年末年始の様々な動き・ニュース/B’zの新曲「Heaven Knows」

2025年末は稲葉さんが『第76回NHK紅白歌合戦』特別企画にて「木星 feat. 稲葉浩志」を披露しました。
後ろにけん玉のプログラムがあったので予想できたのですが、会場への生出演ではなく事前にスタジオから録画されたもの。おそらくは宇宙を意識したのであろう照明のセットの中で、序盤は福山さんだけを映し、2番から稲葉さんが登場するという構成。二人を交互に映すためにぐるぐるとカメラが回ったのは惑星の回転を意識したのでしょうか。稲葉さんとしてはキーの低い方の曲なので、余裕があったのか、曲間では軽いシャウトを披露。明けた元旦にはフルMVがYouTubeで公開されました。

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続いて東京スカパラダイスオーケストラ関連のニュース。まずは ”VS.シリーズ” のオリジナルアルバム『[SKA]SHOWDOWN』にすでにシングルとして発売した2曲が収録されるとのこと。あわせt3月31日(火)東京ガーデンシアターにて開催される”VS.シリーズ” ライブ『[SKA]SHOWDOWN』にも出演します。息が合うのか、よく声を掛けられるのかわかりませんが、東京スカパラダイスオーケストラとは1回だけのコラボで終わらない関係が続いています。次はB'zやソロで東京スカパラダイスオーケストラでも共演してほしいですね。
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そして元旦には恒例のメッセージ動画を公開。ライブに行っていれば分かるのですが、松本さんの声が高くなっています。体調不良やその治療の影響なのか明らかにされていませんが、前の声を聴きなれているとまだちょっと違和感がありますね。ふとした瞬間にいつものトーンに近づいてはいますが。メッセージ動画では今年のツアーには触れていても製作や新曲には触れていなかったので、しばらく新曲はお預けかと思ったのですが、B’zの新曲「Heaven Knows」のニュースが今日飛びこんできました。「SLEEPLESS」以来4年ぶり8曲目のTV版「名探偵コナン」の楽曲です。「名探偵コナン」のアニメも30周年ということで、色々力を入れているようです。それに呼応したのかわかりませんが、「Heaven Knows」は久々に書下ろしのようです。リリースは未定ですが、今年のツアーでの演奏は間違いないのではないでしょうか。まずは1月10日(土)のオンエアを座して待ちましょう。

追記。
10日に「Heaven Knows」が流れました。ありがたいことに最近はノンクレジットオープニングを公式でアップしてくれるのでYouTubeで何度でも聞けます。
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テンポの良いロックナンバーで、イントロからドラムがかなり目立つ楽曲です。なんとなくこの曲もマット・ソーラムが叩いているように聞こえます。そのせいとは言いませんが、「FYOP」の延長線上にある楽曲のようには感じました。ボーカルとバンドがユニゾンするBメロがかっこいいのですが、サビは少し抑え目気味の印象。サビのメロディ自体は「guilty」と少し被りますね。メタリックな「guilty」とは全然別物だとは思いますが。間奏と曲の終わりには「wow wow wow~」という合唱パートが用意されており、今年のツアーでの演奏は間違いなし。オープニング用にカットしたり組み合わせた部分がありそうなのでフルではどんな塩梅なのか今から気になるところ。

木星 feat. 稲葉浩志

映画の公開に合わせて、「木星 feat. 稲葉浩志」の配信が開始されました。

短いイントロから始まり、まずは福山さんが1番を歌唱。ピアノをバックにしたシンプルな歌唱で、ここまでは福山さんが得意とするタイプのバラードだなという印象。

稲葉さんは2番から登場。低音をベースに高音域はファルセットで歌う福山さんと比較すると、稲葉さんの声はかなり鋭い声であることを改めて認識します。2番からは緩やかに緩やかにバンドが加わり曲に壮大な雰囲気をもたらします。2番のメインボーカルは稲葉さんですが、要所でオクターブ下の福山さんの声が加わります。予告編の映像で流れていたのは、この2番のサビ。

