Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day5

11月28日にSHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day5が配信となりました。

B'z Party向けのインタビューはDay4の振り返りから。松本さんはARIGATOで始まったのは良かったと回想。オープニングの演奏は演出からのリクエストであると明かし、他のイントロ付けたしも演出からの要請かと聞かれると、必ずしもそうではないと回答。また、オープニングのレーザーが無尽に動く仕組みは世界初の仕組みだったことが明かされます。

冒頭は満園さんのネタで盛り上がる。松本さんがしきりに「それが満園正太郎だから!」と連呼。OCEANで満園さんの演奏を指摘したつもりが「おーちゃん=大賀さん」と勘違いされ心が折れたと笑う松本さん。その時のやり取りが面白すぎて録音したものを聞き返してると言う稲葉さん。

最新のB'zを何か見せたいと思わせぶりな二人。この日は新聞の片面広告も出して「これからのB'z」というニュアンスの文章もあったことから、新曲披露の期待がかかっていましたが、実際にYES YES YESという新曲が披露されました。

グラミー賞の話やC'monツアーの宮城公演、フライングステージ、ジミヘンのお墓参り、In Your Townでの出身地公演、SCENESと多彩な話題ですが、さすがに最近の話なので、饒舌に語る二人。ナイアガラの滝を見に行ったという松本さんが嬉しそうだったのが印象的。また稲葉さんは岡山公演で空調がないことに「スミマセン」と謝る一幕も。

松本さんの歌について触れるシーンで稲葉さんが「良い声だと思います」とコメントし、また歌ってくるかというインタビュアーに「どうかな?」と首をひねる松本さんと「どんどん歌ったらよいと思います」と頷く稲葉さん。

B'zを恐竜に例えるとという質問には、まず恐竜の種類を、と固まる二人。稲葉さんがおもむろに知っている恐竜の名前を挙げ「パキケファロサウルスって知ってます??」とマニアックな名前を出して一同を当惑させる場面も。最終的にはバンドのイメージはT-REXと締める稲葉さんでした。

DINOSAURのレコーディングでサムは観光に来てたのを稲葉さんが誘ってコーラスをやらせたと話す。その晩は晩飯を奢ったとのこと。サポメンの入替にも触れ、技量的には問題ないことを知っていたから、あとはコミュニケーションだけだったと語る二人。サムが日本語を喋れて助かったことやYTが中心となってコミュニケーションを取っていたと語ります。YTは(恐らくはモヒーニに)「ヘイ、モー!」とよく呼びかけていたとも。

いよいよ最終日になってしまったがバンドとして学ぶことが多かった、この経験を活かしたいと語りDay5のインタビューが終了。このインタビューも非常に楽しい時間でした。最初の頃の何を言われてもきょとんとして覚えてない二人の顔も面白かったです。

1.GO FOR IT,BABY -キオクノ山脈-
2.さよなら傷だらけの日々よ
3.声明
4.HEAT
5.Classmate
6.フキアレナサイ
7.世界はあなたの色になる
8.Still Alive
9.マジェスティック
10.WOLF
11.YES YES YES
12.RED
13.有頂天
14.C'mon
15.兵、走る

今まで開演前はZepp Hanedaの扉が映し出され、直前には青から赤に色が変わっていたのですが、今回は幕につつまれたステージが登場。最終日ならではの違いがいきなり目につきます。

OFF THE LOCKが終わると、「GO FOR IT, BABY」の声が響き、GO FOR IT,BABY -キオクノ山脈-がスタート。幕は一瞬で取り払われ、ステージの全貌が明らかになります。ステージ自体はやや広めというだけですが、ステージ後方から上部に向かって斜めにセットされた長方形型の照明が非常に特徴的。時には照明、時には字幕といった感じで狭い会場の中を自在に照らし出しました。

これまでオープニングはその年代の始まりの年の楽曲をセレクトしてきましたので、GO FOR IT,BABY -キオクノ山脈-はやや意外な1曲目。2曲目であるさよなら傷だらけの日々よを予想していたのですが、いい意味で裏切られました。GO FOR IT,BABY -キオクノ山脈-はInto Free、In Your Townでしか演奏していない変わり種の楽曲です(ARIGATOもそうでしたが)。サポートメンバーの分厚いコーラスに支えられたサビが気持ちいい。そして何といっても見どころはギターソロ前の松本さんの歌唱。稲葉さんがオクターブ下でユニゾンする声が今回ははっきり聞こえました。

