Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day5

11月28日にSHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day5が配信となりました。

B'z Party向けのインタビューはDay4の振り返りから。松本さんはARIGATOで始まったのは良かったと回想。オープニングの演奏は演出からのリクエストであると明かし、他のイントロ付けたしも演出からの要請かと聞かれると、必ずしもそうではないと回答。また、オープニングのレーザーが無尽に動く仕組みは世界初の仕組みだったことが明かされます。

冒頭は満園さんのネタで盛り上がる。松本さんがしきりに「それが満園正太郎だから!」と連呼。OCEANで満園さんの演奏を指摘したつもりが「おーちゃん=大賀さん」と勘違いされ心が折れたと笑う松本さん。その時のやり取りが面白すぎて録音したものを聞き返してると言う稲葉さん。

最新のB'zを何か見せたいと思わせぶりな二人。この日は新聞の片面広告も出して「これからのB'z」というニュアンスの文章もあったことから、新曲披露の期待がかかっていましたが、実際にYES YES YESという新曲が披露されました。

グラミー賞の話やC'monツアーの宮城公演、フライングステージ、ジミヘンのお墓参り、In Your Townでの出身地公演、SCENESと多彩な話題ですが、さすがに最近の話なので、饒舌に語る二人。ナイアガラの滝を見に行ったという松本さんが嬉しそうだったのが印象的。また稲葉さんは岡山公演で空調がないことに「スミマセン」と謝る一幕も。

松本さんの歌について触れるシーンで稲葉さんが「良い声だと思います」とコメントし、また歌ってくるかというインタビュアーに「どうかな?」と首をひねる松本さんと「どんどん歌ったらよいと思います」と頷く稲葉さん。

B'zを恐竜に例えるとという質問には、まず恐竜の種類を、と固まる二人。稲葉さんがおもむろに知っている恐竜の名前を挙げ「パキケファロサウルスって知ってます??」とマニアックな名前を出して一同を当惑させる場面も。最終的にはバンドのイメージはT-REXと締める稲葉さんでした。

DINOSAURのレコーディングでサムは観光に来てたのを稲葉さんが誘ってコーラスをやらせたと話す。その晩は晩飯を奢ったとのこと。サポメンの入替にも触れ、技量的には問題ないことを知っていたから、あとはコミュニケーションだけだったと語る二人。サムが日本語を喋れて助かったことやYTが中心となってコミュニケーションを取っていたと語ります。YTは(恐らくはモヒーニに)「ヘイ、モー!」とよく呼びかけていたとも。

いよいよ最終日になってしまったがバンドとして学ぶことが多かった、この経験を活かしたいと語りDay5のインタビューが終了。このインタビューも非常に楽しい時間でした。最初の頃の何を言われてもきょとんとして覚えてない二人の顔も面白かったです。

1.GO FOR IT,BABY -キオクノ山脈-
2.さよなら傷だらけの日々よ
3.声明
4.HEAT
5.Classmate
6.フキアレナサイ
7.世界はあなたの色になる
8.Still Alive
9.マジェスティック
10.WOLF
11.YES YES YES
12.RED
13.有頂天
14.C'mon
15.兵、走る

今まで開演前はZepp Hanedaの扉が映し出され、直前には青から赤に色が変わっていたのですが、今回は幕につつまれたステージが登場。最終日ならではの違いがいきなり目につきます。

OFF THE LOCKが終わると、「GO FOR IT, BABY」の声が響き、GO FOR IT,BABY -キオクノ山脈-がスタート。幕は一瞬で取り払われ、ステージの全貌が明らかになります。ステージ自体はやや広めというだけですが、ステージ後方から上部に向かって斜めにセットされた長方形型の照明が非常に特徴的。時には照明、時には字幕といった感じで狭い会場の中を自在に照らし出しました。

これまでオープニングはその年代の始まりの年の楽曲をセレクトしてきましたので、GO FOR IT,BABY -キオクノ山脈-はやや意外な1曲目。2曲目であるさよなら傷だらけの日々よを予想していたのですが、いい意味で裏切られました。GO FOR IT,BABY -キオクノ山脈-はInto Free、In Your Townでしか演奏していない変わり種の楽曲です(ARIGATOもそうでしたが)。サポートメンバーの分厚いコーラスに支えられたサビが気持ちいい。そして何といっても見どころはギターソロ前の松本さんの歌唱。稲葉さんがオクターブ下でユニゾンする声が今回ははっきり聞こえました。

さよなら傷だらけの日々よでは、マイクロドローンを利用した映像が登場。通常のカメラマンであれば撮れない高度だったり、メンバーの隙間を縫っての映像を見せてくれました。その後も激しめの楽曲ではマイクロドローンが登場して臨場感を盛り上げてくれました。さよなら傷だらけの日々よは頭に追加されたシンセの音が新鮮でカッコよかったですね。あと松本さんがエクスプローラーを使ってたのですが、多分初めての使用じゃないかと思います。

稲葉さんがサングラスをかけながら「B'zのSHOWCASEにようこそ!」と叫ぶと、田中さんの激しいドラムで声明がスタート。声明と言えば、稲葉さんのサングラスと演説台ですが、今回は演説台はなし。珍しく一番からステージを動き回る稲葉さん。Day4とは異なり、近年発表した楽曲についてはやはり二人ともどこか余裕があります。

硬い雰囲気を崩すようにHEATが登場。XXVからはQ&Aや核心も選曲されるのではないかと思っていたのですが、実際にはこのHEATのみでした。ここでもマイクロドローンが大活躍。メンバーの周りをグルグル回ったり、ドラムの裏まで行ったりと躍動的な映像を提供。「Just wanna feel the heat」を2回繰り返すことで、名残惜しさが増している気がしますね。

EPIC DAYからClassmate、これは意表を突かれた人も多いのではないでしょうか。確かにツアーではドーム公演から君を気にしない日などに変更されたため、未映像化なのですが、まさかの選曲。MV同様にモノクロ処理された映像の中で淡い恋の歌が演奏されます。ここでは松本さんが59年製のレスポールを持ち出し、ギターソロの甘いトーンを奏でました。モノクロなんで分かりにくいですけど。

いよいよ最終になってしまったことを伝えると、フキアレナサイが登場。LIVE DINOSAURツアー同様にステージには吹雪を模した大きな布が下か上に向かって波打ちます。LIVE DINOSAURでは長い掛け合いを間に挟みましたが、今回は原曲通りのすっきりとした演奏。二番頭で、稲葉さんと大賀さんが顔を見合わせ、大賀さんがハモりながら歌うのが印象的でした。何気に大賀さんは難しいコーラスもしっかりこなしますよね。

大賀さんのベンベンという乾いたアコギの音で始まるのは世界はあなたの色になる。2017年のIn Your Townのみでの披露だったので、僕を含めてライブで聞くのは初めてという人が多かったはず。「色」を意識したのかサイケデリックな処理が加えられていました。もちろん音源もカッコいいのですが、ライブの方が曲の持つ壮大さを強く感じます。歌が終わった後の狂騒曲のようなバンドの激しい演奏に乗せて、稲葉さんも高く細くシャウト。

世界はあなたの色になるのちょっと不気味な余韻から間髪入れずにStill Aliveが登場。もっと後半で来るかと思っていました。世界はあなたの色になるの重たい空気を吹き飛ばすようなキャッチーな曲調です。Whole Lotta NEW LOVEツアーでもそうでしたが、頭のパートをカットしているのが残念。ある意味ではあそこが一番の聞き所なのですが。いつもは後半に配置され、最後のサビがバテ気味なことが多いですが、今回は大分余裕を持った歌唱の稲葉さん。確かドラムセットの裏に回り込んで歌ったのもこの曲だと思います。これで声明/Still Aliveのシングルは4曲すべて披露。以下に力の入ったシングルだったかが分かります。

配置換えという名目で稲葉さんを除くメンバーが腰を掛ける。なんとなくDay3を思わせる感じでステージ上で輪になっています。早めのメンバー紹介がここでスタート。大賀さんにはいつもの「ここにずっと残ってもらって」というネタ、徳永さんにはDay1の笛のネタ(稲葉さんが昔のバンドはフルートなんかも入っていたと発言。Jethro Tullのイアン・アンダーソンのことだと思います。フルートは横笛ですが)、増田さんは楽屋が部屋になっていたとしてプーチン大統領のカレンダーにも少し言及、田中さんは良い汗かかせてもらったと感謝。

「On Guitar, Tak Matsumoto」と平坦な調子で言うと、松本さんが「あっさりしてる」とやり直しを要求。サポートメンバーと2回ほど繰り返すと「もういいよ」と制止。松本さんからはメンバーへの労いの言葉。増田さんの「ツアーの初日が連続で続いている感じ」という声に一同爆笑。稲葉さんがメニューを変えてやれば飽きなくていいんじゃないと思ったと言うと、松本さんは「打ち合わせの時にすげえこと言ってるよー」と思ったが、水を差せなかったことを告白。

そのまま曲に行こうとすると増田さんが「稲葉君を紹介したい」と挟み、二人を称賛。「On Vocal!稲葉浩志」と増田さんが紹介すると「先生にほめられたみたい」とはにかみながら応答。和やかな雰囲気のまま、大賀さんと松本さんが落ち着いた音を奏で、マジェスティックへ。Aメロを音源以上に優しく囁くように歌う稲葉さん。ゆったりとした時間が流れます。

ピアノを主体としたバンドによる短いセッションを挟んで劇的なイントロと稲葉さんの「アオーン」という雄たけび。昨年のライブでは観客の後を追うように「アオーン」と歌っていましたが、ラスト以外はカット。ブラスと「アオーン」のインパクトが強い楽曲ですが、こうして面子や歌が変わると途端に90年代風の楽曲になりますね。

再び間を挟んでクイズ企画が登場。照明のボードに「B'z LIVE演奏回数ランキング」と映され、1位から10位が「B'z」の文字で隠されている形。これが今週のランキングだったらと松本さんに振ると「こんなときあったよね」と2003年のシングル再発による独占を回想。「またあるかも」と松本さんが言うと稲葉さんが裏返った声で喰い気味に「あるよ!あるある!」と同意。

稲葉さんがとりあえず5位を当てましょうと振ると、大賀さんは「川の流れのように」とボケをかまし、稲葉さんが「は?」松本さんが「そのボケはないやろ」とマジ突っ込み。気を取り直して「LOVE・・・」で迷った末に「love me, I love you」を答えるも「はいブー!」と稲葉さんが不正解を言い渡す。

増田さんは長いことやってるんでと断りをいれて、BLOWIN'を回答。5位ではなく、9位でしたが、さすがと言った感じ。徳永さんは「当てに行く」と豪語し、太陽のKomachi Angelを回答。稲葉さんが「5位ですよ?」と不正解を滲ませるも、ファイナルアンサーとして案の定不正解。

田中さんは「結構古い曲」と推測し裸足の女神を回答するも、稲葉さんがもう一回考えてください!と再考を促し、RUNに変更するも不正解。不正解が続き「B'zへの愛情が疑われる」と嘆きながら、松本さんへ回答を要求するとしばし考えこみ、裸足の女神を回答。何度かそれでいいのかと問いただすと松本さんがそれでよいと頷き、正解であることが明かされる。「一光さんちょっと不服そうな顔してますけど」と笑う稲葉さん。

以下の通り、全ての順位が表示されました。

1位 ultra soul
2位 ZERO
3位 さまよえる青い弾丸
4位 juice
5位 裸足の女神
6位 LOVE PHANTOM
7位 イチブトゼンブ
8位 ギリギリchop
9位 BLOWIN'
10位 Easy Come, Easy Go!