「うんざりする~」から始まる転調パートを交互に歌い上げ、一瞬の間をおいて最後のサビを歌うのは福山さん。TVの情報番組等でMVと一緒に流れていたのは、このサビ部分。出だしは福山さんがアカペラで歌い、そこを引き継いで少し高めのパートを稲葉さんと得意な音域を分け合った形。最後の星に係る歌詞を受ける形で、アウトロに短く「木星」のメロディが入ってきているのがワンポイント。

歌詞はすべて日本語で英語はもちろん片仮名もなし。愛された記憶や喜びを糧に歩いてきた、歩いて行こうという内容ですが、割と歌詞自体は抽象的。映画の内容と実はリンクした部分があるのかもしれませんが、僕にはそこは分かりませんでした。

B’zとしてはFYOPツアーが千秋楽を迎え、この後FYOP+のツアーの当落発表がありますが、恐らくお二人の稼働についてはこれが年内最後になるのかなと思います。


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追記:
失礼しました。稲葉さんは年末もフル稼働です。

まずは29日に開催されたCOUNTDOWN JAPAN 25/26の東京スカパラダイスオーケストラのステージにシークレットゲストとして出演したそうです。「Action」「タイムカプセル」の2曲を披露したとのこと。「タイムカプセル」はライブでは初披露となります。間奏のシャウトパートがどんな塩梅で披露されたのか気になります。

そして31日には『第76回NHK紅白歌合戦』特別企画にて福山さんと「木星 feat. 稲葉浩志」を披露するとのことです。昨年はB'zとしてインパクトのある出演を果たしましたが、まさかの2年連続の出演となります。昨年から稲葉さんのフットワークの軽さが非常に目立ちます。今回はどんなステージを見せてくれるでしょうか。

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ちなみに「木星 feat. 稲葉浩志」のMVは元日の正午から公開されるとのことです。

『映画ラストマン -FIRST LOVE-』の主題歌に稲葉浩志参加

稲葉浩志 福山雅治主演『映画ラストマン -FIRST LOVE-』主題歌に参加!!

12月24日に公開となる福山雅治主演『映画ラストマン -FIRST LOVE-』の主題歌に稲葉浩志が参加します。
主演とともに主題歌を担当する福山雅治が作曲、編曲、プロデュース、作詞を稲葉浩志が手掛け、二人の歌唱による楽曲・福山雅治木星 feat. 稲葉浩志」が誕生しました。
主題歌でも最強バディとなる今作の続報をどうぞお楽しみに!

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ドームツアーも東京ドーム公演を終え、残すところは大阪公演のみになりましたが、松本さんの「Tokyo Dream Park」に続いて今度は稲葉さんの情報です。
en-zineなどでも親交がある福山さんと音源での初共演。稲葉さんは作詞を担当し、作曲その他を福山さんで、二人で歌うという形式のようです。11日の朝4時には曲の詳細が解禁になるようでで、発表から解禁までがあっという間ですね。
映画自体は好評だったドラマシリーズの劇場版。松本さんと「SONGS」で共演した大泉洋さんとのW主演作品です。昔はあんまり芸能界の横の付き合いがないイメージだったB'zですが、コロナ禍以降は特に稲葉さんが積極的に色んな作品に関わっているように感じます。

追記:
90秒版の予告映像が公開されました。
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稲葉さんのアカペラががっつりと聞こえてくるバラードナンバーです。予告版だと福山さんがコーラスみたいに聞こえますが朝の情報番組で流れたMVでは逆に福山さんメインボーカルに稲葉さんが絡んでいくスタイルなので、曲展開に応じて代わる代わる歌唱しているのだと思います。MVはシンプルな黒い衣装に身を包んだ二人が向かい合って歌うというもの。「木星 feat. 稲葉浩志」は映画公開にあわせて24日に配信スタートですので、ひょっとしたらMVも同時公開かもしれません。