さよなら傷だらけの日々よでは、マイクロドローンを利用した映像が登場。通常のカメラマンであれば撮れない高度だったり、メンバーの隙間を縫っての映像を見せてくれました。その後も激しめの楽曲ではマイクロドローンが登場して臨場感を盛り上げてくれました。さよなら傷だらけの日々よは頭に追加されたシンセの音が新鮮でカッコよかったですね。あと松本さんがエクスプローラーを使ってたのですが、多分初めての使用じゃないかと思います。

稲葉さんがサングラスをかけながら「B'zのSHOWCASEにようこそ!」と叫ぶと、田中さんの激しいドラムで声明がスタート。声明と言えば、稲葉さんのサングラスと演説台ですが、今回は演説台はなし。珍しく一番からステージを動き回る稲葉さん。Day4とは異なり、近年発表した楽曲についてはやはり二人ともどこか余裕があります。

硬い雰囲気を崩すようにHEATが登場。XXVからはQ&Aや核心も選曲されるのではないかと思っていたのですが、実際にはこのHEATのみでした。ここでもマイクロドローンが大活躍。メンバーの周りをグルグル回ったり、ドラムの裏まで行ったりと躍動的な映像を提供。「Just wanna feel the heat」を2回繰り返すことで、名残惜しさが増している気がしますね。

EPIC DAYからClassmate、これは意表を突かれた人も多いのではないでしょうか。確かにツアーではドーム公演から君を気にしない日などに変更されたため、未映像化なのですが、まさかの選曲。MV同様にモノクロ処理された映像の中で淡い恋の歌が演奏されます。ここでは松本さんが59年製のレスポールを持ち出し、ギターソロの甘いトーンを奏でました。モノクロなんで分かりにくいですけど。

いよいよ最終になってしまったことを伝えると、フキアレナサイが登場。LIVE DINOSAURツアー同様にステージには吹雪を模した大きな布が下か上に向かって波打ちます。LIVE DINOSAURでは長い掛け合いを間に挟みましたが、今回は原曲通りのすっきりとした演奏。二番頭で、稲葉さんと大賀さんが顔を見合わせ、大賀さんがハモりながら歌うのが印象的でした。何気に大賀さんは難しいコーラスもしっかりこなしますよね。

大賀さんのベンベンという乾いたアコギの音で始まるのは世界はあなたの色になる。2017年のIn Your Townのみでの披露だったので、僕を含めてライブで聞くのは初めてという人が多かったはず。「色」を意識したのかサイケデリックな処理が加えられていました。もちろん音源もカッコいいのですが、ライブの方が曲の持つ壮大さを強く感じます。歌が終わった後の狂騒曲のようなバンドの激しい演奏に乗せて、稲葉さんも高く細くシャウト。

世界はあなたの色になるのちょっと不気味な余韻から間髪入れずにStill Aliveが登場。もっと後半で来るかと思っていました。世界はあなたの色になるの重たい空気を吹き飛ばすようなキャッチーな曲調です。Whole Lotta NEW LOVEツアーでもそうでしたが、頭のパートをカットしているのが残念。ある意味ではあそこが一番の聞き所なのですが。いつもは後半に配置され、最後のサビがバテ気味なことが多いですが、今回は大分余裕を持った歌唱の稲葉さん。確かドラムセットの裏に回り込んで歌ったのもこの曲だと思います。これで声明/Still Aliveのシングルは4曲すべて披露。以下に力の入ったシングルだったかが分かります。

配置換えという名目で稲葉さんを除くメンバーが腰を掛ける。なんとなくDay3を思わせる感じでステージ上で輪になっています。早めのメンバー紹介がここでスタート。大賀さんにはいつもの「ここにずっと残ってもらって」というネタ、徳永さんにはDay1の笛のネタ(稲葉さんが昔のバンドはフルートなんかも入っていたと発言。Jethro Tullのイアン・アンダーソンのことだと思います。フルートは横笛ですが)、増田さんは楽屋が部屋になっていたとしてプーチン大統領のカレンダーにも少し言及、田中さんは良い汗かかせてもらったと感謝。

