Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS-終演+WOWOWにて独占放送

B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS-が昨日千秋楽を迎えました。
5年ぶりのPleasure、4年ぶりの声出し解禁ライブ、6年ぶりのシングルを引っ提げたツアー、と非常に胸躍るツアーでしたが、蓋を開けてみるとB'z史上最も困難でタフなツアーになりました。福井公演は稲葉さんがコロナに罹患し中止、沖縄公演は台風の影響で中止、福岡公演は公演終了後に事故、大阪公演は事故を受けてステージプラン変更、1日目は大雨で中断・短縮、2日目は稲葉さんが足を負傷・・・トラブルを幾多も乗り越えての千秋楽でした。足を負傷した稲葉さんは千秋楽の動きは抑えめ、「YES YES YES」は走るのではなく、台車に乗って駆け抜けたとか。フルで歌うことを考えるとむしろ合理的ですが、いわゆるアイドルのライブなどである高い背のトロッコではなく、本当に台車だったそうです、急な話でしたからね。
とは言え、最終日は天気にも恵まれ、バンド自体は好調なテンションでやりきることが出来たようです。5年前は稲葉さんが持病の喘息を拗らせてボーカルにヒヤヒヤしていましたから、それに比べるとずっと健全です。そんな千秋楽の模様は最速でWOWOWが放送。「夜にふられても」「GUITAR KIDS PHAPSODY」が最速で見聞きできるのは嬉しいですね。
bz-vermillion.com
ライブの映像化は来年以降でしょうか。ライブもそうですが、舞台裏の素材が物凄い量たまっているんじゃないでしょうか。横浜公演2日目も結果的には雨に降られませんでしたが、降水確率100%に裏では頭を抱えてたんじゃないかなと思います。スタジアム公演では聞くことのできなかった「Dark Rainbow」「love me, I love you」「OCEAN」「You Are My Best」や日替わりの「星降る夜に騒ごう」「今夜月の見える丘に」「もう一度キスしたかった」あたりも映像化の際には全部見たいなと欲張ってしまうファン心。
X(Twitter)におけるPleasure公式アカウントは深夜に撤去作業のポスト。福岡の事故を受けてというわけでもないのでしょうが、深夜作業ながら安全かつ迅速に撤収作業が行われていることを写真と動画で伝えてくれました。普段は自分の参加する公演以外は気にしないし、そもそも分からないのですがこの公式アカウントの通知のおかげで毎週末「今週は○○で公演か・・・」といった気持になり、本当にPleasureの期間を一緒に駆け抜けたような気になります。トラブルの多い中での各種対応、お疲れ様でした。スタッフもゆっくり休んでほしいと思います。

B'z 35周年とその他諸々

本日でB'zはデビュー満35周年でした。この間30週円だった気もしますが、あっという間ですね。これを記念してということで「STARS」の配信が各種サービスでも開始になっています。Yahoo!ではB'zを検索するとちょっとほっこりする仕掛けもされていました。
bz-vermillion.com
ツアーはいよいよファイナルに向かって、今日も長居で公演が行われていますが、中々一筋縄ではいきませんでした。
すでに報道でも出ているように、福岡公演の撤収作業の中で事故があり、結果的に怪我人が出る事態となりました。B'z自体の不手際等ではないものの主催者として、謝罪を発表した上で、結果的には本日以降の公演はステージプランを変更しての開催となりました。怪我をされた方の回復を願う一方で、本日以降の長居公演が開催できて本当によかったなと思います。
bz-vermillion.com
ただ、せっかく開催できた本日の長居公演も途中からの大雨によりコンサートを一時中断し、一部の観客を避難させるハプニングがあったことが公式X(Twitter)でも明らかになっています。過去にも雨に降られたことはありますが、避難させるようなレベルは初めてのことです。幸いにして再開はしたようですが、セットリストはカットされたようです。コロナ感染、台風、事故、雷雨と中々に困難なツアーとなりました。昨年まで長期のツアーを中止なくこなしてきたことが決して当たり前のことではなかったと改めて強く感じます。残りはあと二日ですが、最後は笑って終われるような気持ちのよい公園になるといいなと願ってます。

B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS- 日産スタジアム公演

日産スタジアム公演の2日目に参加してきました。味の素スタジアム公演からの変化や、味の素スタジアム公演では忘れていたことを箇条書きで記します。味の素スタジアムからわずか2週間というインターバルでの関東公演ですが、少しずつブラッシュアップされています。当然ネタバレです。

OPSE Mars
・開演前のBGMがAC/DCからAEROSMITHに。
・スクリーンに映し出されたB'z 35のロゴがカウントダウンしてから、映像が流れる仕様に変更。10秒くらいからは渚園でのカウントを思わせるSE付き。