Tokyo Dream Park発表、B’z PARTY presents -FYOD-開催決定

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来年3月27日に開業する東京ドリームパークのテーマ曲「Tokyo Dream Park」を松本さんが書き下ろしたそうです。図らずも松本さんの誕生日と開業日が同じ日になっています。
「Tokyo Dream Park」自体は、2026年1月1日から、テレビ朝日での東京ドリームパークの紹介などでメディアで流れるとのこと。毎年なにがしかのテーマ曲を書き下ろす職人みたいになってますね。
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あわせて東京ドリームパーク内にできる「SGCホール有明」のこけら落とし公演をB'zが行うことになりました。コメントで松本さんが触れてますが、「Tokyo Dream Park」は「Happyでノリのよい曲」とのこと。こけら落とし公演はB’z PARTY presents -FYOD-となり、開業翌日の28日、29日の2日間開催。タイトルを見れば分かる通り、B’z PARTY会員のみのちょっと特殊なライブです。ただ、時期や規模からすると、実質B’z LIVE-GYM 2026 -FYOP+-のSHOWCASEに近しい扱いではないかと思います。タイトルは「FYOD」となっていますが、これは東京ドリームパークになぞらえたもので「Follow Your Own Dream」の略で間違いないでしょうか。
LIVE-GYM 2025 -FYOP-がまた佳境という感じだと思うのですが、来年の予定が続々と出てくるのは何だか嬉しいですし、B'zの活動がこうして連続するのも結構久々な気がします。

B’z LIVE-GYM 2026 -FYOP+-開催決定

LIVE-GYM 2025 -FYOP-が先日の福岡公演であっという間に折り返しを迎えたところですが、来年のツアーとしてLIVE-GYM 2026 -FYOP+-が発表されました。あわせてツアーロゴも早々にお披露目。バーミリオンカードの会員はさっそく先行受付が開始しました。

アリーナクラスを10か所20公演回る中規模のツアーで、引き続き「FYOP」をメインに据えつつ、セットリスト・ステージセットを刷新して4月から改めてツアーを行うとのことです。公演はすべて週末の土日で構成されています。二人の年齢等を考えるとこれくらいが無理のないペースなんじゃないかなと思います。

ホール、アリーナから次第に規模を大きくしてドームクラスに持って行くツアーは珍しくないですが、規模を小さくして改めてツアーをするというのはB’zとしては初めてのことになり、中々面白い試みだなと思いました。同じアルバムでツアーが分割されるのは1994年のThe 9th Bluesツアー以来でしょうか(事情が全く異なりますが)。
「FYOP」自体は大型のドーム公演ですが、公演数自体はかなり少ないのでもっとやりたいという気持ちが二人の中にあったのかもしれません。

STARSツアーで中止になってしまった沖縄、福井公演があるのはお詫びの意味合いが強いのかなと思います。一方で関東・東北は千葉・横浜の4公演。宮城公演でもあればちょうどいいのでしょうが、東日本組は再び激戦になりそうです。

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FYOP

前作「Highway X」から3年ぶりとなる新作「FYOP」が明日リリースされます。多くの通販やCDショップではすでに販売を開始しており、自分を含め早速にアルバムを聞いたという人も多いと思います。

全10曲で全部で40分にも満たないアルバムというのはB'zの中で最もコンパクトな内容になってます。9曲のみ収録のデビューアルバムよりもわずかに短いといえばそのコンパクトさが分かるでしょうか。「FRIENDSⅢ」が32分程度ですので曲数はさておき、時間という意味では「FRIENDSⅢ」と実は大差ありません。タイアップ曲の比率が特に多かったというのもその理由だと思います。

本作は数量限定盤と初回限定盤の2種類が存在します。数量限定盤は大きめの箱にアルバムとメタルスマートフォンスピーカーを収納。ラジカセを模したパッケージですがBLACKだとかなり見えにくいです。裏面には「Follow Your Own Passion」の文字が堂々と描かれております。メタルスマートフォンスピーカーはいわば置台ですが、それなりの重量と重厚感があるので意外と実用性は高いかもしれません。一方、初回限定盤は映像付き。こちらはスリーブケースに収めただけのかなりシンプルなパッケージ。細かいところですが、初回限定盤と数量限定盤はCDの盤面の色が異なっていました(数量限定盤は選んだパッケージの色によっても違うようです)。

