まずは29日に開催されたCOUNTDOWN JAPAN 25/26の東京スカパラダイスオーケストラのステージにシークレットゲストとして出演したそうです。「Action」「タイムカプセル」の2曲を披露したとのこと。「タイムカプセル」はライブでは初披露となります。間奏のシャウトパートがどんな塩梅で披露されたのか気になります。
本作は数量限定盤と初回限定盤の2種類が存在します。数量限定盤は大きめの箱にアルバムとメタルスマートフォンスピーカーを収納。ラジカセを模したパッケージですがBLACKだとかなり見えにくいです。裏面には「Follow Your Own Passion」の文字が堂々と描かれております。メタルスマートフォンスピーカーはいわば置台ですが、それなりの重量と重厚感があるので意外と実用性は高いかもしれません。一方、初回限定盤は映像付き。こちらはスリーブケースに収めただけのかなりシンプルなパッケージ。細かいところですが、初回限定盤と数量限定盤はCDの盤面の色が異なっていました(数量限定盤は選んだパッケージの色によっても違うようです)。
01.FMP アサヒスーパードライTVCMタイアップソングとして元旦よりCMが放映された楽曲。リリース時点でもたまにTVでCMを見かけることがあり、息の長いCMタイアップとなった。タイトルは「Follow My Passion」の略称であり、曲の中では自分自身の情熱を追うこと以上のことはないと稲葉節で歌い上げている。これをひっくり返して「Follow Your Own Passion」、即ち自分自身の情熱を追えとしたのが本作のアルバムタイトルである。実質のタイトルナンバーと言える。先行配信の際にも触れたとおり、非常にスタイリッシュな楽曲で無駄のないロックナンバーである。タイトルナンバーらしい歌詞の強さも存在感もあるのだが、歴代のタイトルナンバーと比較するとアクは薄めに感じるのは自分だけだろうか(悪い意味ではなく癖がないという意味で)。スタイリッシュさはアルバム全体に共通しており、それを体現しているという意味では確かにタイトルナンバー。
ドラムには予想通りマット・ソーラムが起用されており、ベースには二人のソロ作品や「Highway X」でも演奏した種子田健が起用されている。種子田は本作ではメインベーシストとなっている。4ピースのシンプルな楽曲ということになるが、決して地味には聞こえないのYTによるアレンジの妙。
05.INTO THE BLUE シチズン ブランド横断コレクション「UNITE with BLUE」という時計のCMソングに起用されたのだが、生憎自分自身はCMを見かけたことがない。レコードやカセットで言えばA面最後の楽曲であり、パワフルだった先の4曲からは一転タイトル通り青さが伝わってくるような美しい楽曲に仕上がっている。もともと英語のサビのみがCM部分として公開されていたが、それ以外は日本語だったのを英語に書きなおしたことがB'z PARTYのインタビューで明らかになっている。ブランドの紹介動画などでうっすらとBGMとしてかかっていた際には日本語だったので、タイアップ後に曲を差し替えた珍しいケース。
ギターの甘いトーンから始まり、少し大きなアコギの音に乗せて英語の歌詞が紡がれる。少し鼻にかかったような発音のため、Bメロの1行だけ登場する日本語との落差が面白い。サビは海の中に光が差すように大らかなのだが、曲に似合わずドラマチックなギターソロに導かれる最後のサビは「OCEAN」ばりに劇的に聞こえるのが不思議である。
「青の中で今僕は生まれ変わる」という歌詞にふさわしい瑞々しいサウンドに仕上がっている。少しばかりな派手な「TINY DROPS」とも、少し穏やかな「OCEAN」とも取れる楽曲。この曲に華を添えるのは小野塚晃によるピアノである。
06.FAITH?
