ユグドラシル

ユグドラシル

初BUMP OF CHICKEN。イメージとしては地味に叫んでそうな感じだったんですけど、割と凝ってますよね。コーラスなんかも結構入ってて、ポップな曲あり、欝な曲ありと緩急つけた、それでいて統一感のある構成。アコギの短いイントロ代わりとなるasgardからオンリー ロンリー グローリーの冒頭のコーラスへの橋渡しがうまい。シングルは結構、出してるし、このアルバムにも入ってるけど、生憎天体観測以外知らない身なので、どれも初聴きで楽しめましたね。シングルはスノースマイル以外は、思ってた以上にアップテンポで煌びやか。逆にそれ以外が割りとおとなしい曲ばかりなので、シングルが上手くアルバムに流れを作ってると思う。
J-POP「らしい」、大きなメロディーっていうのは基本的にないんだけど、上手いところでそういうメロディーを組み込んでいて、それが逆に耳に残る。たとえば、スノースマイルの「足跡の平行線」のメロディーはベタなんだけど、前後が普通じゃないから、ここもすごく綺麗に響いてくる。
まぁ、そういう曲の美点もあるんだけど、やっぱり歌詞の方に僕も魅力を感じる。前にバンプ好きの友達に何が魅力なのかと尋ねてみたことがあるんだけど、そのときに「歌詞」と即答された。実際に歌詞を眺めてみて、その意味が分かるね。臆病者が必死に頑張ってる感じなんですよね。泣き出す一歩手前の勇気というか。濃いファンがつく理由はすごく分かる。アルバムを一枚聞いただけだけど、曲の引き出しはそんなに多いほうじゃないっていうの分かる。でも、歌詞は一曲ずついろんな形で良い。凄く良い。
個人的には、ギルド、embraceあたりがお気に入り。ギルドは曲も歌詞も含めかなり好きですね。
しかし、こんだけ統一された内容作っておいて、最後の最後で崩すのはどうなんだろう？いや、かなり笑えたから良いんだけどさ。