2種類を両方買う人が多いことを見越してか、あるいは2種類買わせるためか、本作には封入応募特典があります。シリアルナンバー2つで来年開催のライブへの招待か直筆サイン付きのカセットテープの抽選へ応募できます。シリアルナンバー1つの場合にはジャケット画像をあしらったメモリアルプレートへの応募が可能です。来年ライブがあることは喜ばしい反面、50名という狭き門に応募するかどうかは悩ましいところです。カセットテープは記念グッズとしてはなかなかに面白みがあるなと思います。こちらは17日までの応募とのことです。
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パッケージ等についてはここまで。以下はアルバムのざくっとした感想です。

01.FMP
アサヒスーパードライTVCMタイアップソングとして元旦よりCMが放映された楽曲。リリース時点でもたまにTVでCMを見かけることがあり、息の長いCMタイアップとなった。タイトルは「Follow My Passion」の略称であり、曲の中では自分自身の情熱を追うこと以上のことはないと稲葉節で歌い上げている。これをひっくり返して「Follow Your Own Passion」、即ち自分自身の情熱を追えとしたのが本作のアルバムタイトルである。実質のタイトルナンバーと言える。先行配信の際にも触れたとおり、非常にスタイリッシュな楽曲で無駄のないロックナンバーである。タイトルナンバーらしい歌詞の強さも存在感もあるのだが、歴代のタイトルナンバーと比較するとアクは薄めに感じるのは自分だけだろうか(悪い意味ではなく癖がないという意味で)。スタイリッシュさはアルバム全体に共通しており、それを体現しているという意味では確かにタイトルナンバー。
ドラムには予想通りマット・ソーラムが起用されており、ベースには二人のソロ作品や「Highway X」でも演奏した種子田健が起用されている。種子田は本作ではメインベーシストとなっている。4ピースのシンプルな楽曲ということになるが、決して地味には聞こえないのYTによるアレンジの妙。

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02.恐るるなかれ灰は灰に
4月期にTBS系 金曜ドラマ「イグナイト -法の無法者-」の主題歌として書き下ろされた。ドラマタイアップには似つかわしくないヘビーな楽曲だが、楽曲とドラマ映像を組み合わせた映像がYouTubeにアップされるなど、ドラマとまさしくタイアップした楽曲となった。
久々にB'zのレコーディングにカムバックしたシェーン・ガラースのドラムにメタリックなリフが絡みつき、「ELEVEN」もかくやというヘビーなサウンドが炸裂する。出だしは稲葉の演説風の語りでスタート、リフの上でのたうつようなAメロを経てから、意外とキャッチーなBメロが光る。サビは決してキャッチーなものではないが、個人的にはこういう楽曲が久々に聞きたかったという思えるかっこいいサビ。マイクスタンドを握りしめて熱唱する稲葉の姿が今から思い浮かぶ。2番からは川村ケンのキーボードがはみ出してきて、稲葉のボーカルも凄みを増す。ギターソロ前には歓声の中で合唱するパートがあり、今からライブが楽しみ。それを受けてのギターソロはもう何小節か弾き倒してくれてもよかったが、短くまとめているのがこのアルバムらしい。最後のサビ前のエフェクトは少しだけ懐かしさを感じる。
聖書の言葉を用いた強いタイトルにヘビーな演奏も相まって怒っているように感じる楽曲だが、歌詞自体は手遅れになる前に相手と向き合おうというラブソングである。人生一度きりだから後悔しないように素直になれということである。

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03.濁流BOY
完全な新曲でアルバムが初お披露目となるが、この曲にやられるB'zファンはとても多いのではないかと察する。
タイトルの通り、濁流が迫ってくるような不穏なイントロから始まり曲展開は非常にスピーディー。「STARS」でも起用された玉田豊夢の細やかなドラムとアコギのジャカジャカしたリズムに乗せて少し歌謡曲的なメロディを無骨に歌い上げていく。この辺は「俺よカルマを生きよ」を思い出させる。デデデッ!というB'z特有のブレイクを経て、すぐに「飲み込まれちゃいけない」と語りかけるサビが登場するのだが、サビが二段構えになっており、後半のサビがとにかく気持ち良いスピード感である。2番からはメロにもエレキが絡みだし、サビを経ずに力強いギターソロへバトンタッチし、Cメロへ雪崩れ込むという起伏に富んだ展開になっている。落ちサビの前にはファルセットのパートを挟み、最後はバンド全体で加速していく。曲自体は短いが展開をたくさん詰め込んだとても魅力的な楽曲である。
世間の様々な濁流に飲み込まれてはいけないという歌詞は、切り口は違えど「FMP」と同じ趣旨を歌っている。

