まずは白い方の感想を書きたいなと思います。曲数も多いですし、過去のベストで何度も書いた曲もあるので、何曲かごとにPVの感想を交えて書きたいと思います。
白は前期ということで、ブレイクまでのダンス系の軽いノリを中心とした時期、ミリオンヒットを連発したすべてがキャッチーな時期、今のロックを中心したB'zへと変化を見せる時期とB'zが時代ごとに変わる様を追える一枚ならぬ二枚です。
B'z The Best XXV 1988-1998(初回限定盤)
- アーティスト: B'z
- 出版社/メーカー: バーミリオンレコード
- 発売日: 2013/06/12
- メディア: CD
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01. だからその手を離して
02. 君の中で踊りたい
03. LADY-GO-ROUND
いわゆる初期三部作です。権利関係等から、Flash Backを除けば、オリジナルは初めてベストに収録されることになった三曲です(これまでのベストのコンセプトを考えると権利云々ではなく収録されなかった可能性が高いですが)。25年近く前の音源をリマスタリングしてるので、非常に音がクリアです。
PVについては、LADY-GO-ROUNDから、ライブを意識した映像になってることが伺えます。LADY-GO-ROUNDって個人的にも聞く機会が少ないのですが、BAD COMMUNICATIONの次ということで結構実験的な作風ですよね。だからその手を離しての当たり障りのなさ、君の中で踊りたいのキャッチーさとは一線を画しているかと思います。
04. BE THERE
05. 太陽のKomachi Angel
06. Easy Come, Easy Go!
07. 愛しい人よGood Night...
RISKYまでのブレイク時期のB'zです。太陽のKomachi Angelと愛しい人よGood Night...は金銀ベスト以来の収録です。あれも15年前のベストなので、音の具合が大分異なって聞こえます。BE THEREなどは、ULTRA Pleasureにも収録されましたが、音のメリハリがきいた派手な印象のULTRA Pleasureに比べて今回は、もう少しコンパクトで軽めに聞こえる気がします。これはBE THEREに限らず、例えばReal Thing Shakesなどでもあまり音が重たくしていない印象です。
RISKY収録の3曲はPVが存在しないため、JUST ANOTHER LIFEとFILM RISKYからの映像を収録。VHSのみの映像なので、今となっては見る機会がほとんどないものです(VHS、再生できませんよね)。ジーパンにランニングだったり、けばけばしい衣装着てたりと、今のB'zから想像がつかないようなライブ映像を見ることが出来ます。
08. LADY NAVIGATION
09. ALONE
10. BLOWIN'
11. ZERO
12. 愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない
13. 裸足の女神
14. Don't Leave Me
ミリオンヒット時代の幕開けです。過去のベストにも漏れなく収録されているヒット曲ばかりなので、いまさらつける感想はないのですが、ノンストップで聞くとやはり豪華な顔ぶれといった感じがします。
LADY NAVIGATIONは長らくお蔵入りしていたPVがお披露目。コンセプトがいまひとつ分からないのですが、紙ふぶきの中で稲葉さんが踊りながら歌うという時代を感じるPVです。お蔵入りさせたくなる気持ちはよく分かります。
ALONEとBLOWIN'はPVが存在しないために、新しいライブ映像をライブ音源で収録。ALONEは非常に珍しいIN THE LIFEツアーからの映像を収録。先のJUST ANOTHER LIFE(Pleasure '91ツアー)から比べると大分今の雰囲気に近づいてきてます。
BLOWIN'は翌年のTIMEツアーから。短パンで稲葉さんが走り回るというB'zの一般的なイメージにガラリと変わってます。この頃はいったん曲が終わるとみせて、最後にもう一度サビやイントロを繰り返すといったアレンジが多いですね。
その他はいつも通りの映像ですね。ZEROはTIMEツアーの編集版、愛のままに〜はRUNツアーの映像、裸足の女神はJAP THE RIPPERツアーの編集版、Don't Leave MeはフルでのPVです。この辺は目にする機会も多いですし、ライブバージョンが他の映像作品で見れますね。
01. MOTEL
02. ねがい
03. love me, I love you
04. LOVE PHANTOM
05. ミエナイチカラ 〜INVISIBLE ONE〜
06. MOVE
07. Real Thing Shakes
Disc2に入ってからもミリオンヒットが続きます。MOTELは監獄でのPVがサビだけはよく流れていますが、フルでの公開です。といっても、1番からいきなりギターソロになだれ込むショートPVですが。
ねがいとlove me, I love youは、B'zのPVの中でも印象的かつクオリティの高いPVかと思います。横浜ビジネスパークでの歌唱と鮮やかな蹴りがとんでもなくかっこいいねがい(CGが今からすると少々拙いですが)、札幌でのコミカルな印象のロケをまとめたlove me, I love you、どちらも色あせないですね。
LOVE PHANTOMはBUZZ!!ツアーの映像をそのまま使用することが多いのですが、今回はイタリアロケバージョンを収録しています。LOOSEでのロケの際に、イタリアの街中で撮ったものとBUZZ!!ツアーの映像を組み合わせたものですね。イタリアの町並みの美しさとBUZZ!!つあーの激しい演奏の様子が意外なほどに上手くはまってます。
ミエナイチカラ 〜INVISIBLE ONE〜はこんなのがあったのかというような初出しのPVです。若干霧がかかったような真っ白の空間で二人が歌うシンプルなPVなのですが、非常にシュールです。お蔵入りしてSpirit LOOSEツアーの映像メインとしたのは正解かと思います。
MOVEは、Spirit LOOSEツアーのライブ映像を初出しです。ステージを所狭しと走り回る二人、特に稲葉さんはジャンプしたり倒れこんだりと、忙しないくらいの動きを見せています。