「ライブでその曲に頼ってる度合いのランキング」「ultra soulにおんぶに抱っこ」と笑うと、こういうのも今後は参考にしたいと告げる稲場さん。次ライブ演奏回数ゼロ回、新しい曲と告げる稲葉さん。正直クイズ形式の時点でQ&Aだろう!と思ってただけに意外なサプライズ。

新曲YES YES YESを披露。オルガンに乗せてオペラチックに「他人の幸せ喜べる人間になりなさい」と歌うと、ギターの音で曲が弾ける。パーカッションっぽい音がカチャカチャなっている感じはNEW LOVEの流れを汲んでいるっぽい曲です。Do meにも似たメロに乗せて、昨今の世情を厳しめの言葉で憂うと、「こんな予定じゃなかったの ママの言葉を思い出そう」「YES YES YES」と批判だけでは終わらない稲葉節を披露。派手じゃないけど、サビメロが意外と覚えやすい楽曲ですね。

一瞬の間をおいてREDが登場。この曲もリリース以降かなり重宝されている楽曲です。兵、走るの前身とも言える曲ですが、こちらの方が武骨さを強く感じます。「I will fight with my back to the world!」の声は最初はオクターブ下で抑え気味に、ラストは思いっきりシャウト。この曲も稲葉さんはサングラスの印象が強いですが、ここでは着用せず。マイクロドローンが再登場して、メンバーの周りを絶え間なく映していました。

声を聞かせてほしいという稲葉さんの声で、バンドとのコールアンドレスポンスが始まる「Hey hey hey hey」というやり取りを長めに繰り返した後(途中タイミングがあわず笑ってしまうシーンも)に始まるのはもちろん有頂天。バンドのテンションはこのあたりが最高潮。実際のライブでもこの辺は「そろそろ最後だな」と思いながら盛り上がる場面でしょうね。

5ERASが無事最終日を迎えられたことに礼を告げ、「無観客ライブは無観客じゃない」という結論に達したという稲葉さん。窒息しそうな世の中でB'zというバンドやスタッフが大きく息を出来たと告げて、あらためて感謝の意を告げてくれました。息が出来たのはファンも同じで、過呼吸になりそうなくらい楽しい5週間でした。

続く曲はC'mon。もともとは震災の際に作られた楽曲ですが、昨今の状況だとまた違う意味で「もう一度笑いあおう」という言葉に勇気づけられる楽曲です。ENDLESS SUMMERの時は割とさらっとした感じで演奏されましたが、その時よりも心なしか熱がこもっている。最後は長めのアウトロが加えられ「C'mon!」の声で締め。

大トリはもちろん兵、走る。ステージ正面にはでかでかと「兵」の文字が飾られ、堂々たる演奏を披露。昨年はこの曲に引っ張られた感が強いですね。サビでは昨年同様に花吹雪が舞い、歌詞とシンクロします。稲葉さんは最後だといわんばかりに、ドラムとキーボードの間に走って行ったりと忙しなく動き回る。演奏されるのはWhole Lotta NEW LOVEツアーに続いて2回目でしかありませんが、新しい定番曲としての風格を備えている楽曲です。

メンバーが全員前に集合すると、稲葉さんが「あと二人いるよ!カモンカモン!」と呼びかけ、満園さんと黒瀬さんが登場。「泣いてる人いますよ!あなた髪の色変わった?!」と黒瀬さんを弄ると改めて全員を紹介し、お疲れのコール。このメンバーが全員横並びっていうのは今回の企画でしか拝めない光景ですね。

二人が残り、スタッフに「皆さん、プロフェッショナルでした!」と稲葉さんが感謝し、松本さんは「テレビの前の皆さんも」と視聴者に感謝。「また来週!」ではなく、いつものライブの「また会いましょう!バイバイ!」のこえではけると、グローリーデイズがENDING SEとして流れ出しました。初日から最終日までの設営、リハ、本番をダイジェストで見せる映像が嬉しい。最後はZepp Haneda前のB'z色で飾られた階段が、飛行機の爆音をバックにライトを消して終了。夜空をバックに「Thank you to all our Viewers SEE YOU NEXT TIME!」の文字が浮かび上がり終了。

本当に楽しい5週間だったなというのが正直な感想。5週連続で違うセットリストのライブを楽しめるなんてことはまずありえないですからね。セットリストや最初の楽曲を秘かに予想するのも楽しかったです。Day4、Day5にもなると予想の精度は上がりつつも、意表を突く楽曲が毎回何曲かありました。アーカイブも終わってしまって、もう見ることはかなわないのですが是非何らかの形で映像化してほしいですね。できればインタビュー(Day5の振り返りも欲しい!)と込みで映像化していただけると大変助かります。

今回のYES YES YESの披露で曲作りも継続しているのが分かったのも収穫。次の活動は順当にいくと延期になったソロ活動のツアーですが、ここ1週間の状況を見ると中々厳しく中止も覚悟しているというのが正直なところです。

B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day4

5週間にわたる配信ライブもいよいよ終盤、Day4が11月21日に配信となりました。

Day3は宴会みたいだったと振り返る二人。また、長いこと羽田にいるが、ようやく配信のスタイルにも慣れてきたと発言。サポメンの二人についても触れ、要求していないけど自然に歌舞伎の大向こうみたいな掛け声を入れるとのこと。

久々にやってMayは資料が何もないので、一から弾き直したと松本さん。リズムが難しく言葉を丁寧に区切るのがjuiceツアーよりもうまくいったと振り返る稲葉さん。また、インタビュアーがながい愛がトレンド入りしたこととあわせて、松本さんがシングル化を希望していたと言うと「それはマズい」と笑う松本さん。ただ完成度には今でも満足しているとのこと。その後松本さんが忘れてたネタは「稲葉さんのソロの打ち上げにサプライズで登場」「MONSTERというワードは松本さん発」「MONSTERで間違えたら罰金千円を課していた(今だったら自分が罰金払わないといけないと笑う松本さん)」などがありました。また、円形の演奏は意外と良かった、配信向きの配置と語る二人でした。

Day4のセットリストは稲葉さんの草案。推し曲は特に語りませんでしたが、稲葉さんはこの時代の曲は(アレンジでゆったりした部分を作っているが)休みどころがなくて、キー的にもかなりきつい、泣きそうと発言。多分この時にピー音入ったのがゆるぎなものひとつ。その後ACTIONツアーに触れた時も「めちゃくちゃキツかった」と回想。ボーカリストとしては一番力強い時期だったので、10年以上たってその頃の曲をガンガン歌うのはやっぱり負担のようですね。Day3はマジと言っていた松本さんですが、Day4の時期はギターソロ含めシンプルな演奏を心掛けていた時期なので、特にキツいという発言はなし。

TMGやスティービー・サラスとの思い出を経て、ツアー前の稲葉さんの悪夢に触れるインタビュアー。いつも通りこじんまりとした悪夢を見るという稲葉さんに対して、松本さんが最近理由は分からないけど良いことをしてアメリカ軍に表彰される夢を見たとして、周囲を笑わせる松本さん。

MONSTER'S GARAGEのツアーパンフレット撮影ではサンフランシスコに飛行機が着陸できずエラい目にあったというエピソードも登場。撮影繋がりでMVのキツかった思い出を聞かれると、二人そろって、だからその手を離しての台風の中の撮影を挙げる。若いとはいえ強行軍の撮影に「今だったら翌日入院」と振り返り。

「RUNで(会場を)一周した」というMOSTER'S GARAGEの記憶がGLORY DAYSとごっちゃになっているなんて一幕もありました。毎回インタビュアーがかなり当時の細かいエピソードに触れて、まるで覚えていない松本さんとかすかな記憶をたどる稲葉さんのリアクションが面白いですね。それもあと一回と思うと非常に残念です。Day5の感想なんかも本当は同じ形式で聞きたいですよね。

そんなこんなであっという間の30分を経て、本編ライブへ。

1.ARIGATO
2.Fever
3.SPLASH!
4.永遠の翼
5.ゆるぎないものひとつ
6.DIVE
7.パーフェクトライフ
8.MY LONELY TOWN
9.OCEAN
10.BURN-フメツノフェイス-
11.イチトゼンブ
12.衝動
13.BANZAI
14.愛のバクダン
15.いつかまたここで

もはや原曲よりも聞きなれた感のあるOFF THE LOCKが終わると、沢山のライトをバックにした松本さんが登場。ワウペダルを慎重に踏みながら、幻想的な音を奏でます。一旦演奏が途切れるとARIGATOのイントロが聞こえて、分厚い音がステージからあふれ出します。一曲目はその年代の最初の方の楽曲をこれまでもセレクトしていますが、ARIGATOのようなミドルテンポのナンバーが来るのは予想外。13年前のSHOWCASEでの演奏と同様に半音下げでの演奏。中盤がドラマチックですよね、やっぱり。「ありがとう」のパートをのばして歌うのも印象的でした。

サポートメンバーと「Fever~」の掛け合いをしてから、久々に始まるFeverの演奏。ARIGATOとは打って変わって、乾いた感じのシンプルなロックンロールテイストの楽曲。今にしてみると声明などの楽曲の原型とも言える曲ですね。ギターソロの終わりでは稲葉さん、松本さんが腰をフリフリ。元々は松本さんが手を挙げて腰を振ってましたが、今回はやや控えめ。

続くSPLASH!は英語バージョンの披露回数の方が多いという異端児。日本語での披露はMONSTERツアー以来。大胆に取り入れた打ち込みの音とダンサンブルなビートと言うと初期の楽曲っぽい要素ですが、実際には力強いロックナンバーです。夏の楽曲の割にはあんまり夏に演奏されていないような気も。カッティングは大賀さんが弾いてます。ライブでは本当にカッティング弾かなくなりましたね、松本さん・・・。

バラードが二本立て。どちらもアルバムツアー以来の披露となる永遠の翼ゆるぎないものひとつ。大サビでスクリーン上に羽根が舞う演出がべただけど感動を誘う永遠の翼。最後の「Fly away」は下パートながら、思いっきり伸ばす稲葉さん。今回は少しメロディを引き延ばすフェイクが多くて、それがかっこよかった。ゆるぎないものひとつは大賀さんの豊かなアコギの音と稲葉さんのボーカルのみで始まり、二番からバンドが入る構成。サビの語尾を時々下げて歌うのが珍しいなと。インタビューでも言ってましたが、この時期のキーは高くて辛い部分も多いようです。高いだけじゃなくて、力を込めて伸ばすのは物凄い力業ですもんね。

ややきつそうな表情をへて、MCへ。「元気ですか?」を連呼したのちに、画面に向かって今日はどんな雰囲気で配信を見ているのか問いかける稲葉さん。「ピザ?」という発言でサポメンを笑わすと、「今日は余計なお喋りは減らしてガンガン曲の方を行きたい」と発言。この言葉通り、過去3日間とは異なり、今回は本当のライブに近しい形で間にあんまり演出っぽいネタを挟まない構成でした。

The Wild Windのエンディングを思わせるしんみりとした2本のギターの絡み合い。聞き覚えがあるけど思い出せないなと思ってたら、ドラムのカウントでDIVEがスタート。シングル版の頭のパートの再現だったんですね。ここでは稲葉さんが客席へ飛び出すと、背景のスクリーンに扉のようなものが映し出され、曲の後半で開くという演出。ただ開いた先にはCGが映し出されるだけだったというちょっと不思議演出(てっきり松本さんでも映るのかと・・・)。

「迷うことなかれ!」の声にかぶせて、パーフェクトライフが開始。ACTIONからはシングルであるSUPER LOVE SONGよりもパーフェクトライフの方がアルバムの代表として歌われている気がしますね。今回、四方をスクリーンで囲えるのでSUPER LOVE SONGの印象的なMVを再現するのにはもってこいだった気もしますが。HINOTORIの光芒もそうでしたが、このパーフェクトライフも非常に歌詞に救われる気持ちになります。「何かに向かい、手をのばし」というパートを「何かに向けて、手をのばし」と歌う稲葉さん。間違えたのかわざとなのかは不明。