「On Guitar, Tak Matsumoto」と平坦な調子で言うと、松本さんが「あっさりしてる」とやり直しを要求。サポートメンバーと2回ほど繰り返すと「もういいよ」と制止。松本さんからはメンバーへの労いの言葉。増田さんの「ツアーの初日が連続で続いている感じ」という声に一同爆笑。稲葉さんがメニューを変えてやれば飽きなくていいんじゃないと思ったと言うと、松本さんは「打ち合わせの時にすげえこと言ってるよー」と思ったが、水を差せなかったことを告白。

そのまま曲に行こうとすると増田さんが「稲葉君を紹介したい」と挟み、二人を称賛。「On Vocal!稲葉浩志」と増田さんが紹介すると「先生にほめられたみたい」とはにかみながら応答。和やかな雰囲気のまま、大賀さんと松本さんが落ち着いた音を奏で、マジェスティックへ。Aメロを音源以上に優しく囁くように歌う稲葉さん。ゆったりとした時間が流れます。

ピアノを主体としたバンドによる短いセッションを挟んで劇的なイントロと稲葉さんの「アオーン」という雄たけび。昨年のライブでは観客の後を追うように「アオーン」と歌っていましたが、ラスト以外はカット。ブラスと「アオーン」のインパクトが強い楽曲ですが、こうして面子や歌が変わると途端に90年代風の楽曲になりますね。

再び間を挟んでクイズ企画が登場。照明のボードに「B'z LIVE演奏回数ランキング」と映され、1位から10位が「B'z」の文字で隠されている形。これが今週のランキングだったらと松本さんに振ると「こんなときあったよね」と2003年のシングル再発による独占を回想。「またあるかも」と松本さんが言うと稲葉さんが裏返った声で喰い気味に「あるよ!あるある!」と同意。

稲葉さんがとりあえず5位を当てましょうと振ると、大賀さんは「川の流れのように」とボケをかまし、稲葉さんが「は?」松本さんが「そのボケはないやろ」とマジ突っ込み。気を取り直して「LOVE・・・」で迷った末に「love me, I love you」を答えるも「はいブー!」と稲葉さんが不正解を言い渡す。

増田さんは長いことやってるんでと断りをいれて、BLOWIN'を回答。5位ではなく、9位でしたが、さすがと言った感じ。徳永さんは「当てに行く」と豪語し、太陽のKomachi Angelを回答。稲葉さんが「5位ですよ?」と不正解を滲ませるも、ファイナルアンサーとして案の定不正解。

田中さんは「結構古い曲」と推測し裸足の女神を回答するも、稲葉さんがもう一回考えてください!と再考を促し、RUNに変更するも不正解。不正解が続き「B'zへの愛情が疑われる」と嘆きながら、松本さんへ回答を要求するとしばし考えこみ、裸足の女神を回答。何度かそれでいいのかと問いただすと松本さんがそれでよいと頷き、正解であることが明かされる。「一光さんちょっと不服そうな顔してますけど」と笑う稲葉さん。

以下の通り、全ての順位が表示されました。

1位 ultra soul
2位 ZERO
3位 さまよえる青い弾丸
4位 juice
5位 裸足の女神
6位 LOVE PHANTOM
7位 イチブトゼンブ
8位 ギリギリchop
9位 BLOWIN'
10位 Easy Come, Easy Go!

「ライブでその曲に頼ってる度合いのランキング」「ultra soulにおんぶに抱っこ」と笑うと、こういうのも今後は参考にしたいと告げる稲場さん。次ライブ演奏回数ゼロ回、新しい曲と告げる稲葉さん。正直クイズ形式の時点でQ&Aだろう!と思ってただけに意外なサプライズ。

新曲YES YES YESを披露。オルガンに乗せてオペラチックに「他人の幸せ喜べる人間になりなさい」と歌うと、ギターの音で曲が弾ける。パーカッションっぽい音がカチャカチャなっている感じはNEW LOVEの流れを汲んでいるっぽい曲です。Do meにも似たメロに乗せて、昨今の世情を厳しめの言葉で憂うと、「こんな予定じゃなかったの ママの言葉を思い出そう」「YES YES YES」と批判だけでは終わらない稲葉節を披露。派手じゃないけど、サビメロが意外と覚えやすい楽曲ですね。