08. FIREBALL
09. Calling
10. Liar! Liar!
11. さまよえる蒼い弾丸
12. HOME
狙い済ましたようなシングル曲から、どんどん自分たちのロックに傾倒していく時期のシングルです。打ち込みを排除したFIREBALL、バラードとロックを強引につなぎ合わせたCalling…実験要素とキャッチーさの中間を模索している時期でしょうか。
FIREBALLとCallingも印象的なPVです。炎、水と分かりやすいモチーフを派手に演出しているので、PVとして見栄えしますし、記憶に残りますね。Callingのメイキングのくだりは、先日公開されたダイジェスト映像にも収録されていますが、「何でもOKです」とキリッと引き受ける松本さんと、実際に雨を前にビビる二人の姿が爆笑ものです。
Liar! Liar!はニューオリンズでのロケです。ボートに乗ったり、ジャングルに入ってみたりと、特にLiar! Liar!の歌詞とリンクするようなことはありませんが、勢いは感じます。個人的にこの曲は、PVもさることながら二人による3種類のCM映像を見たかったですね。
さまよえる蒼い弾丸はツアー中に作成された曲のため、当時はジャケット映像を使った間に合わせのPVでしたが、今回はSURVIVEツアーのものが使用されました(Hidden Pleasureで既出の映像ではありますが)。
HOMEは香港ロケとなります。黄色い色合いの映像が珍しいです。曲もそうなのですが、PVも色々な映像が詰め込まれています。ビルの上や商店街で歌うのはいつも通りですが、稲葉さんは料理してみたり、人の家のベランダで歌ってみたり、松本さんは将棋を指して逃げてみたり、子供にギターを教えたり、松本さんが稲葉さんの髪を切ろうとして嫌がられたりと、曲の通りアットホームな雰囲気が漂っています。派手ではありませんが、個人的には曲含め、大好きなPVです。
- Brand New Track-
13. HEAT
14. 核心
まずはセルフカバーとなるHEATから。デジタル音からスタートするポップな楽曲ということで、イチブトゼンブと同系の曲ですが、HEATについては全体的に90年代のB'zサウンドを思い出させます。力強そうなタイトルとは裏腹に、ひと夏の情熱が冷めないよう願う、切々とした雰囲気が漂っています。2番後の転調パートでは、「風の中〜」というフレーズにあわせて「BLOWIN' IN THE WIND」というコーラスを挟むお茶目さが嬉しいですね。
PVは全編ライブ映像かと思いきや、ほとんどが無人のステージで演奏するバンドの映像となっています。時折、モノクロでInto Freeツアーの模様が挟まれ、最後で一気に画面が明るくなり、不自然なまでに盛り上がる観客が映し出されます。最後に観客が現れる演出がすばらしい反面、もっと使ってほしかったなぁ、というのも参加した身の正直な感想です。
続いて、ドラマ主題歌となった核心。イントロのリフが印象的ですが、ロックというよりかはバラードに近い曲です。ライナーノーツにもありますが、単調なピアノの音と苦みばしったAメロの対照が映えます。この辺のちょっと渋いアレンジは94年ごろのアレンジを思い出させますね。サビはストリングスが強調されて、ストレートなメロディと歌詞が、歌詞の主人公の核心をむき出しにしていきます。
2番直後の核心に近づいたCメロからのギターソロはかなり作りこまれた印象ですね。ギターソロももちろんなのですが、全体的に丁寧に作りこんであり、キャッチーではなくても、クセになるような曲になっているかと思います。シリアスなムードのドラマにぴったりはまっていたかどうかは、個人的に微妙なところですが、ドラマ主題歌らしい作りこみで、初聴時以上に引き込まれております。