Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

ELEVEN FIRE CRACKERS

ELEVEN FIRE CRACKERS

ELEVEN FIRE CRACKERS

前作の中のSnake Fightingや先行シングルSalamanderで覗かせていた激しさが表に出たアルバム。RIOT ON THE GRILLでのキャッチーでパンキッシュなポップ像は鳴りを潜め、怒りにも似た何かが蠢いているのが感じられるアルバムです。タイトルのELEVEN FIRE CRACKERSからもそれは分かる。
Openingはその名の通り、オープニング。何かが爆発するようなサウンドから、そのままFire Crackerへ。この曲のイントロのヘビーさからアルバムの全体が伺えます。ただ、問題はボーカルもロックな激しさに傾くには綺麗過ぎるということ。演奏とボーカルが乖離現象をアルバムの所々で起こしてる。特に日本語部分ではその気が強く感じる。ただ、サビなんかのメロディーは相変わらずキャッチーで、耳に残るので曲自体の出来が悪いわけじゃない。
個人的にSpace Sonicは別格の出来。サビで爆発するのが分かりきってるのにAメロを何度も繰り返して焦らし、Bメロで一回落としてからサビで加速する構成。よくある構成なんだけど、サビの爆発力が半端じゃないのでかっこいいと言わざるを得ない。この出来の曲は少なくとも前作にはなかった。
Salamanderは上手い具合にロックしてる。イントロは激しいのに歌が始まると妙に明るいトーンになる曲が多いアルバムの中で、最後まで曲のイメージが一貫してる。ただ、サビが弱いかな。十分よい出来なんだけど、Space Sonicと比べるとね。
アルバム曲で個人的なお気に入りはAlternative Plansかな。最初のややかすれた声と素朴な感じが好き。テンポアップさせずにそのまま曲を進めてくれたら、もっと好きだったかも。テンポアップさせたことでサビにかすかに哀愁が混ざるという効果もあるんだけど。