01.LOVE PHANTOM
・稲葉さんは歌同時に登場ではなく、イントロの途中で登場してスクリーンにも大写し。
・「そして私はつぶされる」のフレーズを歌う清さんが大写し。

02.FIREBALL
・イントロ前のドラムはやや長めに。
・1番歌詞で「おしゃべりが」と歌ってしまったため、曖昧な歌詞に。

04.星降る夜に騒ごう
・今回は2日目が「星降る夜に騒ごう」に。札幌公演が1日のみのため日替わりの順序が変更。
・サビ前に稲葉さんが英語で叫ぶパートが復活。ただし、サビ前の「Hey!」はなし。
・稲葉さんがサビで簡単な振り付けをしているも、説明がないので観客には浸透せず。

05.恋心(KOI-GOKORO)
・「何かな?」では、青山さんが大写しになり寄り目したり瞬きしたり。
・「ずっとこれやってます・・・アートですね!拍手!」の稲葉さんの感想。

06.イチブトゼンブ
・ピアノとファルセットによる掛け合いパートが少し変更。

07.NATIVE DANCE
・川村さんがこの曲でテルミンを演奏していたのを忘れてました。

08.今夜月の見える丘に
・この日は「今夜月の見える丘に」を演奏。札幌では「GUITAR KIDS RHAPSODY」だったそうなので残念。
・2番のアコギ、ピアノをメインにしたアレンジはそれでもとても素敵。
・この曲の前には川村さんのキーボードソロが入ります。

09.Calling
日産スタジアムでも稲葉さんの肉声は健在。舌を出したり、バテたふりをしてみたり。
味の素スタジアム公演よりも、アウトロのシャウトは激しめ。

12.BIG
・「声聞きたいでしょう?」と松本さんの前にマイクを置く稲場さん。
・「振ってくれてありがとう」とお礼を言いながら、Waltz In Blueのボトルを見せて「僕のシグネチャーモデルウイスキー」と紹介。一方の稲葉さんは水の入ったカップを掲げて「シグネチャーモデルウォーター」と紹介し、お酒を飲んだような振り。
・その後バーカウンターに並んだグッズを振り返り、トレーラーボックスについて話す稲葉さん。「私、昨日これ壊したんですよ・・・」とぼやきながら側面を開けるのに手間取り、「壊れたんじゃなくて元々外せる仕様でした」と苦笑いしながら、ずらりと並んだシングルをカメラに。
・最後に歴代のPleasureのTシャツを繋ぎ合わせた衣装を紹介し、やや早口でMCを締め。
・「BIG」の2番歌詞は今回も変更。味の素スタジアム公演から少し歌詞も変化してたように思います。歌ってる途中でバーカウンターのキャップを被りだす稲葉さん。松本さんは、素晴らしいタイミングでこの日も「チクショー!」。

メンバー紹介
・流れは同じ。松本さんが挨拶の前に観客を見て「めっちゃ元気やん」と笑うシーンあり。今日の日産スタジアムはどうかと問われて、「ウルtラマジェスティック!」と回答。

13.JAP THE RIPPER
・イントロの時点で稲葉さんが青いボールを持って、観客に向けて蹴り込み。2番でも赤いボールを。ボールの対応をしていたため、2番Aメロでのシャウトはなし。
・スクリーンを3分割するギミックが実は取り払われており、映像になっている。そのギミックの前を映像が立体的にはみ出たように見える地味な映像演出。

14.YES YES YES
日産スタジアムはアリーナ外周を全周。距離が長いため、それなりにスピードで駆けていくのを目の前で見れました。一瞬。
・ステージに上がる前に桐谷健太さんがおり、稲葉さんとハグして肩を組む。観客からはどよめき。ステージに戻った稲葉さんが松本さんに後ろから絡んでいき、松本さんは苦笑。

15.愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない
・長めのアウトロのギターソロがめちゃくちゃカッコいい。

16.ultra soul~BAD COMMUNICATION~ultra soul
・曲が終わった後にドラムソロになり最後に青山さんが叫ぶパートがあります。この日は「日産スタジアム!」ですが、味の素スタジアム公演で「ウルトラグロリアス!」など色々。叫ぶドラマー。

19.兵、走る
・「エイエイエイオー」のフレーズをオクターブ上で歌う稲葉さんが久々。
・最後は盛大な花火。

20.STARS
・アンコール待ちでスマホライトを点ける人多数。演者が呼び掛ける前にそういうことをするのはどうなんでしょうか?基本的に照明の類はB'zのステージではNGなので、勘違いしないでほしいです。次のライブからスマホライトを点ける人が出ないようにしてほしいですね。
・稲葉さんはスマホライトについては完全にスルーして、STARSというツアータイトルの由来を説明。「一度きりの人生、好きにやりましょうよ!」と笑いながら呼びかけ。
・1番の後にスマホライトを全員で点灯。綺麗なのは確か。
・テンションが上がったのか、2番頭の歌詞をトチる稲葉さん。