前半戦とは思えないくらいの勢いで激しい曲が続き息が上がり気味の稲葉さん。「汗、かいてます? 皆さん。かいてくださいよ?よろしくお願いしますよ!ピザ持ってたって、こうやって踊れるんだから!」と汗をかくことを要求すると、羽田という街が意外と全国各地に近いというイメージがあり、結果的に今回のSHOWCASEには一番相応しい街だったと真面目な調子でMC。

MY LONELY TOWN!!」と珍しくタイトルをコール。MY LONELY TOWNは非常に神出鬼没な楽曲でやらないわけではないのだけど、大規模なツアーではやらないという楽曲。僕も含め久しぶりな人にはかなり久しぶりで、Ain't No Magic以来に聞くことが出来た楽曲となります。スクリーンにはMVそのものではないですが、軍艦島が映し出され雰囲気を盛り上げます。リリース当時、松本さんが自信作と発言しただけのことはある完成度。曲の濃度が高いですよね、この曲。

OCEANは昨年の演奏と同じアレンジ。最後の「嵐の中でも」の歌い方も定番になってきた感があります。メンバー紹介では大賀さんの紹介中に満園さんが加わり、「OCEANがおーちゃんに聞こえた」といったトークでメンバーを沸かす。満園さんのちょっとすっとぼけた感じの発言にはB'zの二人も遠慮なく突っ込みを入れていくので場が和みますね。増田さんからはピロシキを貰ったエピソードを披露するも、「もこのネタを引っ張るつもりはない」と宣言。田中さんに振り向くと「一光さんじゃないですか!」「サンタフェ行ってたんですか?」とボケをかますも、「準備しておりました」とクールな一光さん。黒瀬さんとの交代劇には特に触れず。例によって、松本さんが定位置におらず「ん?」と探すふりをする稲葉さん。

「炎のギタリスト!MR. TAK MATSUMOTO!」の掛け声で、客席に降りていた松本さんが短くも力強いギターソロを披露して、BURN-フメツノフェイス-になだれ込み。Day1から何かと炎に囲まれることが多いですね、松本さん。稲葉さんも客席に降り、スクリーンにはMV同様に火花が飛び散り、MVの様子を再現。ゆるぎないものひとつで苦しそうにしていたのが嘘のように最後はしゃがみ込みながら力強い「BURN」を連呼する稲葉さん。この曲はある意味ではストレートなラブソングなんですが、大サビ前の歌詞がB'z自身を歌っているような気もしますよね。この5ERASの「最高の残像」の一個です。

ステージに戻る二人を歓迎するように流れるイチブトゼンブのイントロ。少し長めのイントロに増田さんが名探偵コナンのテーマ曲を被せるという微笑ましいアレンジで笑いを誘いました。この曲も随分色んな編成で演奏されてきましたが、今回は比較的原曲よりのイメージ。イチブトゼンブはキツいという稲葉さんですが、心なしか前半戦の曲よりも歌いやすそうで、「もう失わないで」では上にフェイク。これカッコいいので今後も続けてほしいですね。

ドラムのビートに乗せて「Go for it! Go for it! 愛情こそが衝動!」のコーラスをメンバー全員で繰り返し、衝動。この曲もそれなりの頻度でやってるのにPleasureやアルバムに伴う大規模なツアーには組み込まれないので、フェスやSHOWCASEの盛り上げ役ですね。最後の「衝動」だけではなく、Aメロ終わりのコーラスなんかも含めて、非常にライブ向けの楽曲です。そこは代わりにサポートメンバーが穴埋めしていますが、ちょっと寂しいかな。

メンバー紹介で声を聞けなかったということで松本さんに話を振る稲葉さん。「こんばんは」とあいさつの後にカメラの位置を確認すると「皆さんお元気ですか?私は見ての通り元気です。それでは稲葉さんにお渡しします」と即稲葉さんにMCを返す松本さん。でも、インタビューやDay3のステージチェンジ含め、普段よりも松本さんの声は沢山聴いている気はします。話を戻された稲葉さんがほのぼのエピソードとして、羽田イノベーションシティの屋上にある足湯に二人で行ったことを披露(この時の写真は公式LINEでも流れてきました)。満園さんがメンバー紹介時にフライングで言いかけた足湯はここのことで、満園さんは時間がないので手だけ浸かってきたとのこと。松本さん同様に暖まったという満園さんに、「足じゃなくて手じゃん!」と突っ込む松本さん。是非機会があれば足湯に行ってくださいという言葉で締める稲葉さん。

おもむろに手を叩き、バンドに盛り上げを要求する稲葉さん。「BANZAI!」の大きな声が聞こえてくると、すっかりライブでお馴染みとなったBANZAIが登場。緊急でシングルリリースしたり、延期したり、ジャケットがB'z Partyの写真と同じだったりとリリース当時はわりとおざなり感のある曲でしたが、気が付けばPleasureでもアルバムツアーでもフェスでもどこでも登場する定番曲へ昇華。大賀さんと松本さんの見事なツインギターが響くと、稲葉さんが再びバンドへ「BANZAI」の声を要求。増田さんは「スパシーバ!」と叫び、稲葉さんが「引っ張ってるじゃん!」と笑う一幕も。サポートメンバーを一通り回ると、ステージ裏に回り、機材スタッフ、メイク、医療班、Zepp Haneda事務所を回り、「BANZAI」をしていく稲葉さん。二度ほどドラムのリズムが止まり、「一光さん!止まってるよ!」と声をかけるシーンも(汗を拭いて一休みする田中さんが抜かれたりもしました)。また廊下では、プーチン大統領の雑なお面を被った人が歩いており「プーチン!」と声をかける一幕も。このネタ、Day5も何かありそうですね。一周して検温してステージに戻るとプロンプターに腰を下ろした松本さんが。松本さんにも「BANZAI」を二度ほど要求し、ようやく曲へ。建物の施設だけではなく、スタッフまで巻き込んだ面白い演出でした。最後は稲葉さんの「せーの!」で僕を含む多くの視聴者が「BANZAI」したことでしょう。

BANZAIの終わりで満園さんのドラゴンファイヤーが再び火を噴きました。この火も当分見納めでしょうか。ステージ上から大きなハート形の風船が降ってきて愛のバクダンへ。二人ともふわふわとステージに落ちてくる風船を蹴飛ばしながら演奏。いつも地名を叫ぶパートは「羽田のvoice」かなと思ってたのですが、「君のvoice聞かせてよ!」と画面に向かって呼びかけ。最後は大量の小さい風船が降ってきて、Pleasureさながらの光景。

ステージに散らばった風船をあっという間にスタッフが片付けるのをしり目に、改めてライブが出来ることの感謝を稲葉さんが告げました(こちらこそ、ですが)。2008年以来12年ぶりの披露となったいつかまたここで。GLORY DAYSではギターの伴奏のみだったので、バンドバージョンは初披露。2018年のHINOTORIでは客だし曲に使われてました。歌詞が今の状況にドンピシャって感じですね。それを強調するためか、画面には歌詞が流れてくるのですが、フォントのせいか少し安っぽいカラオケみたいな見た目になったのが残念。スクリーンには過去のライブ映像が流れているのもまた感動的。4日間の中でも一番しっくりくる感じの締め。最後のコーラスで綺麗に締めるのかと思いきや、ドラムが入ってきて「Oh Yeah!」の声でバンドが再びサビメロを奏でだす。ACTIONツアーの光芒的なアレンジですが、意外性と感動が一緒にくるいいアレンジですね。

スタッフロールは演奏中に流れていたので、ステージ上からいつも通り稲葉さんがお疲れコールを実施。これが最後となる「また来週!」という稲葉さんの声でステージからメンバーが退場。画面は青空の風景に。アコギのざっくりした音に乗せてマジェスティックの歌い声。カメラが下を向くと足湯につかりながらのんびり演奏する二人。サビ前できっちり演奏が止まり配信終了。

シングルがDay3にも増して多いですが、この頃のシングルはライブに出ずっぱりな曲もある一方で、リリース以降はあんまり演奏されない曲も多かったので、ちょっと不思議な感じでしたね。意外な選曲はFeverで、パーフェクトライフといつかまたここでは順当な選曲といったイメージ。アルバムツアー以降は陽の目を見ていないアルバム曲も多いのですが、どのアルバムもツアーが映像化されているので、そこまで聞けなくて残念という気もしませんでした。ステージのセットは大きめに作られていて、演出も控えめなので一番普段のライブに近い感じの公演でした(それだけにBANZAIの演出が光ります)。稲葉さんのMCもこなれてきて、観客がいないながらもいつも通りのMCをしていたという印象。普段は繋がない楽曲を前後に組み込むためにイントロやアウトロにアレンジを加えているのも印象的でした。

5週にもわたる無観客ライブ配信もいよいよ来週でラスト。土曜日夜のライブが習慣づいているので、なくなった後にロスが今から予想されますが、まずは最終日を目一杯楽しみたいと思います。

POWER UP

AC/DC、6年ぶりのニューアルバム。先行で公開されていたShot In The Darkを聞いていた時から思っていたけど、見事な復帰作。バンド内に問題を抱えながらもなんとか捻り出した前作とは異なり、頭のRealizeから「これは凄いのがキたな!」と思わせる一作。前作発表以降にマルコムの死という悲しい出来事があったものの、彼がアンガスと共に残した強力なリフやメロディをベースに素晴らしいロックアルバムを作り上げた。
AC/DCというバンドは基本的にどのアルバムをとっても同じような音楽性でやっているはずなのだが、個人的には前作よりもテンションが上がる、タイトル通りパワーアップした出来に聞こえた。特に息もつかせないテンションで迫ってくる頭の3曲の出来と最後が素晴らしい。60を優に超えたバンドがこれだけの熱量を持ったアルバムを作成すること自体が驚異的である。最年長のブライアンは70を超えて、このハイトーンボーカル。驚異的以外の何物でもない。

POWER UP (特典なし)

POWER UP (特典なし)

  • アーティスト:AC/DC
  • 発売日: 2020/11/13
  • メディア: CD

B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day3

SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day3が11月14日に配信されました。

恒例のインタビューはDay3の振り返りからですが、案の定もうかりまっかとHOMEに話題が集中しました。もうかりまっかについては、松本さんのトイガン、稲葉さんの小物含めて当時のものを倉庫から引っ張り出したとのこと。HOMEの寄り道については、稲葉さんがネタを一覧化して、リハは大賀さんの部分だけやっていたようです。
99年からの振り返りについては、サポートメンバーのことが多かった印象。アメリカで懇親会をしたり、ELEVENのLAレコーディングで特に稲葉さんが煮詰まったりといった話で盛り上がりました。juiceツアーでの雨の千葉マリンにも触れ、雨の量と雷はあれが一番だったと懐かしんでました。99年の横国や2003年の渚園の雨は今更なのか特に触れず。2002年にサポートメンバーに入ったシェーンとビリーについても言及。二人ともオーディションでの起用であり、当時のオーディションには他にも有名なミュージシャンがそれなりに参加していたとのこと。また日比谷野外音楽堂で外の人に呼び掛けたことは覚えているようでした。2003年の過密スケジュールについて問われると「息抜きがあんまり上手くなかった」と述懐。

セットリストは以下の通り。今回も15曲なので、このまま15曲で最終日まで行きそうです。

1.ギリギリchop
2.ながい愛
3.F・E・A・R
4.Seventh Heaven
5.野性のENERGY
6.May
7.GOLD
8.Blue Sunshine
(幕間)ステージチェンジ(Thinking of you~Blue Sunshine)
9.熱き鼓動の果て
10.今夜月の見える丘に
11.IT'S SHOWTIME!!
12.juice
13.ONE
14.Brotherhood
15.ultra soul