04.鞭
ABEMAオリジナルドラマ「インフォーマ -闇を生きる獣たち-」主題歌であり、主演の桐谷健太を起用したMVも作成されている。CDシングルではないが、昔で言えばCDシングルとしてリリースされた楽曲に近い立ち位置だろう。
アルバム収録にあたり特に大きな変更点はないが、「濁流BOY」のスピード感のある流れを、じわっと湿ったイントロで落ち着かせ緩急をつけている。本作はYTによるアレンジだが、ベースは徳永暁人が務めるという珍しい布陣になっている。またクレジットからサム・ポマンティがコーラスに加わっていることが新たに判明した。B'zの得意分野を詰め込んだロックナンバーで、全体的にワウの聞いたギターサウンドが印象的。ただし、最終的には「ムチウチナ~」のパートがすべてを攫っていってしまう。スマートなサウンドからどうしてこういうパートを思いつくのか感心するばかりである。ライブで合唱することでより真価を発揮するタイプの楽曲であり、その場に立ち会うのが今から楽しみである。

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05.INTO THE BLUE
シチズン ブランド横断コレクション「UNITE with BLUE」という時計のCMソングに起用されたのだが、生憎自分自身はCMを見かけたことがない。レコードやカセットで言えばA面最後の楽曲であり、パワフルだった先の4曲からは一転タイトル通り青さが伝わってくるような美しい楽曲に仕上がっている。もともと英語のサビのみがCM部分として公開されていたが、それ以外は日本語だったのを英語に書きなおしたことがB'z PARTYのインタビューで明らかになっている。ブランドの紹介動画などでうっすらとBGMとしてかかっていた際には日本語だったので、タイアップ後に曲を差し替えた珍しいケース。
ギターの甘いトーンから始まり、少し大きなアコギの音に乗せて英語の歌詞が紡がれる。少し鼻にかかったような発音のため、Bメロの1行だけ登場する日本語との落差が面白い。サビは海の中に光が差すように大らかなのだが、曲に似合わずドラマチックなギターソロに導かれる最後のサビは「OCEAN」ばりに劇的に聞こえるのが不思議である。
「青の中で今僕は生まれ変わる」という歌詞にふさわしい瑞々しいサウンドに仕上がっている。少しばかりな派手な「TINY DROPS」とも、少し穏やかな「OCEAN」とも取れる楽曲。この曲に華を添えるのは小野塚晃によるピアノである。

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06.FAITH?
B面の始まりを告げるのはギターとオルガンによる高らかな音色である。マイケル・シェンカーへのリスペクトを込めて全編を通してフライングVで演奏された楽曲。それなりにヘビーな楽曲なのだが、合間を縫って聞こえてくるキーボードの音と「Fu Fu Fu」というコーラスのおかげでそこまで重苦しさは感じない。いつものことではあるが、2番からギターが存在感を増していき、我慢できなくなったように曲の合間にも鳴り出すのが気持ちいい。ギターソロに雪崩れ込む前のためのパートで聞こえてくる「Fu Fu Fu」が妙にはまっていて個人的にはツボ。少しインパクトが弱いのを補うためか、落ちサビではちょっと追っかけコーラスが登場。最後に稲葉が目いっぱい声を張り上げると、曲のテンポが上がり、松本もカバーしたことのある「INT THE ARENA」によく似たパートが登場。稲葉のシャウトに導かれてキーボードが前に出てくるのだが、笑顔で演奏する川村ケンの大きなパフォーマンスが目に浮かぶ。
相手のなすことをすべて許容しつつもどこか余裕がない主人公の姿をタイトルの「FAITH?」で「それは本当に信頼なのか?」と刺してくる。