一瞬の間をおいてREDが登場。この曲もリリース以降かなり重宝されている楽曲です。兵、走るの前身とも言える曲ですが、こちらの方が武骨さを強く感じます。「I will fight with my back to the world!」の声は最初はオクターブ下で抑え気味に、ラストは思いっきりシャウト。この曲も稲葉さんはサングラスの印象が強いですが、ここでは着用せず。マイクロドローンが再登場して、メンバーの周りを絶え間なく映していました。

声を聞かせてほしいという稲葉さんの声で、バンドとのコールアンドレスポンスが始まる「Hey hey hey hey」というやり取りを長めに繰り返した後(途中タイミングがあわず笑ってしまうシーンも)に始まるのはもちろん有頂天。バンドのテンションはこのあたりが最高潮。実際のライブでもこの辺は「そろそろ最後だな」と思いながら盛り上がる場面でしょうね。

5ERASが無事最終日を迎えられたことに礼を告げ、「無観客ライブは無観客じゃない」という結論に達したという稲葉さん。窒息しそうな世の中でB'zというバンドやスタッフが大きく息を出来たと告げて、あらためて感謝の意を告げてくれました。息が出来たのはファンも同じで、過呼吸になりそうなくらい楽しい5週間でした。

続く曲はC'mon。もともとは震災の際に作られた楽曲ですが、昨今の状況だとまた違う意味で「もう一度笑いあおう」という言葉に勇気づけられる楽曲です。ENDLESS SUMMERの時は割とさらっとした感じで演奏されましたが、その時よりも心なしか熱がこもっている。最後は長めのアウトロが加えられ「C'mon!」の声で締め。

大トリはもちろん兵、走る。ステージ正面にはでかでかと「兵」の文字が飾られ、堂々たる演奏を披露。昨年はこの曲に引っ張られた感が強いですね。サビでは昨年同様に花吹雪が舞い、歌詞とシンクロします。稲葉さんは最後だといわんばかりに、ドラムとキーボードの間に走って行ったりと忙しなく動き回る。演奏されるのはWhole Lotta NEW LOVEツアーに続いて2回目でしかありませんが、新しい定番曲としての風格を備えている楽曲です。

メンバーが全員前に集合すると、稲葉さんが「あと二人いるよ!カモンカモン!」と呼びかけ、満園さんと黒瀬さんが登場。「泣いてる人いますよ!あなた髪の色変わった?!」と黒瀬さんを弄ると改めて全員を紹介し、お疲れのコール。このメンバーが全員横並びっていうのは今回の企画でしか拝めない光景ですね。

二人が残り、スタッフに「皆さん、プロフェッショナルでした!」と稲葉さんが感謝し、松本さんは「テレビの前の皆さんも」と視聴者に感謝。「また来週!」ではなく、いつものライブの「また会いましょう!バイバイ!」のこえではけると、グローリーデイズがENDING SEとして流れ出しました。初日から最終日までの設営、リハ、本番をダイジェストで見せる映像が嬉しい。最後はZepp Haneda前のB'z色で飾られた階段が、飛行機の爆音をバックにライトを消して終了。夜空をバックに「Thank you to all our Viewers SEE YOU NEXT TIME!」の文字が浮かび上がり終了。

本当に楽しい5週間だったなというのが正直な感想。5週連続で違うセットリストのライブを楽しめるなんてことはまずありえないですからね。セットリストや最初の楽曲を秘かに予想するのも楽しかったです。Day4、Day5にもなると予想の精度は上がりつつも、意表を突く楽曲が毎回何曲かありました。アーカイブも終わってしまって、もう見ることはかなわないのですが是非何らかの形で映像化してほしいですね。できればインタビュー(Day5の振り返りも欲しい!)と込みで映像化していただけると大変助かります。

今回のYES YES YESの披露で曲作りも継続しているのが分かったのも収穫。次の活動は順当にいくと延期になったソロ活動のツアーですが、ここ1週間の状況を見ると中々厳しく中止も覚悟しているというのが正直なところです。