全体的に見るとシングルからの選曲が非常に多く、15曲中10曲がシングルからの選曲です。1999年~2003年にリリースされたシングルはRING以外はすべて演奏されています。RINGも演奏に絶好のチャンスだったとは思うのですが、RINGなしは残念な結果でした。BIG MACHINEからはアルバム曲はなし、代わりにBrotherhood多めです(と言いつつも、BrotherhoodからもULTRA Treasureに収録されてた曲のみですが)。

OFF THE LOCKが終わると映像は楽屋横の廊下でバンドが気合入れするシーンから。いかにもSHOWCASEといった感じのステージセットで稲葉さんはサングラスをかけ、バンドは軽いセッションをスタート。この時点で1曲目がギリギリchopであることは確定したようなもの。何度か聞いたことのあるギターのフレーズが登場して、演奏が止まると黒瀬さんのカウントでギリギリchopがスタート。その他の曲もそうですが、曲頭で聞こえる黒瀬さんの叫び声が懐かしいですね。イヤモニなかったころはこういうカウントの声多かった気がします。ギリギリchopのベースソロでは満園さんのドラゴンファイヤーが炸裂。相変わらずお見事な炎です。

インタビューで松本さんが前半戦は結構マジだという発言をしていましたが、ながい愛、F・E・A・R、Seventh Heavenとハードな楽曲が続きます。ながい愛はEX THEATER ROPPONGIでのSPECIAL LIVE以来の演奏です。EX THEATER ROPPONGIとENDLESS SUMMERのホール公演からの選曲が5 ERASでは目立ちますね。個人的には非常に久しぶりに聞く楽曲で、恐らく19以来13年ぶりのながい愛じゃないかと思います。ストリングスとハードな演奏が絡み合うスリリングかつドラマチックな楽曲でNEW LOVEに入ってても違和感がないような楽曲です。

F・E・A・Rは比較的よく演奏される楽曲ですが、前曲との関係で半音下げでの演奏が多かったイメージです。今回は挨拶を挟んだこともあり、原曲キーでの演奏。ENDLESS SUMMERで映像化されたり、AEROSONIC、EX THEATER ROPPONGIでやったりしているので久しぶり感は薄いですが、よく考えると全然聞けてなかったなという気がします。ライブ序盤ながら稲葉さんの運動量が凄まじく、所狭しと駆け回ってました。

Seventh Heavenからは懐かしい曲のゾーン。Seventh HeavenはELEVENの中でも明るくキャッチーなロックナンバーですが、演奏はアルバムツアー以来19年ぶり。頭で増田さんのキーボードとリズム隊が絡んだ時には『快楽の部屋』みたいなメロディになっていましたが、間もなく印象的なイントロが登場。満園さんがぴょんぴょんはねながら演奏してたのが印象的でした。概ね原曲通りの披露でしたが、増田さんのキーボードがやたらと強調されてましたね。

すっかり観客がいないことに慣れた調子でMCをすると、黒瀬さんのドラムから野性のENERGYがスタート。EX THEATER ROPPONGIの演奏もそうですが、原曲よりもここまで濃厚に演奏される楽曲も珍しいです。原曲はバンドサウンドながらも明るく少し隙のあるサウンドなのですが、ライブではバンドが音の隙間を埋め尽くして非常にタイトな演奏になっています。稲葉さんの少し枯れた響きのある声が、当時よりも歌詞を生々しく伝えてくる気がしますね。

実に20年ぶりに演奏されたのがMay。SINGLE BOX以外ではライブ映像を見る手段がないので、非常に貴重な選曲となりました。当時はB'zの王道のつもりで作ったら、新しいと評されたバラード。インタビューで稲葉さんはこの曲はリリース当時歌うのが難しくしっくりこなかったが、今回は割とうまく歌えたと発言。割としんみりした調子のバラードなのですが、ドラムを叩く黒瀬さんが満面の笑みをたたえてたのが結構印象に残ってますね。

続くGOLDはENDLESS SUMMER以来。シンセの音をバックにMayとは真逆の温かみを持ったメロディが展開されます。インタビューの時に松本さんがほっとすると発言したのはこの曲じゃないかなと思うのですが(ピー音で聞こえなかったので分かりませんが)、この曲は安定しているなという印象を受けます。満園さん・黒瀬さんがいた頃はELEVENツアーで新曲として演奏していた曲ですが、変わらぬ輝きを感じます。19年を経てまた同じメンバーで演奏していることやGOLDのMVを思い出すと感慨深いですね。

稲葉さんがアコギを抱えた時点で曲目が分かった人も多いでしょう。EPIC NIGHT、Pleasure in Hawaiiでも演奏されたBlue Sunshineが登場。GREENの中でも一等キャッチーな楽曲ですが、ここ5年で一気に演奏頻度が高まりましたね。稲葉さんにとって歌いやすい曲でもあるのでしょう。それまでは若干掠れ気味だった声がこの曲では伸びやかに響きました。アレンジはEPIC NIGHTとほぼ同じかな。

ステージセットを変更するということ、松本さん、稲葉さんの二人はステージ裏へ。衣装ルームで渚園の衣装を眺めた(稲葉:2013年・・・違うわ!2003年/ポールの錆がついたまま歌ってた)後は、バンドメンバーの控室へ。大賀さんの机にはルービックキューブ、満園さんの机にはゴルゴ13、壁にはプーチン大統領のカレンダーとDay2のステイホームネタを回収。黒瀬さんの机の上の煙草をみて「あいつまだ吸ってんの?」と素で喋る松本さんが印象的。

稲葉さんは自身の控室への入室をなぜか拒み、松本さんの控室の前ではネームプレートに何枚もの切手が貼られているという、これまたDay2のステイホームネタ。「ビードロを吹く女」から始まり、最後は「稲葉写楽」と名前を呼びあげると、「これが言いたかった」と満足げな松本さん。「かなりのコレクション」「僕くらいになるとこれくらい(ネームプレートに惜しげもなく貼る)やっちゃう」と松本さんは自慢げ。

続いては廊下に貼られたポスターゾーン。Brotherhoodのポスターでは、ヘリの写真を見て「命がけだった」と松本さんが述懐(松本さんは合成です)。juiceのリポビタンDパロディポスター、その際に松本さんが演出で壊した瓶、ELEVENのポスターとELEVENで使った缶、今夜月の見える丘にやGREEN、IT'S SHOWTIME!!、野性のENERGY、BIG MACHINEのポスターを巡っていきます。GREENの前にはサーフボードがあり、稲葉さんが当時サーフィンしてなかったと言うと「陸じゃん、陸!」と何故か嬉しそうな松本さん。また二人ともマキシシングルの意味がもう一つ分からないらしく、ミニアルバムとどう違うのかとボヤいていました。

シャンデリアが今回のSHOWCASE専用に設置したものと知ると「じゃあ、俺がもらっても大丈夫だ!」とシャンデリアを欲しがる松本さん。稲葉さんが「そういうこと言います?」と笑うと「いや・・・すみません」と謝罪。そのまま飲み物を売るカウンターに来ると、そこにはグッズがずらり。Tシャツは過去のものも展示してあり、juiceの写真が使われてるからELEVENのTシャツかなと稲葉さんが推理。また、マスクを見て、これがグッズになる時代が来るとはと・・・と二人で呟いていました。

Day2のlove me. I love youで通った扉やロッカーを稲葉さんが紹介して、ソファで一服。稲葉さんが「未だかつてこんなに休憩が入ったこと、あるでしょうか・・・」と本番中の休憩について言及。互いに飲み物を飲んで一服すると、二人の背に置いてある5 ERASのロゴを見て、松本さんが稲葉さんに持って帰った方がいいと熱弁。

机の上には譜面と歌詞を挟んだファイルがあり、稲葉さんが懐かしいを連呼しながらめくっていく。SURFIN' 3000GTR、ultra soul、guityなどがファイリングされているのが分かります。Raging Riverは松本さんが「どんな曲だっけ?」と聞き、稲葉さんが鼻歌を披露。「長い曲だ」と思いだし、LAレコーディングが大変だった話が再び。稲葉さんが「この辺なんか覚えてないんじゃないですか」と言うと「タイトルは何となく覚えてる」という松本さん。その歌詞カードを抜き取り、おもむろに歌いだしたのはなんとThinking of youです。juiceツアーのENDING SEとして使われたまま未演奏の楽曲です。サビまでは歌いませんでしたが、3日間を通して本当に未演奏の曲が演奏されたのはこれが初めてです。ライブでやってないことに驚く松本さんと「今度やってみましょうよ」と促す稲葉さん。今後の選曲に期待です。

別の曲の譜面を差し出し、「見えますか?」という稲葉さんに「見えますよ!」と不満げな松本さん。字が小さいからではなく薄いから心配したのだと弁明する稲葉さんに「最近その辺はデリケートだから」と笑ってみせる松本さん。弾きだしたのは先ほども演奏したBlue Sunshine。松本さんが「止めようよ」とサビ前でストップ。稲葉さん「やばいな・・・記憶力が」とぼけて見せる。

気を取り直して、今度は熱き鼓動の果てをワンコーラス演奏。稲葉さんの歌い方はちょっと鼻にかかった感じで、最後は「ひびく~~」と熱唱。そこでステージ準備完了ということで、立ち上がりステージに向かう二人。マイクを返却すると松本さんが「(マイクが)カタカタあたってうるさくって」と言うと稲葉さんが笑いながら「TAK、怒ってる?」と松本さんの肩を掴み茶化すシーンも。神棚に一礼し、検温を通過すると二人で「YES!!」と二人してガッツポーズ。

階上に戻ると客席にバンドが円形状に並ぶようにセッティング。サポートメンバーからの声援を受けながら、「続き行っちゃいましょうか」の声で熱き鼓動の果てが再開。ビルの屋上のような風景が四方のスクリーンに映し出され、MVの再現。アコースティックに演奏してから、場所を変えるという部分含めて再現だったわけですね。風景がグルグル回るのですがちょっと酔いそうな感じです。最後はZepp Hanedaらしく飛行機が登場。「モウスグデ アナタニアエル」はこころなしか少なめ。

今夜月の見える丘には昨年に続いての選曲。ヒット曲であることに加えて、ストリングス等には頼らず純粋にバンドだけで奏でられるバラードなので、二人としては選曲しやすいのかもしれません。スクリーンは一転して夜の風景に切替。今夜月の見える丘にはバンドによって、イメージが変わる曲の筆頭で、昨年は全体の音が派手なイメージでしたが、今回は良い意味でもう少しこじんまりしてたかなという印象です。ギターソロ前の雰囲気がバンドによって違いますよね。

黒瀬さんの小刻みなドラミングからIT'S SHOWTIME!!がスタート。この曲も印象がだいぶ違うというか、シェーンのドラムでしか演奏されたことがないのでそれだけでもかなり新鮮。この曲は黒瀬さんがMVPで、Aメロ歌った後の見事タイミングでの雄たけびやラスト大サビでかなり派手なドラミングを披露して「おお!」という声が思わず漏れました。大サビに入る前に赤いスクリーンをバックにバンドが影になる一瞬も素晴らしく絵になってました。個人的にはDay3のMVP曲です。

IT'S SHOWTIME!!からそのままjuiceへ突入。四方には観客の映像が映し出され、バンドのテンションも一層上がったように感じます。コールアンドレスポンスが挟まれることが多いのですが、無観客なのでやるとしても原曲通りかなと思いきや普通にコールアンドレスポンスを挟んできました。とは言え観客がいないので、稲葉さんはバンドメンバーにレスポンスを要求。上手くかみ合わず笑ってしまうシーンがあったり、松本さんに沢山歌わせたりと曲の激しさとは裏腹に和やかなイメージでした。