B面の始まりを告げるのはギターとオルガンによる高らかな音色である。マイケル・シェンカーへのリスペクトを込めて全編を通してフライングVで演奏された楽曲。それなりにヘビーな楽曲なのだが、合間を縫って聞こえてくるキーボードの音と「Fu Fu Fu」というコーラスのおかげでそこまで重苦しさは感じない。いつものことではあるが、2番からギターが存在感を増していき、我慢できなくなったように曲の合間にも鳴り出すのが気持ちいい。ギターソロに雪崩れ込む前のためのパートで聞こえてくる「Fu Fu Fu」が妙にはまっていて個人的にはツボ。少しインパクトが弱いのを補うためか、落ちサビではちょっと追っかけコーラスが登場。最後に稲葉が目いっぱい声を張り上げると、曲のテンポが上がり、松本もカバーしたことのある「INT THE ARENA」によく似たパートが登場。稲葉のシャウトに導かれてキーボードが前に出てくるのだが、笑顔で演奏する川村ケンの大きなパフォーマンスが目に浮かぶ。
相手のなすことをすべて許容しつつもどこか余裕がない主人公の姿をタイトルの「FAITH?」で「それは本当に信頼なのか?」と刺してくる。
07.片翼の風景
本曲と「イルミネーション」のみアレンジは徳永暁人が務めている。ちょっと堅苦しいタイトルとは裏腹に優しいギターの音に導かれて始まるミドルテンポの楽曲である。「夏っていつまで続くの」という絶妙な出だしで始まるAメロの声が聞いていて非常に気持ちいい。歌詞に出てくる「Rumours」は恐らくはフリートウッド・マックの1977年の大ヒット作だろうか。同作には「Go Your Own Way」というちょっと「Follow Your Own Passion」に似たニュアンスの楽曲も収録されており、勝手な繋がりを想像してしまう(何の関係もないとは思うが)。Bメロにかけて煌びやかなサビが登場しそうな盛り上がりを見せるのだが、サビは少しトーンダウンするのが少し残念。しかし、ストリングスをバックに音階を上げていくメロディは少しずつ景色が開けていくような感覚もあって何度か聞くと癖になってくる。
タイトルからも分かる通り、療養のためUNITE#02を松本が出演辞退したことを受けて書かれた歌詞である。過剰にドラマチックにするようなことはなくさりげない歌詞で「待っている」というメッセージを綴っており、これこそがむしろ「FAITH」と言えるのではなかろうか。曲に似つかわしくないくらい激しいギターソロは歌詞を受けて「帰ってきた」と言っているようにも聞こえる。
08.イルミネーション NHK連続テレビ小説「おむすび」主題歌として書き下ろされ、昨年の第75回NHK紅白歌合戦 への出演に導いた楽曲。「鞭」同様に先行で配信リリースされたため、シングル曲的な感覚が強い。配信時からアレンジ等は一切変えていないが、ミックスは若干やり直したようであり、配信時に顕著だったこもり気味だったサウンドが改善されクリアなサウンドになっている。山木秀夫が久々にドラムで参加したのにドラムが聞こえづらいという憂き目にあっていたので、それが解消されただけでも収録された甲斐がある。
初回限定盤には第75回NHK紅白歌合戦、ap bank fes '25 at TOKYO DOME ~社会と暮らしと音楽と~出演時の映像に加えてMVの計3回収録されている。
09.The IIIRD Eye
ドラムの音から怪しげなイントロ展開し、YTが得意とするブラスアレンジが光る。映画「LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族」に書き下ろされた楽曲であり、あまりにルパン3世らしいサウンドであり、映像にも効果的に使われたため、当初は本曲のイントロではなくサントラからの引用だと思われていた。タイアップにあたり珍しくB'z名義ではなく個別でメッセージを出し、松本が長いルパン3世愛を語ったことからも分かる通り、非常に気合の入った作品である。前半に比べると少しミドルテンポが多めの後半において抜群の存在感を放つ楽曲。ジャズとブルース、ロックをごったまぜにしたようなメロからアニメの疾走感にふさわしいキャッチーなサビまで隙が無い楽曲。かと思いきや、2番が終わるとアコギの音色と共にスローテンポに転調し、メランコリックなギターソロを展開。最後のサビに入る前のカウントのパートもルパン3世らしい芝居がかった雰囲気があり、とにかくカッコよいし聞いていて楽しい楽曲。「Highway X」で言えば曲調的にも曲順的にも「リヴ」にあたる楽曲であり、YTアレンジの真髄と言ってよい楽曲。
最後に初回限定盤の映像について簡単に触れておこう。MVについてはYouTubeでも公開しているのでおまけ程度だが、先のも触れたように第75回NHK紅白歌合戦、ap bank fes '25 at TOKYO DOME ~社会と暮らしと音楽と~出演時の映像が収録されており、ブックレットに記載されている。
