衝動

衝動

そんなわけで衝動です。今回もお馴染みのデジパック仕様ですが、ビニールがいつものものに変わってちょっと嬉しい衝動です。コナン君のイラストカードは、あれですね。二人の腕が細いのと、松本さんが浜省っぽい気がしますが、これはこれでHOMEのPVを思い出して中々心温まるイラストです。ついでにこのイラストカード、柏餅の匂いがします。

衝動
去年のポップだったシングル1st Beatから大分、ロックに振り戻した曲。最初ビーパで聞いたときは愛のバクダンをかっこよくした感じと思ったんですけど、どちらかと言えばアラクレのほうが近いですね。アラクレに儚いダイヤモンドのスピード感をミックスした感じ。というわけで、個人的にはTHE CIRCLEよりもBIG MACHINEの匂いを強く感じる楽曲です。
ただ、ミックスの影響か、BIG MACHINEの頃よりずっとスカッとするイメージ。上手い言葉が思いつかないんですけど、衝動は妙に伸び伸びとしてるんですよね。ヘッドホンで爆音じゃなくて、部屋で大音量で聴きたい曲。
ギターのイントロに乗せて、稲葉さんの「Yeah!」という掛け声。スピーディーにいくかなと思いきや、Aメロはむしろゆったりとメロディを大事にしてる感じ。個人的には「自分の中身も〜」の歌い方が妙にツボ。「なかぁみも」の「かぁ」の声にハマッたりしませんかね。
「フリーダム」というコーラスで、実際に何かから解き放たれたかのようにBメロから加速。BメロとサビがセットなのはB’zでは珍しいパターン。普通は、A、Bメロがゆったりでサビ加速か、その逆なんですけどね。ちなみにそのせいか、僕は未だに、AメロからBメロの移行に少々違和感を感じてたりします。
Bメロからの稲葉さんの歌い方は、いつも以上のものです。ただ、高いだけじゃないくて、高い中にも太さを出そうとしてるから、もう完全に非カラオケ向きです。サビの最後は「しょーうどぅっ！」と思いっきり溜めてから、爆発させる。ここでようやく、ひたすら前を向いてたベクトルが拡散していく感じ。ライブでは皆でジャンプしちゃいそうな気がします。
ギターソロは珍しく、サビメロなぞりやめてます。まぁ、ギターソロ自体に特に不満はないんですけど、最後の方の音がどうしても「キーンコーンカーンコーン」っていう学校のチャイムの音に聞こえちゃうんですよね。そう思うのは僕だけですかね。
最後の「go for it! go for it!愛情こそが衝動」は個人的に一番気に入ってるフレーズ。短い中に、歌詞の言いたいこと全てが詰まってる。そして、まさしくその通りとうなずけるのが、また素晴らしい。

結晶
こういうB’zは久々だなと思ったら、昔の曲なんだそうです。徳永さんがいるから、2002年〜2003年なんでしょうね。多分、GREENの頃でしょうね。稲葉さんの声とか、アレンジから察するに。2002年は、同じようにオリエンタルな夜よ明けないでもありましたし。
さて、この曲ですが、一言で言うととても良い曲です。最近の曲じゃないから、当たり前なんですけど、最近のB’zにはなかった感じがとてもします。
ギターと煌びやかなシンセに導かれて始まるイントロが何となく、MY FAVORITE THINGSを思い出させます。そういえば、あれも2002年から2003年にかけての録音でしたっけ。
Aメロは穏やかに情景を低く語りかけて、Bメロは低姿勢な疑問を表すようにファルセットで、と使い分けるあたりが上手いなぁ。歌詞も衝動とは対照的に情景描写型。ちょうど、昨日とか一昨日みたいに雪が降った後のすっきり晴れた冬の空が鮮やかに思い浮かびます。
「マフラーにぎゅっと顔をうずめる」「電話してもいいですかね　寒いねって言いたいだけ」この辺はツボ。流石だなって思う。ちょっと、Not Too Lateの歌詞とイメージがかぶりますけど。
サビは一転してB’zらしく明るく切なく。Mayと似てるんですけど、あっちはもっと悲しさがこもってる。こっちは笑いながら、涙流してそうな感じですよね。サビだけ聞いたときは、全部そんな感じなのかなと思っていたので、良い意味で裏切られた感じ。
さらに裏切られるのはギターソロ。ここまできたら、SIGNALや甘く優しい微熱みたいなベースを強調したギターは控えめなソロになるのかな、と思うんですけど、突然ミギスピーカーは派手にジャカジャカと盛り上がります。左は思ってた通りのジャジーなギター。驚きはするけど、もう少しおとなしめでも良かったんじゃないかなと個人的に思わなくもないです。
サビの後は、エコーのかかったボーカルとエレピが氷に閉ざされた青い世界を演出。最後のサビはやや長めに、そして「また君に会えますように」という物語っぽい歌詞幕を閉じ、シンセとギターがさらりと余韻を残して消えていきます。
この後にきみをつれてを聞きたくなりますよね。