終盤でようやくのメンバー紹介。大賀さんはノリよくルービックキューブをやってる真似をして見せ、黒瀬さんには髪の色が赤から青に変わってることを突っ込みましたが返事は上手く聞こえず。満園さんは全く変わらぬ出で立ちに「庄太郎はいつも庄太郎」と太鼓判。増田さんには「スパシーバ!」と声をかけると、増田さんから「引っ張るなぁ!」の一言。しかし、その増田さんもTwitterでロシア語ネタを披露していました。当分続きそう。松本さんはニヤッと笑って「楽しいよ」と感想を述べると、次の曲ONEへ。

ONEは2017年のIn Your Townで披露されていますが、当然ほとんどの人は聞けていないので、多くの人にとってはGLORY DAYS以来12年ぶりでしょうか。TEASERムービーで二人が眺めていたこともあり、やることは分かっていた楽曲の一つです。1999年の映像を再現するかのようにスクリーンには雨が降る風景が映し出され、最後には歌詞の通り、朝日が昇っていきました。

最後にBrotherhoodとultra soulがくることはここまで来れば多くの人が予想できたのではないでしょうか。Brotherhoodは二番頭を「誰もが毎日くたくたになってる」に変更。またギターソロは2011年から続けてきたバージョンではなく久しぶりにオリジナルのギターソロが登場。Brotherhood、ONE共にULTRA Treasureで人気TOP3にランクインした楽曲です。HINOTORIでは稲葉さんの不調が目立った楽曲ですが、それを払いのけるように力強い「We'll be alright!」の声でした。ただし、最後の「Alright」のくだりはちょっと辛かったのか裏返り気味。ここの叫びは若い頃じゃないと辛いかもしれません。

ultra soulはやや稲葉さんの声が埋もれ気味ですが、バンド全体が最後の曲を楽しもうという感じで笑顔なのが印象的。ギターソロはオリジナルではなく、スローなバージョンが登場。最後は紙吹雪がまって本番のライブさながらです。曲が終わるとバンドが円形に集まって天井を見上げるアングルでお疲れをする珍しいシチュエーション。スクリーンには野外でのライブを思い出すよう(この期間は横国、千葉マリン、西武ドーム渚園と野外ライブがすごく多かった)に、花火の映像が映し出され、バックにはEverlastingが流れエンドロール。

最後に二人が廊下で打ち合わせしている風景が映し出され、稲葉さんが「じゃあもう全部やっちゃいます?」と言うと松本さんが「いや一部で・・・」とやり取り。カメラに気が付くと「ちょっとやめてもらえます?」と言いながらイチブトゼンブの歌詞カードを見せて終了。イチブトゼンブのDay4での予告でした(予告されなくても分かるといえば分かりますが)。

曲としては15曲でしたが、途中のステージ変更の時間が長かったので、配信としては2時間弱で最長になりました。Day2までとは違って、黒瀬さん・満園さんの賑やかしみたいなのが入るし、陽気な二人なので、バンドの雰囲気が少し若くなってたのが印象的でした。アルバムにはアップテンポな楽曲が多い時期ですが、シングルにはバラードやミドルテンポの曲が多かったため、意外とDay3もミドルテンポが多かったなという印象。Brotherhoodからは3曲もアルバム曲が演奏された一方で、BIG MACHINEからはシングルのみとアルバム間でも差が出ましたね。例えばアラクレなんかは演奏されてもおかしくなかった気はするのですが。

仲の良いバンドですが、本日Day4のドラムは黒瀬さんから田中さんに急遽変更になる旨がアナウンス。細かい事情は明らかになっていないのですが、急なニュース、対応なのでびっくりしています。Day4の本番かインタビューで簡単に説明があると良いのですが。

B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day2

SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day2が11月7日に配信されました。

B'z Partyのチケットでは18時半からインタビューがスタート。まずはDay1の振り返りから。観客がいないという状況ながらやってみれば自然と演奏できたという二人。稲葉さんはディスタンスを保った動きについて聞かれて虚を突かれた様子でしたが、多分出来てたんじゃないかなと回答。久々に過去音源を聞き返したことはこれからの選曲には活かされると断言。TONIGHT(Is The Night)は難しいという松本さんの発言に、曲を作った当時から難しいと思ってたと稲葉さんが突っ込み。

話題は94年からの振り返りに。The 7th Blues、暗黒時代、勝慎太郎さんとの出会いの話と多岐にわたりました。面白かったのはインタビュアーから「MOTELと同時期に作成されたというADDCITEDはどうなったのか」という質問に対し。松本さんが「ADDICTEDって・・・何・・・?」、稲葉さんが「音あるの?」と全く記憶になかったシーンですね。最終的にはスタッフ(多分マネージャー)から「敵がいなけりゃっていう曲になった」と助言があり、稲葉さんは納得した模様。

LOVE PHANTOMのダイブについて、今後もやる可能性あるのではとインタビュアーが振ると稲葉さんが「どうかな・・・あの高さも結構厳しいからな」とふざけて見せて一同爆笑。松本さんも「そうだよな!」と稲葉さんの冗談に乗っかります。松本さんが95年当時は「別格になりたい」と言ってたことに対して、「調子に乗ってた」「今は謙虚に生きたい」と反省するシーンも。また、95年からサポートメンバーに加わったデニーとの出会いについては、スタッフからの紹介でハワイで初めて会う予定だったものの、全くの別人が来てしまったという珍事件を披露。まだまだ色々知らないエピソードがあるものですね。

OP-SE OFF THE LOCK

1.LOVE IS DEAD
2.おでかけしましょ
3.Don't Leave Me
4.闇の雨
5.YOU & I
6.夢見が丘
7.love me, I love you
8.もうかりまっか
9.The Wild Wind
10.HOME
11.ミエナイチカラ ~INVISIBLE ONE~
12.スイマーよ!!
13.Liar! Liar!
14.さまよえる蒼い弾丸
15.Calling

ED-SE MY SAD LOVE

OPENINGは1日目同様にOFF THE LOCKの新録。音は同じですが、映像のカットは変更されてました。飛行機が飛び立つシーンでロゴが浮かび上がり、DAY2と刻まれる演出はDAY1と同じ。これは最終日までは同じ演出でいきそうですね。

OFF THE LOCK終了と同時に鳴り響く昔ながらの電話のコール音。まさかのThe 7th Bluesの冒頭の再現です。台詞は音源を元にしつつも、30年という時間を強調したものに変更。「How does it sound?」「Check it out!」の流れから、LOVE IS DEADがスタート。Ain't No Magic以来10年ぶりの登場です。Ain't No Magicでは途中にJAZZY BULLETを挟みましたが、今回は原曲をきっちり演奏。ステージセットは前回よりも奥行きもあり広めに作られており、通常のLIVE-GYMに近しいイメージ。アンプの上にはデビルマンが復活。The 7th Bluesは一番ブラスがきいたアルバムなので、DAY1のような生ブラスの演出があるかなという期待もありましたが、今回はなし。ただ、近年のB'zにしては音源のブラスがはっきり聞き取れるくらいの音量だった気がします。配信で聞きやすいというのもあろうかとは思いますが。LOVE IS DEADのラストのシャウトも恒例となりつつありますね。

頭は怒涛のThe 7th Bluesからの選曲。Day1に比べてDay2は比較的時系列にそったようなセットリストになっています。時系列に並べた上でバランスが悪い部分を入れ替えたり曲を変えたりしながらセットリストを作ってるのであろうことが想像されます。

ということで2曲目はおでかけしましょThe 7th Bluesのディスク1の流れを忠実に再現。The 9th BluesとSHOWCASE -19-のみで披露された楽曲なのですが、どちらも映像化されたという、恵まれた立場の楽曲です。原曲ではサビの「おでかけしましょ」に女性の「そうしましょう」という華やかなコーラスが入るのですが、今回は徳永さんと大賀さんの野太いコーラスが響きました。最後の喋りを「本当は俺たち皆出かけたがってんだぜ!」と、コロナ禍と歌詞を組み合わせたものに変更。

短いブルースハープソロの披露から「B'zのSHOWCASEにようこそ!」と叫ぶとDon't Leave Meのイントロが流れ出します。ちょくちょく演奏されてはいるのですが、日替わり演奏で映像化の機会には恵まれない曲です。僕自身もそうですが、日替わりに恵まれないと2008年のGLORY DAYS以来のDon't Leave Meになりました(LIVE DINOSAURでは埼玉、東京の両方でMOTELの日でした)。見どころはやはり最後のシャウト。日によってはかなり聞いててきつそうな印象を受けるシャウトなのですが、この日は思いっきり出し切ったという感じです。

続く闇の雨は2013年のROPPONGI EX THEATERでのSPECIAL LIVE以来の演奏。松本さんがインタビューで言及した楽曲でもあります。曲名も曲調もThe 7th BluesのB'zを象徴するようなマイナー調のバラードですが、サビでは雲の切れ目から光が差し込むような開けた印象があります。ストリングスやピアノには頼らず、ギターの艶やかなトーンで勝負しているような楽曲。そう考えるとBluesmanの音作りに通じるものがあるなという気がしてきます。

MCの稲葉さんは無観客に慣れた様子で、画面の向こうの観客に沢山気持ちを届けてほしいと話し、「できるでしょ?」と呼びかけ。続くのは95年から、YOU & Iと夢見が丘。YOU & IはEPIC NIGHT、夢見が丘はENDLESS SUMMER以来の選曲。どちらかというと95年はねがいがくるのではないかと思ってたので、YOU & Iの選曲は意外でした。演奏したのが最近なので基本的なアレンジはどちらも以前と変わりません(夢見が丘はギターソロもほぼ同じ)が、リズム隊が違うので印象がだいぶ異なります。特にYOU & Iはドラムの違いが顕著で、シェーンが叩くとしっかりとしたロックなのですが、田中さんはしっかり芯がありつつも原曲のポップスのイメージが強くなります。YOU & Iのラストに「きっと良かったんだろう」を繰り返すのはEPIC NIGHTも同じですが、ファルセット交じりの歌い方がとても綺麗でした。

love me, I love youでは楽しい演出が登場しました。歌が始まると稲葉さんがステージを飛び出して、Zepp Hanedaの中を練り歩きます。イヤモニが発達して、無観客だからこそ出来る演出ですね。実際には入れないZepp Hanedaの紹介と、MVで街を練り歩いた稲葉さんの再現の両方を兼ねています。Zepp Haneda内のバーカウンターで黒瀬さん、満園さんと笑顔で乾杯したり、観客席に座って足を組んだり、曲終わりでシャドーボクシングをするのはMVを意識したものです。黒瀬さん、満園さんの予告的な登場は面白いですね。松本さんは客席で蛍光灯のようなオブジェに囲まれて演奏しており、二階席から稲葉さんが眺めるなんてシーンもありました。この曲は稲葉さんの独壇場でしたね。

渋めのバンドのセッションからまさかのもうかりかまっかがスタート。インタビューでは二人が見どころと発言していた楽曲。ブルースハープを交えて原曲より長めの演奏を経て歌へ。当時のサポメンやレコーディングメンバーを茶化した歌詞でしたが、今回は松本さんとの掛け合い形式でのコロナを意識した歌詞に変更。

稲葉「もうかりまっか?」
松本「ボチボチでんなぁ」
稲葉「もうかりまっか?」
松本「あきまへんわ」
稲葉「TAKが検温すっぽかして」
松本「マジで?」
稲葉「トンずらこいてもうたらしいわ」
松本「それあかんやん!」
稲葉「こんなときゃ側にいてお世話してくれる優しいナースをつけたれよ!」

演奏が唐突に止まり、特徴的なベースラインが響くと、松本さんが「あんた、あの娘のなんなのさ?」とカメラに向かって問いかけ、「羽田のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカー!」のコーラスが響く憎い演出。港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカの関西弁バージョンが誤って流通し、正式に発売するなんていうハプニングも最近ありましたね。

