎のギタリスト!MR. TAK MATSUMOTO!」の掛け声で、客席に降りていた松本さんが短くも力強いギターソロを披露して、BURN-フメツノフェイス-になだれ込み。Day1から何かと炎に囲まれることが多いですね、松本さん。稲葉さんも客席に降り、スクリーンにはMV同様に火花が飛び散り、MVの様子を再現。ゆるぎないものひとつで苦しそうにしていたのが嘘のように最後はしゃがみ込みながら力強い「BURN」を連呼する稲葉さん。この曲はある意味ではストレートなラブソングなんですが、大サビ前の歌詞がB'z自身を歌っているような気もしますよね。この5ERASの「最高の残像」の一個です。

ステージに戻る二人を歓迎するように流れるイチブトゼンブのイントロ。少し長めのイントロに増田さんが名探偵コナンのテーマ曲を被せるという微笑ましいアレンジで笑いを誘いました。この曲も随分色んな編成で演奏されてきましたが、今回は比較的原曲よりのイメージ。イチブトゼンブはキツいという稲葉さんですが、心なしか前半戦の曲よりも歌いやすそうで、「もう失わないで」では上にフェイク。これカッコいいので今後も続けてほしいですね。

ドラムのビートに乗せて「Go for it! Go for it! 愛情こそが衝動!」のコーラスをメンバー全員で繰り返し、衝動。この曲もそれなりの頻度でやってるのにPleasureやアルバムに伴う大規模なツアーには組み込まれないので、フェスやSHOWCASEの盛り上げ役ですね。最後の「衝動」だけではなく、Aメロ終わりのコーラスなんかも含めて、非常にライブ向けの楽曲です。そこは代わりにサポートメンバーが穴埋めしていますが、ちょっと寂しいかな。

メンバー紹介で声を聞けなかったということで松本さんに話を振る稲葉さん。「こんばんは」とあいさつの後にカメラの位置を確認すると「皆さんお元気ですか?私は見ての通り元気です。それでは稲葉さんにお渡しします」と即稲葉さんにMCを返す松本さん。でも、インタビューやDay3のステージチェンジ含め、普段よりも松本さんの声は沢山聴いている気はします。話を戻された稲葉さんがほのぼのエピソードとして、羽田イノベーションシティの屋上にある足湯に二人で行ったことを披露(この時の写真は公式LINEでも流れてきました)。満園さんがメンバー紹介時にフライングで言いかけた足湯はここのことで、満園さんは時間がないので手だけ浸かってきたとのこと。松本さん同様に暖まったという満園さんに、「足じゃなくて手じゃん!」と突っ込む松本さん。是非機会があれば足湯に行ってくださいという言葉で締める稲葉さん。

おもむろに手を叩き、バンドに盛り上げを要求する稲葉さん。「BANZAI!」の大きな声が聞こえてくると、すっかりライブでお馴染みとなったBANZAIが登場。緊急でシングルリリースしたり、延期したり、ジャケットがB'z Partyの写真と同じだったりとリリース当時はわりとおざなり感のある曲でしたが、気が付けばPleasureでもアルバムツアーでもフェスでもどこでも登場する定番曲へ昇華。大賀さんと松本さんの見事なツインギターが響くと、稲葉さんが再びバンドへ「BANZAI」の声を要求。増田さんは「スパシーバ!」と叫び、稲葉さんが「引っ張ってるじゃん!」と笑う一幕も。サポートメンバーを一通り回ると、ステージ裏に回り、機材スタッフ、メイク、医療班、Zepp Haneda事務所を回り、「BANZAI」をしていく稲葉さん。二度ほどドラムのリズムが止まり、「一光さん!止まってるよ!」と声をかけるシーンも(汗を拭いて一休みする田中さんが抜かれたりもしました)。また廊下では、プーチン大統領の雑なお面を被った人が歩いており「プーチン!」と声をかける一幕も。このネタ、Day5も何かありそうですね。一周して検温してステージに戻るとプロンプターに腰を下ろした松本さんが。松本さんにも「BANZAI」を二度ほど要求し、ようやく曲へ。建物の施設だけではなく、スタッフまで巻き込んだ面白い演出でした。最後は稲葉さんの「せーの!」で僕を含む多くの視聴者が「BANZAI」したことでしょう。

BANZAIの終わりで満園さんのドラゴンファイヤーが再び火を噴きました。この火も当分見納めでしょうか。ステージ上から大きなハート形の風船が降ってきて愛のバクダンへ。二人ともふわふわとステージに落ちてくる風船を蹴飛ばしながら演奏。いつも地名を叫ぶパートは「羽田のvoice」かなと思ってたのですが、「君のvoice聞かせてよ!」と画面に向かって呼びかけ。最後は大量の小さい風船が降ってきて、Pleasureさながらの光景。

ステージに散らばった風船をあっという間にスタッフが片付けるのをしり目に、改めてライブが出来ることの感謝を稲葉さんが告げました(こちらこそ、ですが)。2008年以来12年ぶりの披露となったいつかまたここで。GLORY DAYSではギターの伴奏のみだったので、バンドバージョンは初披露。2018年のHINOTORIでは客だし曲に使われてました。歌詞が今の状況にドンピシャって感じですね。それを強調するためか、画面には歌詞が流れてくるのですが、フォントのせいか少し安っぽいカラオケみたいな見た目になったのが残念。スクリーンには過去のライブ映像が流れているのもまた感動的。4日間の中でも一番しっくりくる感じの締め。最後のコーラスで綺麗に締めるのかと思いきや、ドラムが入ってきて「Oh Yeah!」の声でバンドが再びサビメロを奏でだす。ACTIONツアーの光芒的なアレンジですが、意外性と感動が一緒にくるいいアレンジですね。

スタッフロールは演奏中に流れていたので、ステージ上からいつも通り稲葉さんがお疲れコールを実施。これが最後となる「また来週!」という稲葉さんの声でステージからメンバーが退場。画面は青空の風景に。アコギのざっくりした音に乗せてマジェスティックの歌い声。カメラが下を向くと足湯につかりながらのんびり演奏する二人。サビ前できっちり演奏が止まり配信終了。

シングルがDay3にも増して多いですが、この頃のシングルはライブに出ずっぱりな曲もある一方で、リリース以降はあんまり演奏されない曲も多かったので、ちょっと不思議な感じでしたね。意外な選曲はFeverで、パーフェクトライフといつかまたここでは順当な選曲といったイメージ。アルバムツアー以降は陽の目を見ていないアルバム曲も多いのですが、どのアルバムもツアーが映像化されているので、そこまで聞けなくて残念という気もしませんでした。ステージのセットは大きめに作られていて、演出も控えめなので一番普段のライブに近い感じの公演でした(それだけにBANZAIの演出が光ります)。稲葉さんのMCもこなれてきて、観客がいないながらもいつも通りのMCをしていたという印象。普段は繋がない楽曲を前後に組み込むためにイントロやアウトロにアレンジを加えているのも印象的でした。

5週にもわたる無観客ライブ配信もいよいよ来週でラスト。土曜日夜のライブが習慣づいているので、なくなった後にロスが今から予想されますが、まずは最終日を目一杯楽しみたいと思います。