07.片翼の風景
本曲と「イルミネーション」のみアレンジは徳永暁人が務めている。ちょっと堅苦しいタイトルとは裏腹に優しいギターの音に導かれて始まるミドルテンポの楽曲である。「夏っていつまで続くの」という絶妙な出だしで始まるAメロの声が聞いていて非常に気持ちいい。歌詞に出てくる「Rumours」は恐らくはフリートウッド・マックの1977年の大ヒット作だろうか。同作には「Go Your Own Way」というちょっと「Follow Your Own Passion」に似たニュアンスの楽曲も収録されており、勝手な繋がりを想像してしまう(何の関係もないとは思うが)。Bメロにかけて煌びやかなサビが登場しそうな盛り上がりを見せるのだが、サビは少しトーンダウンするのが少し残念。しかし、ストリングスをバックに音階を上げていくメロディは少しずつ景色が開けていくような感覚もあって何度か聞くと癖になってくる。
タイトルからも分かる通り、療養のためUNITE#02を松本が出演辞退したことを受けて書かれた歌詞である。過剰にドラマチックにするようなことはなくさりげない歌詞で「待っている」というメッセージを綴っており、これこそがむしろ「FAITH」と言えるのではなかろうか。曲に似つかわしくないくらい激しいギターソロは歌詞を受けて「帰ってきた」と言っているようにも聞こえる。

08.イルミネーション
NHK連続テレビ小説「おむすび」主題歌として書き下ろされ、昨年の第75回NHK紅白歌合戦 への出演に導いた楽曲。「鞭」同様に先行で配信リリースされたため、シングル曲的な感覚が強い。配信時からアレンジ等は一切変えていないが、ミックスは若干やり直したようであり、配信時に顕著だったこもり気味だったサウンドが改善されクリアなサウンドになっている。山木秀夫が久々にドラムで参加したのにドラムが聞こえづらいという憂き目にあっていたので、それが解消されただけでも収録された甲斐がある。
初回限定盤には第75回NHK紅白歌合戦ap bank fes '25 at TOKYO DOME ~社会と暮らしと音楽と~出演時の映像に加えてMVの計3回収録されている。

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09.The IIIRD Eye
ドラムの音から怪しげなイントロ展開し、YTが得意とするブラスアレンジが光る。映画「LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族」に書き下ろされた楽曲であり、あまりにルパン3世らしいサウンドであり、映像にも効果的に使われたため、当初は本曲のイントロではなくサントラからの引用だと思われていた。タイアップにあたり珍しくB'z名義ではなく個別でメッセージを出し、松本が長いルパン3世愛を語ったことからも分かる通り、非常に気合の入った作品である。前半に比べると少しミドルテンポが多めの後半において抜群の存在感を放つ楽曲。ジャズとブルース、ロックをごったまぜにしたようなメロからアニメの疾走感にふさわしいキャッチーなサビまで隙が無い楽曲。かと思いきや、2番が終わるとアコギの音色と共にスローテンポに転調し、メランコリックなギターソロを展開。最後のサビに入る前のカウントのパートもルパン3世らしい芝居がかった雰囲気があり、とにかくカッコよいし聞いていて楽しい楽曲。「Highway X」で言えば曲調的にも曲順的にも「リヴ」にあたる楽曲であり、YTアレンジの真髄と言ってよい楽曲。

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10.その先へ
80年代のアメリカのロックバンドが弾きそうな雄大なギターで始まるミドルテンポの楽曲。ちょっと魅惑的なこのギターの音色はストラトによるものだそう。派手なタイプの楽曲ではないが、これからもB'zは音楽活動を続けていくんだよという決意表明に似た歌詞と合わせて聞くと感動的な響きを持ってくる。B'zには珍しく松本から稲葉に対してこういう歌詞にしてほしいという注文があったとのこと。2025年は松本のキャリアでは初めてステージを辞退した年である。体調不良の詳細は明かしておらず、現在は回復しているようだが、当然今後を心配するファンも依然として多いかと思う。そうしたファンに向けて大丈夫だよと稲葉の歌詞と声を借りて挨拶している楽曲と言えるかもしれない。
背景も踏まえると感動的な楽曲ではあるのだが、どうだろうか。「片翼の風景」も本曲もライブで実際に演奏するよりは客だし曲としてライブ会場で鳴っている方がなんだかしっくりきそうな楽曲ではある。またライブが終わった帰り道にライブの余韻と共に聞きたくなるような楽曲である。