突如、帽子に丸いサングラスをかけて、カンテラを持った稲葉さんが登場。The 9th Bluesでも登場したボヤキコーナーの再現です。「羽田のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカって・・・結局どこなんですか?」とぼやきだすと、コロナで検温したりPCRしたり、人がいなかったりといったことをひとしきりぼやき、「まいったねぇ」「寂しいなぁ」を連呼。「大好きなTAKの側に行けない」とぼやき始めると、松本さんが引き気味になり、トイガンを構えるという小芝居。この手の小芝居はあんまりやらない傾向にあったのですが、演出からのリクエストと稲葉さんの喉のコンディションを保つための幕間だったのかな。

「あのブルースを弾いてよ!」の声で、松本さんが力強い音を奏でて、バンドはハイテンションな状態に。稲葉さんはカンテラを振り回しながら「もうかりまっか!」を連呼。ちょっと90年代のハチャメチャな感じのライブが映像を通して再現されました。最後はドリルならぬトイガンをギター上で松本さんがかき鳴らして、大いなる茶番が終了。次回のインタビューでのこの曲へのコメントが楽しみですね。

もうかりかまっかのふざけた雰囲気はどこへやらといった感じでThe Wild Windが登場。ENDLESS SUMMERのホール公演で演奏され、映像化もされています。リリース当初より松本さんが気に入っているとしており、不夜城のタイアップもあったため、HOMEと事実上の両A面のような扱いでした。枯れたギターが徐々に盛り上がっていくバラードで、Purple Pink Orangeの原型とも言える楽曲かもしれません。客席には大量の炎が燃え盛り、曲に盛り上がりに一役買います。

ステイホーム期間中にリモートでセッションした曲であり、多くの人の視聴に感謝してHOMEが演奏されます。何度もベストに収録された人気曲ではありますが、Pleasureでの演奏歴もなく日本語版を聞く機会は非常に少ない楽曲です。一番で演奏を切ると、「ちょっと寄り道」と稲葉さんが言って、バンドメンバー弄りを開始。大賀さんがステイホーム期間中にルービックキューブを始めたという稲葉さんに、大賀さんが調子を合わせるので、最初は本当かと思ってたら実は稲葉さんの冗談でした。その後も「知ってますよ・聞いてますよ」と言いながら嘘のステイホーム情報でメンバーを弄り(増田さんはロシア語、田中さんは社交ダンス、徳永さんは仏像づくり、松本さんは切手収集再開)、最後は自分は犬の散歩三昧で糞を拾いのステイホームだったと告げて、何事もなかったようにHOMEを再開。日本人メンバーならではの弄りが面白かった一方で、HOMEは普通に演奏してほしかった気もします。

HOMEが終わると、今度はシンプルにバンド紹介をこなし、「On Guitar!Mr. Tak Matsumoto!」で松本さんがミュージックマンを弾き、ミエナイチカラがスタート。早弾き部分は大賀さんが担当です。HINOTORIとPleasure in Hawaii以来ですが、万全ではなかった稲葉さんのリベンジという意味もあるのでしょうか。味の素スタジアムではきつそうだった高い声が伸びやかに響きます。間奏では珍しくCD通りに「Now you got it me!」とシャウト。貴重です。元々95年くらいから97年くらいまでミュージックマンは松本さんが良く使っていたのですが、今回よく使っているのは、その再現の意味と、ひょっとしたら先日亡くなったエディ・ヴァン・ヘイレンを偲んでのことかもしれません。この日は他に清正や改造したストラトスティーヴィー・レイ・ヴォーンモデルなどの使用が目立ちました。

「もっと!もっと!」と観客がいるかのような煽りを稲葉さんが繰り出すと、徳永さんの特徴的なベースが響いて、スイマーよ!!が始まります。演奏頻度が高い曲ではないのですが、いい場面でいつも出てきてベストアクトをさらっていくようなイメージの楽曲です。EPIC NIGHTでも演奏されましたが、徳永さん自身は98年以来22年ぶりの演奏。間奏では気合の入ったベースソロが炸裂しました。

続くLiar! Liar!さまよえる蒼い弾丸も徳永さんのアレンジが光る楽曲です。どちらかというフェスの定番のイメージが強く、ROCK IN JAPANでは頭の2曲となり観客の心を鷲掴みにしました。Liar! Liar!ではROCK IN JAPAN同様に長めのイントロとシンセの音を増田さんが煌びやかに奏でます。また、さまよえる蒼い弾丸のイントロもWhole Lotta NEW LOVE同様にInto Free -Dangan-のイントロとなり、増田さんの気ボードが光りました。一方で休みなしの高いキーの楽曲に、稲葉さんはややバテ気味。一昨年のように声が出ないようなことはないのですが、高音は少し辛そうなシーンも何度かありました。

配信の視聴への感謝の意を伝えると、アカペラで「wow wow wow~」とCallingのフレーズを歌い、最後のCallingへ突入。HINOTORIではアリーナでのみの披露でしたが、きちんと映像化されているのでそれほど久しぶり感はないですね。最後のサビで演奏を切って「wow wow wow~」のパートを観客に歌わせるようなアレンジ含めて、HINOTORIバージョンを今のメンバーで演奏してます。個人的には最後のサビが終わってから、ギター・ベース・ドラムが何度かユニゾンしてから転調するのが好きなのですが、HINOTORIからすっかりそのパートは消えてしまっています。ただ、最後のメンバー全員でドラムを囲むシーンは絵になっててかっこよかったです。「I'm callig you!Yeah, yeah」のシャウトはかなり辛そうな感じを受けました。この手のいきなり高いシャウトを何度も繰り出すのは、最近は負担が大きいようです。

Day2はマニアックな選曲でありながらも、実は近年映像化されていたという曲が並びました。何となくですが過去の映像作品を見ながら、反応が良かったりした楽曲を中心に選んだのかなという感じの選曲です。ステージセットはやや暗めですが個人的にはDay1よりも、本来のLIVE-GYM感があって好みです。客席が見えると観ている側も不在が結構気になったので。

曲数はDay1とのバランスを取ったのか、高めのキーの楽曲が並んだので稲葉さんのコンディションを考慮したのか前日よりも2曲少ない15曲。後者だとすると、Day3はさらにハードな楽曲が並ぶので、Day3も15曲程度で代わりにサポートメンバーと絡むような演出が多めになるかもしれませんね。普段はバラードや90年代の楽曲を上手く分散させてコンディションを保っているのと、やはり観客の有無で勢いが違うんだろうなと想像しています。

最後にMY SAD LOVEが流れ出し、二人は退場。稲葉さんはMY SAD LOVEを口ずさんでいたので演奏候補曲だったのかもしれません。曲の途中で再び電話が鳴り、最高のショウだったという感想を言いあうと、片方が後ろから流れるF・E・A・Rにあわせて鼻歌を歌いだし、来襲観れるかもよ、と予告めいたセリフを残す展開。LOVE IS DEADの電話を頭からお尻まで上手く使ったなというイメージです。

Day3はTEASER映像として、これとは別にonce upon a time in 横浜でのONEの映像を楽屋で見入る二人の動画が公開されています。とりあえずF・E・A・RとONEはほぼ確定のようです。

B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day1

SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-のDAY1が本日ようやく配信となりました。B'z Partyでの配信は18時半からですが、17時半の開場からランダムで初期の楽曲を流してくれていました。懐かしい曲がランダムで流れてくるのは、自分で聞くのとはまた違った楽しみがありますね。

B'z Party向けのインタビューは30分ほぼフルに使った濃厚なインタビューでした。画面には二人しか映っていませんでしたが、インタビュアーの女性がかなりしっかりとB'zの歴史を把握していて、普段は聞けないような裏話が大量に飛び出ていました。もっとも、二人ともあんまり古い曲や時期になると、さすがに記憶が曖昧なようで「そんなことありましたっけ?」というような顔をしたり、机に置かれた資料を眺めることもしばしばでしたが。毎週このインタビューが見れるのは嬉しいですね。松本さんがセットリストの曲を発言して、ピー音が入る事態に。生放送でなくてよかったですね。

19時にかっきり開演。1時間50分弱、全17曲のセットリストでした。

1.OFF THE LOCK~だからその手を離して
2.BLOWIN'
3.星降る夜に騒ごう
4.BE THERE
5.太陽のKomachi Angel
6.Easy Come, Easy Go!
7.GIMME YOUR LOVE~不屈のLOVE DRIVER~
8.ALONE
9.あいかわらずなボクら
10.Baby, you’re my home
11.TONIGHT(Is The Night)
12.どうしても君を失いたくない
13.恋心(KOI-GOKORO)
14.『快楽の部屋』
15.ZERO
16.RUN
17.裸足の女神

オープニングは何と驚きの曲の方のOFF THE LOCK。今回のような機会がなければ、まず埋もれていた楽曲でしょう。ボーカルとギターは今回用に録りなおしたようで、原曲にはない音も少しですが聞こえてきます。Zepp Hanedaの周囲を回りながら、ゆっくりと中へ。流れてくるのはイントロ長めのだからその手を離して。雲がかかっているようなところで二人が歌っているのですが、実は客席。今回は四方をスクリーンで囲ったので、その隅で映像を映しながら演奏していたわけです。二人とも公式のTシャツを羽織っています。松本さんはいつも通り、稲葉さんは白いメッシュを入れてジョー・ペリー風の髪型です。

2曲目はステージに戻って、定番のBLOWIN'ですが、個人的にこの手の観客のコーラスを要求する曲はないのではと予想していたので意外。いつも通りを心がけていたのだと思いますが、観客の反応がないと流石に稲葉さんがやりにくそうな印象です。これはその後の太陽のKomachi Angelや.Easy Come, Easy Go!も一緒。ただ、割と定番でアレンジが効きにくいBLOWIN'とは違い、太陽のKomachi Angelは間奏でのバンドのアレンジの妙があり(増田さんのキーボードいつも良い味出してます)、そちらに気を取られました。.Easy Come, Easy Go!は珍しく稲葉さんのギターがはっきり聞こえた気がします。この曲は最後の松本さんと大賀さんのツインギターがとにかく気持ち良かったですね。

恋心(KOI-GOKORO)や裸足の女神は定番でやはり観客を必要とする曲なのですが、前者はHPで応募した動画、後者は味の素スタジアムの観客映像を流したことで、なんとなく人がいる感が出ました。こころなしか前半戦よりも稲葉さんの笑顔が増えてやりやすそうなムードだったかと思います。裸足の女神でもZEROでも松本さんがドリルを使っていましたね。両方やる時はドリルは片方だけのこともあるのですが、演出として活用したのでしょう。

意外とシンプルな「B'zのSHOWCASEにようこそ!」から、3曲目に星降る夜に騒ごう、4曲目にBE THEREとシングルを逆順にした選曲が登場。星降る夜に騒ごうはリリース後、JAP THE RIPPERまでは演奏されていましたが、93年以来27年ぶりの演奏です。久しぶり過ぎて松本さんは演奏をしていたことを忘れていました(これがピー音の曲です)。これも願わくば生で最後のコーラスを一緒に歌ってみたかったですね。BE THEREはEPIC NIGHTでやってますが、レギュラーはC'mon以来。原曲を意識して軽やかだった前曲に比べて、出だしから渋く重たい音像になっていたのが印象的です。

長いことお預け感を食らった感のあるGIMME YOUR LOVE~不屈のDRIVER~では、まず松本さんが客席に降りて頭を下げながら左右に手を差し出すと。ゴージャスな服装を着た女性のブラス隊が登場。ブラス隊の登場はJAP THE RIPPER以来で、まさに当時の高らかなブラスの音とギターが絡み合うイントロを再現してくれました。ブラス隊はこの一曲だけなのですが、もっといろんな曲で聞きたかった気もしますね。生のブラスはやっぱり派手さが段違いです。