ap bank fes '25 at TOKYO DOME ~社会と暮らしと音楽と~は、櫻井和寿によるMCと呼び込みから始まり、二人が電車ごっこをして登場する微笑ましいシーンもきちんと収録。ちなみに退場するときもマイクとギターを持っているのに電車ごっこで退場している。Bank Bandは小林武史を筆頭にコーラス、管弦楽器隊も含めた11人の大所帯。亀田誠治、河村“カースケ”智康といったなじみのあるメンバー、稲葉のソロに参加した山本拓夫も名を連ねている。「イルミネーション」「Calling」は特にゴージャスなサウンドに生まれ変わっているし、「ultra soul」では櫻井の「いいのかい?」が聞けるという非常に貴重な映像となった。稲葉のコンディションは非常によく、掠れ気味だった第75回NHK紅白歌合戦の「イルミネーション」に比べると溌溂としたボーカルになっているし、「Calling」でも遠慮のないシャウトを響かせている。
およそ2週間後にリリースされる「FYOP」については、すでにB'z PARTYの会報である程度二人が触れていますが、本曲はもともと「兵、走る」の続編的な立ち位置として松本さんが素材を準備しており、タイアップを受けて曲として仕上げたとのこと。また、アルバムタイトルの「FYOP」は大方の予想通り「Follow Your Own Passion」の略称であることが明かされており、稲葉さんが「FMP」のタイトルからの着想であると発言しています。アルバムのタイトル曲的な立ち位置の楽曲は発売まであんまり全貌が分からないことが多いのですが、リード曲となるとさらに珍しいかなと思います。「Dinosaur」は早めにMV公開されましたが、リード曲は「CHAMP」ないしは「Still Alive」「声明」かなと思うので、「C'mon」まで遡らないとこのようなパターンの曲はないかと。
さて、曲ですがティザームービーでも聞くことができるかなり作りこまれたイントロから始まり、鮮やかなギターが入ってくると強めのドラムが入ってきて、すぐにボーカルに移ります。この力強いけど固めのドラムはマット・ソーラムじゃないかと思うのですが、配信の難点でクレジットがないのでそこはアルバムまでお預けです。勢いのある美メロに「がっかりさして~」とネガティブな歌詞を載せたと思ったら「でもさ」と前言を翻し好きなことをやってるなら全てがトレジャーとポジティブに切り替えていくのは稲葉節。CMでもお馴染みのサビは頭のメロディーがとにかく爽やか。この爽やかさはやっぱりタイアップ先を意識したのかなと思います。「ないんよ」という意外な語尾を披露したのちに、メロディを無視した強引な歌詞割をサビ終わりで披露。この曲にはB'zにありがちな決めのフレーズとかコーラスがないので、その中でサビが流れていかないのに稲葉さんが工夫した結果かもしれません。同じように2番では「ただ学ぶだけ」の部分で変化をつけて曲にフックをつけています。
2番が終わると再びイントロのフレーズが登場し、稲葉さんの掛け声とともにギターソロへ。ファンファーレのような意外性のある演奏を経て、「熱い渇きに。B'zセッション」篇でも登場したギターソロから落ちサビに突入。「迷走でいいじゃん」というフレーズがあんまり自暴自棄に聞こえないのは曲の爽やかさと「Follow My Passion」というキーフレーズのおかげ。 www.youtube.com
「兵2」なんて松本さんは言ってましたが、泥臭くゴリゴリの「兵、走る」とは異なり、B'zの中でもかなりスリムでスタイリッシュな楽曲に仕上がっていると思います。アップテンポなのにメロディーが美しいので、どちらかというと「Still Alive」をさらにすっきりさせたと言った方がしっくりくる気はします。非常に新鮮な気分にさせてくれるフレッシュな楽曲になっていると感じる一方で、この爽やかな楽曲がライブではどう化けるのかちょっと気になっています。
さて、アルバム発売とツアー開始に向けて、公式もかなり気合を入れて毎日のように「FYOP NEWS」を配信しています。「イルミネーション」が3回出てくる特典のダイジェスト版は以下から。紅白歌合戦の模様はテロップも司会の声もそのままという意外な仕様。 www.youtube.com
また、アルバム発売週まで山手線1編成ジャックというPRも。「B'z The Best "Pleasure"」発売時も確か電車ジャックをして広告を持ち去るマナーが問題になった記憶がよみがえりました。SNSやスマホが発達した今ではそんなことをする人はいないと思いますが、もし乗ることができたらラッキーですね。 bz-vermillion.com
また遅まきながらツアーグッズもすべて公開。大型ツアーということでパンフレットが久々に復活。ただし、整理券が必要になりますので購入には十分に注意が必要です。 bz-vermillion.com
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