Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

白い火花
前年のTMGにおけるMy Alibiを強く連想させる楽曲。実際にはMy AlibiはB’zの気配の強い楽曲だったので、この曲も非常にB’zらしいと言ってよいはずなのだが、どうしてもTMGと結びつけてしまいたくなる。そもそも、最近のB’zでここまでストラト臭の強い楽曲はやってない(はず)なので、かつてのB’zより、最近のTMGに関連性を求めてしまうのは仕方のないことなのです。
TMG抜きで考えれば、アルバムの中ではもっとも今までのB’zらしい軽快でノリのよいロックナンバー。新鮮さはあまり感じられないけど、安定した曲なので気軽に安心して聞けます。他の曲が危険というわけではありませんが、特に嫌われることのなさそうな楽曲はこの曲かな、という意味で。
そういう楽曲なだけに稲葉さんのボーカルも非常に安定しています。ライブで歌うのであっても、CDと寸分変わらないコンディションで歌ってくれるのではないでしょうか。そうそう、この曲には小刻みなシャウトがところどころ顔を覗かせているのですが、このシャウトの響き方が非常にライブっぽいなぁ、と個人的に感じる。特に最初の「HEY!」の掛け声が強くライブを思わせるのです。
間奏の部分はちょっと新しいですね。最初ドラムだけになって、ベースソロ、そして稲葉さんの掛け声でギターソロへ。今まで掛け合いめいたものはあったけど、こうやって順繰りに鳴らすパターンはなかった気がする。ギターソロもジャズっぽい感じで中々ない。いや、こういうロックな曲にジャズっぽいソロを入れるのがないという意味です。単純にジャズっぽい楽曲ならBIG MACHINEのブルージーな朝で経験済み。このギターソロもそうですけど、今回はギターソロのパターンが多彩ですよね。楽器やらない人間にも明確に曲ごとに違うことやってるなというのが分かります。
歌詞。この曲の歌詞といったらやはりサビでしょうか。「全開でGO」よろしければ改めて、この部分を30秒ほど凝視してください。・・・見れば見るほど普通ではありえない歌詞ですよね。こんなのを受け入れられるのも一重に「無礼講なLOVE」の洗礼を受けているからと言えましょう。
まぁ、稲葉さんのこの手の言葉のセンスについては今更な感じもありますし、誉めるべきかあきれるべきか少々迷いどころでもあるので、論じるのはやめておきましょう。ただ、メロディにはいつも通りはまり過ぎるくらい、はまっております。
しかし、この「全開でGO」という言葉以外には滅茶苦茶新しいタイプの歌詞ということはないのですね。極端な話「銀の翼で飛べ」と言ってる内容は同じです。不満があるんだったら一回最初からやり直せ、学びなおせ、と。「錆びない風景」も「自分を待つ人」もすぐ側にいるのにいるんだ、と。えぇ、そんな内容です。
なぜ「白い」火花なのか?そんなのは「銀色」がなぜ勇気の色なのか、と同じくらいどうでもよい話です。きっと、リーダーが白のTシャツでも着だしたのではないでしょうかね?
曲は後半、稲葉さんの「Oh yeah」の掛け声の後に、まさしく火花が迸るように大きな盛り上がりを見せてから、アルバムの中でも一際実験色の強い異色作、イカロスへとバトンタッチして終わりを告げます。


あと、3曲。終わりが見えてきた!(id:ZO353:19860830)