IN THE LIFEからは実に4曲が選曲されています。まずはALONEがHINOTORIに続いて選曲。HINOTORIでは少し不調気味だった稲葉さんですが、今回は綺麗な夕陽の映像をバックに伸びやかな声を聞かせてくれました。あんまりやらないバラードの筆頭でしたが、最近は増えてきたかな?もう一度キスしたかったや月光を差し置いて、ALONEが歌われたのは意外でした。

そして、IN THE LIFE以来のフォークソング同好会が再結成。スクリーンの大きさを活かして教室の中にいるかのようなセットを組んでいます。オリジナルメンバーである田中一光さんを意識して、黒板にはチャッキーこけしの絵や「日直:田中」の文字が描かれていました。稲葉さんがハロウィンなのでコスプレして配信みてる人いるんじゃないかと喋りだし、「精々盛り上がってください!精々って(笑)」と笑わすシーンがありました。寸劇の思い出に花を咲かせた後に演奏されたのはENDLESS SUMMER同様にバンドメンバー歌唱が基本のあいかわらずなボクら。田中さんの低い声による「道なんていくらでもある」、徳永さん渾身の縦笛ソロに霞んだ大賀さんのピアニカソロ、と和やかなムードが漂います。

EPIC NIGHTの一部公演のみで披露されたbaby, you're my homeがオリジナルに寄り添ったスタイルで披露。正直この時はこれ以上のレア曲はないと思っていました。あいかわらずなボクらとは違って、こちらはしっかり稲葉さんが歌っております。松本さんがライブでZO-3を構える姿というのは初めてではないでしょうか。この曲で気持ちよく声を出したのか、稲葉さんの声がここから最後まで一気に通りが良くなったように感じました。

ステージに戻って増田さんのキーボードソロから登場したのはTONIGHT(Is The Night)、これまたIN THE LIFEからの選曲です。個人的にはものすごく好きな曲で、ACTIONが聞き納めと思っていたので、嬉しい限りです。実はFIREBALLまでは割と頻繁に演奏されていた楽曲です。ACTIONの声も艶やかでしたが、少ししゃがれ感を増した今年の稲葉さんの声の方が原曲のイメージに近いのではないでしょうか。最後の「シャーーーーイ!」と目一杯歌うシーンは圧巻ですね。四方が夜景に囲まれるのも曲の雰囲気によく合っていました。

そして、今回最大の驚きがどうしても君を失いたくない。FRIENDSからは恋じゃなくなる日が長いことライブで聞きたい曲の常連でしたが、それを差し置いてのまさかの選曲です。インストバージョンが長いことミュージックステーションのテーマですが、ライブで歌われたのはRUNツアーのみ、しかも恋じゃなくなる日との日替わりです。めっきり寒くなってきた最近の季節にはぴったりの楽曲ではないでしょうか。TONIGHT(Is The Night)もこの曲も松本さんの甘く物憂げなギターのトーンが印象的な一曲で、こうしたトーンが先日のBluesmanの楽曲にも通じているなあと深く感じます。

前述の恋心(KOI-GOKORO)の後に、メンバー紹介を簡単に挟むと松本さんがいつの間にか客席へ、客席にはキャンドルとステージで何やら幻想的な雰囲気。そこで力強く短いソロを弾くと登場したのは、またしても驚きの『快楽の部屋』!JAP THE RIPPER以降はめっきり歌われなくなってた曲なのですが、LIVE-GYMのテーマ的な楽曲です。稲葉さんも腰をカクカクさせながら、力強く歌います。2020年に『快楽の部屋』が聞けるなんて想像だにしませんでした。「そこの君!」で増田さんを指さしたり、「皆さん聞こえてますか!?」と叫んだり稲葉さんも本来のライブのテンションになってたように感じますね。

最後はおなじみと言えばおなじみの、ZEROとRUN、そして前述の裸足の女神。B'zとしては恐らく体に染みついている楽曲でしょう。田中一光さんが支えた時期の楽曲でもあります。ZEROの頭では増田さんが見事なウインクを決めてくれました。ZEROの歌メロに入る前のギターのアレンジはTak’s Guitar of the Dayでも演奏していたものです。この時から今回に向けて演奏していたのかたまたまなのか不明です。「もう真っ白!」では稲葉さんがいつも通りシャツをまくり上げています。RUNではなく、BAD COMMUNICATIONがくるのではと思っていましたが、RUNでした。MCに合わせてイントロがアレンジされるが多い曲ですが、今回は原曲通りのシンプルなイントロです。背景にはJAP THE RIPPERの映像が流れていましたが、最後はIT'S SHOWTIME!!のサイリウムの映像が映し出され感動を誘いました。

「お疲れ!」の前に稲葉さんが「どうでしたか?」と松本さんに話しかけるも、自分が話しかけられていない松本さんが慌てる場面もありました。稲葉さんの「また来週!」が嬉しいですね。さよならなんかは言わせないが流れて、クレジットと共に暗くなったZepp Hanedaの外へ。意外とあっさりと切り上げると、二人が楽屋でHOMEをリラックスしながら練習している風景が登場。HOMEは来週の選曲はほぼ確定でしょうか。

頭は度肝を抜かれましたが、全体的にはやはりIN THE LIFEとRUNの頃の曲が並びました。JAP THE RIPPERの選曲と被るものが多かったのは気のせいでしょうか。
あとバンドが良かったですね。日本人バンドですが、初期の楽曲にはしっくりくる演奏でした。外人勢だと良くも悪くもパワーがあるので、そうなると選ばれなかったであろう曲も多数あったのではないかと思います(当初の通りだったら、Whole Lotta NEW LOVEのメンバーでどのような選曲だったのかも気になりますが)。

定番もそれなりですが思った以上に久しぶりの曲や初めてライブで聞く曲が並び大満足の内容です。80曲と聞いていたので、16曲と思いきや17曲。OFF THE LOCK入れたら18曲なのお嬉しい誤算。何よりまだ4週もあるのはありがたい。最初はステージの照明のせいもありスタジオライブっぽかったですが、途中からはまさに無観客を活かしたライブでしたね。ただ稲葉さんはやっぱりテンションを上げるのが難しそうですね。普段だったら聞こえてくるリアクションがない状況でMCやコールをするので、やむを得ないのですが。「いないですけど」「見えないですけど」という言葉が目立ちましたが、間違いなく多くのファンが自宅なりで高いテンションで配信を見ていたものと思います。

今回は1988年から1993年のブレイク期。来週は1994年から恐らくは1999年か2000年でしょうか。メンバーからすると2000年が区切りが良さそうですが、どんな演奏をしてくれるのか楽しみが増えますね。

Bluesman

Bluesman (初回生産限定盤) (CD+DVD+Tシャツ+ピック付)

Bluesman (初回生産限定盤) (CD+DVD+Tシャツ+ピック付)

  • アーティスト:Tak Matsumoto
  • 発売日: 2020/09/02
  • メディア: CD
単独でのソロ作品としては、enigma以来4年ぶりの作品となりました。インタビューで「最高傑作」と作品への自信をうかがわせていた松本さんですが、その自身も納得の出来です(もっとも、松本さん自身は最新作が常に最高傑作というスタンスです)。

カバーもセルフカバーも一切含まない松本さんの完全オリジナルアルバムは意外と少なくて、これまでにミニアルバムの西辺来龍 DRAGON FROM THE WESTくらいしか例がありません。過去のアルバムの曲目を改めて眺めてみると、他アーティストのカバー、B'zや自身の曲のセルフカバー、ライブで披露した曲のリメイクといった感じで何らかの過去曲があるのですが、今作Bluesmanは新曲のみを引っさげてのリリースとなりました(enigmaは#1090 ~Million Dreams~はボーナストラックのようなものですし、KNOCKIN' "T" AROUNDもCDでは初出しの曲ばかりでしたが)。

Bluesmanというタイトルを打ち出してはいますが、本人も認めている通りいわゆるブルーズと呼ばれる曲調を集めたアルバムではありません。ブルーズをルーツとした多くのロックミュージシャンがいて、そこから影響を受けた松本さんが自分なりのブルーズを捻り出したアルバムです。曲調ではなく、ブルーズに込められた感情や雰囲気を詰め込んだとでも言うべきなのでしょうか。

BOOGIE WOOGIE AZB 10 からRainy Monday Blues ~茨の道の前半戦がブルーズの要素を込めたていて、陽気さの中にもどこか大人びた雰囲気を感じます。

中盤の月光かりの如くから花火はマイナー調のメロディーが際立つ美しいパートでアルバムの中核を担っていると言えるかと思います。このメロウでロマンチックな曲たちは華以来ご無沙汰してたなという印象です。良くも悪くも仰々しい感じになるので、ジャズをメインにしていた頃は出てこなかったんだろうと思います。

終盤は比較的ポップ志向の明るいノリが目立ちます。前半戦の賑やかさとはまた違っていて、4曲それぞれが個性を発揮しています。ある種のメドレーのようにもなっている中盤戦とは違って、粒揃いという印象です。お遊びっぽい実験要素も随所に見られます。

enigmaもそうでしたが、TAKE YOUR PICK~New Horizonで顕著だったジャズ路線は完全に姿を消しています。曲の中の楽器の緩急の付け方は当時の路線が生きているのかと思いますが、曲主体だった当時とは異なり、ギターを聞いてくれと言わんばかりの熱のこもった演奏が耳をひきます。

1. BOOGIE WOOGIE AZB 10
松本さんのソロではすっかりお馴染みの地名が入った楽曲。今回の麻布十番をAZB 10(エーズィービーテン)と捻った表記になりました。古くは御堂筋BLUEから始まり、Tokyo Nightあたりから定番化した地名入り曲、どちらかと言うとシックな曲調が多いのですが、今回は出だしからブラスが絡む非常に賑やかな楽曲になりました。ブラスの音を縫ってデウスっぽい溜めのフレーズが顔をのぞかせます。

この曲は寺地さんが基本をアレンジ、ブラスをYTがアレンジと得意な部分を分担してます。そのせいか恐ろしくゴージャスでビッグバンド風の仕上がりになっています。このアレンジの組み合わせ、今後もありなのではないでしょうか。

ドラムはブリタニー・マッカレロ、New LoveでもRain & Dreamやゴールデンルーキーを叩いた女性ドラマーです。ベースのスティーヴ・ビルマンはElectric Island, Acoustic SeaでFujiyama Highwayを始めとした楽曲で共演しています。オルガンにはすっかりお馴染みとなったジェフ・バブコ。組み合わせ自体は初めてですが、ここ数年で松本さんが新たに知った外人ミュージシャンが結集した形です。ジェフ・バブコ以外はHere Comes the Bluesmanのツアーメンバーでもあります。

松本さんが信頼してやまないグレッグ・ベイルはこの曲を始めとして多数の曲で参加していますが、1曲目からいきなり見事なサックスソロを披露してくれています。彼の長尺のソロに対して松本さんはスティーヴィー・レイ・ヴォーンのシグネチェアモデルのストラトで応答。ヴィンテージもののギターの使用が多いアルバムですが、この曲はスティーヴィー・レイ・ヴォーンモデルを通しで弾いています。

2. Actually
氷室京介さんと共演したという意味では贅沢な1曲です。近年のソロ作品には必ず何らかの形でボーカルが入る曲を入れていましたが、日本人との共演は松本さん自身の作品ではTHE HIT PARADE以来でしょうか。ブルーズというよりはロックといってよいでしょう。非常に大人びたトーンの楽曲に氷室さんの低くも艶やかな声が心地よく響きます。

