WHAT ABOUT NOW

ホワット・アバウト・ナウ

The Circle以来のオリジナルアルバム。LOST HIGHWAYのカントリー路線の反動からか、かなりハードな内容となった前作からは一転、BON JOVIらしい明るくキャッチーな仕上がりとなりました。本国ではボウイの新譜を抑え、またも全米№1に輝きました。
リードシングルとなったミドルテンポのポップソングBecause We Canが一曲目。リードシングルはガツンと来るロックアンセムというパターンが多かっただけに、このポップソングは新鮮に感じる。タイトル曲のWhat About Nowも同系列の楽曲。この曲はサビのつかみが抜群にいいですね。アレンジ次第ではかなりの存在感になったのではないかと思います。
That's What The Water Made MeとArmy Of OneはLOST HIGHWAY、HAVE A NICE DAYにも収録されてそうなBON JOVIの王道的ロックナンバーです。リッチーのコーラスがよく聞こえるので、ライブ映えする楽曲です。前者は、先だって行われたネット上でのライブ中継でも新曲として歌われていましたが、盛り上がってることがよく分かりました。
Pictures Of Youはがアルバムの中では、一番気に入ってます。イントロなしで始まる構成もドラマチックですし、ジョン独特のメロディラインが光ります。BOUNCEの頃なら、もう少し派手にストリングス等を鳴らしたのでしょうが、演奏自体はシンプルにまとまってます。
その他、アコースティックなAmen等ありますが、基本的にはBON JOVIらしさがよく出てる割りにインパクトはやや薄めの楽曲構成です。それでいて退屈なアルバムという気にならないのは、メロディーがいいからではないかと思います。惜しむらくはこのメロディセンスを生かしたバラードナンバーが近年はまるで作られていないことでしょうか。
ボーナストラックとしてソロ曲が3曲ほどついてきますが、これは少し蛇足気味かなと思います。曲をたくさん聴けるのは嬉しいのですが、AEROSMITHのボーナストラック同様に聞く機会は少なくなりそうです。