以上、全10曲である。
アルバムリリースが発表された当初一番懸念した点はタイアップ曲が多いゆえに華やかではあるが、まとまりのないアルバムになるのではないかということだったが、さすがはB'z、アルバムとして流れがきちんとできている。タイアップ曲が多いゆえにどこかしら聞き覚えのある曲が多く、初聴の喜びを得られる楽曲が少ないのは残念だが、正式な音源で聴けていたのは3曲のみであり、タイアップ曲でも思わぬ展開を見せてわくわくさせてくれる曲が多かったのは嬉しい誤算。

冒頭に述べた通り、曲は短くまとまっており4分半を超える曲がなくほとんどが3分台である。そのせいか、あるいは冒頭の「FMP」のせいかは分からないが、Passionという言葉を掲げている割には全体的にスタイリッシュな印象のアルバムに仕上がっている。もちろん「恐るるなかれ灰は灰に」や「FAITH?」のようにヘビーな楽曲があり、「ELEVEN」などを彷彿とはさせるのだが、良くも悪くも計算されたものであり、同作における強い衝動までは感じない(言い換えればヘビーだけどどこか聞きやすいのである)。

前作「Highway X」は先の見えない中で製作され、エネルギーが内にぐるぐると溜まっていたような印象を受けたが、本作はアルバムのアートワークそのままにラジカセ=音楽から燃え上がる炎=エネルギーを広い地平に向けて自由に放っているように聞こえる。

同じ10曲ということであれば「EPIC DAY」があり、同じくタイアップ曲が多かったアルバムだが、「EPIC DAY」の意図的な古典的なハードロックへの回帰とは全く違ったロックアルバムになっているのが面白い。

細かいことを抜きにしても、タイアップ曲が多くキャッチーな仕上がりとなっているので、「MAGIC」と並んで聞きやすいアルバムに仕上がっていると思うので、ハードすぎるサウンドにはついていきづらいファンも手に取りやすい内容ではなかろうか。

最後に初回限定盤の映像について簡単に触れておこう。MVについてはYouTubeでも公開しているのでおまけ程度だが、先のも触れたように第75回NHK紅白歌合戦ap bank fes '25 at TOKYO DOME ~社会と暮らしと音楽と~出演時の映像が収録されており、ブックレットに記載されている。

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第75回NHK紅白歌合戦は過去の紹介VTRは省き、橋本環奈による曲紹介から始まり、二人がステージから捌けるまでを司会の声含めて完全収録している。放送時には「LOVE PHANTOM」の冒頭の声がきちんと入らないトラブルがあったが、これは修正されて全編がきちんとしたボリュームで聴くことができるまさに完全版である。TVで放送された音声トラブルバージョンが貴重になったので、逆に録画を削除できない自分のような人も多いかもしれない。ショートバージョンとは言え「LOVE PHANTOM」から「ultra soul」への盛り上がりを見ると2024年末の興奮を昨日のことのように思い出す。

ap bank fes '25 at TOKYO DOME ~社会と暮らしと音楽と~は、櫻井和寿によるMCと呼び込みから始まり、二人が電車ごっこをして登場する微笑ましいシーンもきちんと収録。ちなみに退場するときもマイクとギターを持っているのに電車ごっこで退場している。Bank Band小林武史を筆頭にコーラス、管弦楽器隊も含めた11人の大所帯。亀田誠治、河村“カースケ”智康といったなじみのあるメンバー、稲葉のソロに参加した山本拓夫も名を連ねている。「イルミネーション」「Calling」は特にゴージャスなサウンドに生まれ変わっているし、「ultra soul」では櫻井の「いいのかい?」が聞けるという非常に貴重な映像となった。稲葉のコンディションは非常によく、掠れ気味だった第75回NHK紅白歌合戦の「イルミネーション」に比べると溌溂としたボーカルになっているし、「Calling」でも遠慮のないシャウトを響かせている。