この曲では久々にドラムにシェーンが登場、ベースもお馴染みのトラヴィス。二人ともGood Newsでも演奏しています。いわゆる歌ものについては、この二人が安定しているという松本さんの考えがあるのかもしれません(Good Newsは歌ものではありませんが、限りなく歌ものに近い楽曲です)。

頭からぶんぶん回るベースの音が心地よい。音の隙間を埋めてくるのは、斉藤ノヴさんのパーカッションの音。DINOSAURで久々に共演してから斉藤さんの起用率は上がってきているように思います。ギターソロの裏でコトコトと鳴らすパーカッションが気持ちよいですよね。

アレンジとバックコーラスはもちろんYT。勝手知ったるとはこのことでしょうね。

3. Here Comes the Taxman
ホンキートンク調の鮮やかなピアノが耳をひく1曲。この曲が一番アルバムタイトルからくるイメージに近しい楽曲かもしれません。曲のタイトルに深い意味はないと語る松本さん。この曲もThe BeatlesのTaxmanという楽曲から何となく付けた模様。

ホンキートンクピアノと松本さんのブルージーな演奏を経て、ドカドカと賑やかなドラムが聞こえてきます。このドラムは昨年のサポートメンバーであるブライアン・ティッシーです。ブライアンはINABA/SALASにも顔を出したりと、二人の信頼具合が伺えます。

粘り気の強いギターの後にはジェフ・バブコのウーリッツァーのソロパートが顔をのぞかせます。ウーリッツァーのソロパートというとジャズっぽくなってもおかしくないと思うのですが、分厚いバックバンドがロック寄りのブルーズであることを譲りません。終盤のギターソロで少しメロディアスでキャッチーな音が出てきちゃうのが松本さんらしい。

この曲はストリングスのスリリングな音もお見事で、曲の隙間を見事に埋めてきています。

4. Be Funky !
この手の賑やかで明るいノリは松本さんがジャズ路線だった頃も必ず1曲は入ってたように思います。That's Coolのノリに近い楽曲ですね。ブリタニーの乾いたドラムから始まる演奏は良い意味でも悪い意味でも「あれ、どこかで聞いたことあるかな?」と馴染みのある展開です。

中盤の長めのギターソロで展開を崩していくのですが、その裏でのブリタニーの割と自由奔放なドラミングが個人的にはツボですね。NEW LOVEではもっとかっちりしたイメージがありましたが、彼女も今後の共演の機会が望まれるドラマーですね。最後はジェフによるオルガンソロで終了。

曲のとおり、あんまり凝った展開ではなく、ファンキーさ重視かと思います。

5. Rainy Monday Blues ~ 茨の道
ギターの気だるい調子の演奏から始まるパートが恐らくはRainy Monday Bluesで、その後のがっつりとバンドが入ってくるパートが茨の道と捉えています。

Here Comes the Taxmanと同じような曲展開の仕方ではあるのですが、小野塚さんのローズ・ピアノがジェフとはまた違う印象を曲にもたらします。小野塚さんによる終盤のオルガンソロとBe Funky!のジェフのソロを聞き比べてみるのも面白いなと思います。

この曲ではブラスやストリングスは一切登場せず、シンプルなバンドスタイルで演奏されています。その分松本さんのギターはかなり分厚く重ねてあり、ギターの音色は多彩な楽曲です。

6. 月光かりの如く
ここからがアルバムの中盤。YTや外人バンドを中心としたそれまでの曲とは異なり、ここからは寺地さんを中心とした日本人バンドになります。ドラムはNEW LOVEでも叩いた玉田さん、ピアノは小野塚さんという盤石の布陣。ベースの種子田さんは稲葉さんのSinging Birdで演奏していますが、松本さんと絡むのは初めてではないでしょうか。YTは最初期のプログラミングのみ担当して、後は寺地さんに受け渡したとのことです。

さて、アイスショーの氷艶にて、いち早く音源が部分的に届いていた月光かりの如くですが、今回の収録にあたってソロ曲として再度構成を練り直したとのこと。7分半という長尺ではありますが、構成が複雑というわけではなく主旋律を丁寧に繰り返した結果長くなったというだけです。聞いていると割とあっという間に7分半は過ぎます。

ピアノの凛としたイントロから始まり、ギターの雄大なメロディがどこか遠い場所で月を見上げているような情景をイメージさせます。ストリングスや二胡に混じって聞こえてくる篠笛の音が、和の雰囲気を盛り立てているように感じます。

2002年にリリースされた恋歌や華の2020年版とも言える美しい曲調で、その2曲同様にチェン・ミンさんの二胡をフィーチャーしています。冒頭から煌びやかな恋歌よりは華に近い印象を受けました。ポロリポロリとメロディを奏でるギターがしなやかな二胡の音とバトンタッチを繰り返しながら、サビでは見事なユニゾンを披露してくれます。

盛り上がるサビから5分過ぎの物憂げなギターのトーンで終わると見せかけて、その後にクリーンなギターソロを挟みダメ押しでサビを連発するしつこいまでに濃い構成が素晴らしい。これくらいがっつりした曲構成が大好きです。あと、サビの後半とでも言いましょうか、ちょっと中華風のメロディに切り替わる部分も鮮やかでいいんですよ。

7. 漣 < sazanami >
次のWaltz in Blueへのイントロとも取れる楽曲で波の音で始まり、波の音にさらわれていくように終わる儚い印象の楽曲です。ストリングスとギターのみで奏でられる小曲。Waltz in Blueとは2つで1つという気持ちで作られたとのこと。

全曲の銅鑼の余韻を波がさらうと、少し暗いトーンのストリングスとギターが絡み合います。曲が進むにつれてほんのり灯りがともるようなイメージがあります。凛とした印象のある次のWaltz in Blueとは良いコントラストになっています。

小曲ではありますが、大作の2曲をスムーズ繋げる非常に重要な役割をになっています。

8. Waltz in Blue
付属のDVDにMVが収録(YouTubeでフルサイズを公開中)されただけあって、月光かりの如くと並んでこのアルバムの中核をなす楽曲。前曲の波の音がそのままイントロとなり、月光かりの如くとはまた違った冷たい響きのピアノの音から始まり終始シリアスかつマイナー調の美しいメロディが響きます。曲名の通りワルツの三拍子を取り入れた楽曲です。

RINGを思い出させる硬質な響きのリフから、メロディアスなギターのフレーズ(歌もので言うところのサビの部分)へ移る部分も気持ち良いのですが、二番の引き絞るようなギターの音がいかにも松本さんらしくて個人的には好きですね。二番の出だしで歌うようにメロディを刻むベースも素晴らしい。全部素晴らしい。

曲の展開をさかのぼるようにリフからピアノの音に切り替わりますが、ピアノの演奏を縫って最後までギターが良い意味でしつこく聞こえてきます。New Horizonの頃であれば、ここは短いピアノの音ですっと終わっていてもおかしくないパートです。

これまでに有りそうでなかった、それでいて松本さんらしい素晴らしい楽曲だと思います。この1曲だけで自分の中のアルバムの評価を1段階も2段階も押し上げているような気がします。

MVでは、実際にレコーディングで使用した3本のギターを手に群馬大学工学部同窓記念会館で松本さんが演奏します。シックな色合いと合間に挟まれる少し奇妙な男女の映像が曲の雰囲気にはよくあっています。

9. 花火
Waltz in Blueから続く曲というのは非常にハードルが上がると思うのですが、日本人らしいメロディーが耳をひく素晴らしいバラード、花火が見事に続きます。Waltz in Blueと花火が2曲並んでいる構成は非常贅沢だなと感じます。曲としてはいわゆるブルーズではありませんが、松本さんとしては日本人ならではのブルーズとのこと。

前曲とは打って変わってキラキラとしたピアノの音から始まり、ギターも非常に落ち着いた調子で、線香花火のようだなと思っているとサビにかけて曲がどんどん盛り上がっていきます。何となくですが、花火が夜空に花咲くようなイメージではなく、夜空に火花を散らしながらすっと消えていくイメージのサビです。楽器の音だけではなく、音の余韻まで含めて非常に心地よい曲です。

松本さんのソロであれB'zであれ、正統派のバラードって実は最近ほとんどない(個人的には命名が最後)ので、花火は久々に松本節のバラードを聞けたなという気がします。今年の夏は花火を見るような機会には恵まれませんでしたが、それを補ってくれるような気さえします。

10. Asian root
アルバム中最も短い楽曲です。花火から続けて聞いても割と違和感がない気がします。映画が終わったあとのコミカルなエピローグ的な雰囲気があります。パーカッションとギターのみの曲というと地味に聞こえるかもしれませんが、一口にパーカッションと言っても音色は様々。斉藤ノヴさんによる多彩な音が曲に華を添えます。

明るい曲調ではありますが、タイトルにはアジアで起きている諸問題について、元は一つの起源(ルート)なのだからまとまればいいなという思いも込められているそう。そう聞くと広いアジアを巡るBGMのようにも聞こえてきます。

11. Good News
打って変わって何かいいことあればいいなという思って命名されたGood News。これは歌が入ってないだけで、実質B'zの楽曲に近いですね。この曲のアレンジには大賀さんを起用。大賀さんのアレンジはEPIC DAY以来です。どことなくNO EXCUSEの雰囲気に近い気もします。ギターが一番前でメロディーを奏でるのが大賀さんのアレンジの特徴ですね。

歌もので言うところのギターソロにあたる部分も分かりやすく用意されていて、キーボードソロから繋がるこのソロが非常にキャッチーなフレーズです。そのまま歌ものとしてB'zでも使えそうなノリです、本当に。アルバムの中では一番アップテンポな楽曲なので耳をひきます。

12. Arby Garden
サイケデリック期のThe Beatlesを思わせる作風です。ポップではあるのですが、どこか夢見心地な雰囲気が漂う、まさにサイケデリックといっていいでしょう。ドラムはブライアンですが、彼にしては大人しくシンプルなドラミングに徹しているのはやはりThe Beatlesを意識したからとのこと。

では、タイトルのArbyもAbbey Roadをもじったのかと思えば、これは実際にあるArbyという地名から来ているとのこと。ただ一体どこの地名のことなのかは不明です。アメリカにはArby'sというファストフード店がありますが、これは地名に由来のものではありません。松本さんのみぞ知るお庭ということでしょうか。

The Beatles感を盛り上げているのは寺地さんによるストリングスのアレンジでしょう。The Beatlesというよりはジョージ・マーティン感溢れるストリングスのアレンジが素晴らしいと思います。印象的なイントロもそうですが、ギターソロの裏で追い立てるようなストリングスの音がThe Beatlesだなあと感じます。

13. Lovely
最初に制作された楽曲とのこと。アクの強いそれまでの楽曲からは一変して、海辺で夕陽でも眺めているような甘いトーンのギターが印象的なバラードです。濃い内容のアルバムの〆にはふさわしいでしょう。

最初に制作されたせいかは分かりませんが、比較的New Horizonなどの路線に近い作風で、ギター自体はトーン重視のシンプルな演奏。中間の小野塚さんのピアノソロやグレッグのサックスソロも、それまでの曲とは違って非常にお洒落な雰囲気。

緩めのトーンの裏で細かいリズムを刻んでいる玉田さんのドラミングが素晴らしい。ピアノソロのパートでは崩した感じのドラムが聞こえてくるんですが、それ以外は曲調のわりにマメな感じのドラムが聞こえてきます。それでもうるさいということがないのが不思議です。松本さんの信頼も納得のドラマーです。

以上、完全新曲13曲でのアルバムでした。ブルーズというざっくりしたテーマはあるものの、松本さんのアルバムの中でも一番起伏とバラエティに富んだアルバムじゃないかと思います。あいにくライブは来年に延期されてしまいましたが、このゴージャスな楽曲たちを来年バンドでどうやってアレンジするのか非常に楽しみです。