FMP

昨日11月1日に「FYOP」から「FMP」が先行配信を開始しました。元旦のCM放送開始から11か月、ようやくのお披露目です。

FMP

FMP

  • B'z
  • ロック
  • ¥255
およそ2週間後にリリースされる「FYOP」については、すでにB'z PARTYの会報である程度二人が触れていますが、本曲はもともと「兵、走る」の続編的な立ち位置として松本さんが素材を準備しており、タイアップを受けて曲として仕上げたとのこと。また、アルバムタイトルの「FYOP」は大方の予想通り「Follow Your Own Passion」の略称であることが明かされており、稲葉さんが「FMP」のタイトルからの着想であると発言しています。アルバムのタイトル曲的な立ち位置の楽曲は発売まであんまり全貌が分からないことが多いのですが、リード曲となるとさらに珍しいかなと思います。「Dinosaur」は早めにMV公開されましたが、リード曲は「CHAMP」ないしは「Still Alive」「声明」かなと思うので、「C'mon」まで遡らないとこのようなパターンの曲はないかと。
さて、曲ですがティザームービーでも聞くことができるかなり作りこまれたイントロから始まり、鮮やかなギターが入ってくると強めのドラムが入ってきて、すぐにボーカルに移ります。この力強いけど固めのドラムはマット・ソーラムじゃないかと思うのですが、配信の難点でクレジットがないのでそこはアルバムまでお預けです。勢いのある美メロに「がっかりさして~」とネガティブな歌詞を載せたと思ったら「でもさ」と前言を翻し好きなことをやってるなら全てがトレジャーとポジティブに切り替えていくのは稲葉節。CMでもお馴染みのサビは頭のメロディーがとにかく爽やか。この爽やかさはやっぱりタイアップ先を意識したのかなと思います。「ないんよ」という意外な語尾を披露したのちに、メロディを無視した強引な歌詞割をサビ終わりで披露。この曲にはB'zにありがちな決めのフレーズとかコーラスがないので、その中でサビが流れていかないのに稲葉さんが工夫した結果かもしれません。同じように2番では「ただ学ぶだけ」の部分で変化をつけて曲にフックをつけています。
2番が終わると再びイントロのフレーズが登場し、稲葉さんの掛け声とともにギターソロへ。ファンファーレのような意外性のある演奏を経て、「熱い渇きに。B'zセッション」篇でも登場したギターソロから落ちサビに突入。「迷走でいいじゃん」というフレーズがあんまり自暴自棄に聞こえないのは曲の爽やかさと「Follow My Passion」というキーフレーズのおかげ。
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「兵2」なんて松本さんは言ってましたが、泥臭くゴリゴリの「兵、走る」とは異なり、B'zの中でもかなりスリムでスタイリッシュな楽曲に仕上がっていると思います。アップテンポなのにメロディーが美しいので、どちらかというと「Still Alive」をさらにすっきりさせたと言った方がしっくりくる気はします。非常に新鮮な気分にさせてくれるフレッシュな楽曲になっていると感じる一方で、この爽やかな楽曲がライブではどう化けるのかちょっと気になっています。
さて、アルバム発売とツアー開始に向けて、公式もかなり気合を入れて毎日のように「FYOP NEWS」を配信しています。「イルミネーション」が3回出てくる特典のダイジェスト版は以下から。紅白歌合戦の模様はテロップも司会の声もそのままという意外な仕様。
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また、アルバム発売週まで山手線1編成ジャックというPRも。「B'z The Best "Pleasure"」発売時も確か電車ジャックをして広告を持ち去るマナーが問題になった記憶がよみがえりました。SNSスマホが発達した今ではそんなことをする人はいないと思いますが、もし乗ることができたらラッキーですね。
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また遅まきながらツアーグッズもすべて公開。大型ツアーということでパンフレットが久々に復活。ただし、整理券が必要になりますので購入には十分に注意が必要です。
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