EDSE ひとりじゃないから -Theme Of LIVE-GYM-
「お疲れ!」の前に、「ちょっとこれ奇跡的じゃないですか?あんまり言わないようにしてたけど・・・」と空を指さす稲葉さん。「良かった・・・」と小さく安堵してみせて、笑顔で終演。規制退場中のBGMは「STARS」の収録曲4曲が順番に流れる形に変更。長い規制退場中、ずっと「ペインキラー」だとかえってその曲に苛立ちがいくので、良い判断。もっと色んなカタログから流しても面白いと思いますが。

この日の降水確率は夜:100%となっており、誰もが雨を覚悟して荷物や衣服の雨対策をしていましたが、奇跡的に公演中は一粒も降ることなくたまに怪しいくらい涼しい風が吹き抜けるのみでした。雨か晴れなら雨に傾きがちなB'zの公演には珍しく気持ちよい状態で終えた公演でした(雨に降られることを意識したのか、MCは巻き気味でしたが)。

規制退場が始まる頃に雨がぱらつきだしましたが、味の素スタジアムとは違って会場までのアクセスや駅の規模が格段に良いため、本格的に降られることなく帰宅出来ました。その後、X(旧Twitter)では、雨に降られながら夜間のバラし作業をしていることが明らかに。スタッフの皆さん、本当にお疲れ様です。

Pleasureツアーは、ここから静岡、福岡を経て大阪3DAYSで最終日を迎えますが、私個人のPleasureはここで終了です。野外なのに雨にも降られず楽しい5年ぶりのPleasureでした!

B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS- 味の素スタジアム公演

B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS-のスタジアム公演が8月19日(土)よりに味の素スタジアムで開始されました。以下、大量にネタバレを含みます。

味の素スタジアムの天気は幸いにして、両日とも晴れ。暑さのピークは過ぎ去った気がしますが、それでもかなりの猛暑です。最寄りである飛田給駅は開演間近になるとスタジアムまで長蛇の列となり、スタジアムにたどり着くだけでもかなり体力を消費します。

味の素スタジアム横のアジパンダ広場、アミノバイタルフィールドがグッズ売り場であり、STARS Cafe含むフードエリアの設置場所となります。フードエリアが出来たため、今回はツアートラックの展示はなし。
グッズ売り場は1日目はかなりの混み方ですが、2日目はそこまででもないイメージ(メモリアルプレートは激戦ですが)。暑いせいかループタオルを首に巻いた方が多かったように見えました。あと会場での販売品ではないですが、B'z PARTYで販売した黄緑色のROCK AND ROLL Tシャツも結構着ている人いましたね。めっちゃ目立つ。STARS Cafeは現金利用不可、冷たい飲み物が若干割高ですが購入できます。お時間あれば記念に飲んでもいいかなとは思います。僕はアイスティーをいただきました。無糖でした。

フードエリアやSTARS Cafe以外のソフトドリンク売り場は大量に設置。メニューが多いわけでもないので、そこまで並ぶこともないですが、フードによっては注文~提供に少し時間がかかります。こちらも現金利用は不可。

なお、STARS CafeはTwitterでも宣伝していましたが、アリーナ後方で水のパックのみ販売。開演ギリギリまで並んでいるので、正直外で買ったほうが良いと思いますが、アリーナでは水以外募集なので慌てて購入する人が多いのかもしれません。水はただの水ですが、ビニールパックらしい癖のある味なので苦手な人は苦手かも。ただ、野外スタジアムにおいて水分の準備だけは必須です。

B'z PARTYブースはファンクラブ関連グッズの展示のみですが、メンバーのサインもあり意外と写真を撮る人が多い印象。WEB Q&Aを視聴可能なQRコードもここでチェックできます。WEB Q&Aは12分くらいのミニラジオのような体で、二人がサポメンやスタッフのQ&Aにネタバレなしで忌憚なく答えてくもの。二人きりということで気の抜けたトークが聞けるので、是非聞いてみてほしい。ちなみに完全版が11月に公開されるようです。

さて、場内に入ると目につくのは大型のステージ。HINOTORIは凝った作りのわりにコンパクトな出来でしたが、今回はとにかくデカい。シンプルですがステージ背面に三分割された大型スクリーンがあり、後方でもかなりよく見ると思います。一方で角度がないため、ステージ横だとほとんど見えないです。映像演出も結構ありますが、直前販売はステージ脇のスタンドになるので、かなり見づらいのは覚悟した方がいいかと。その代わり、花道が長いので、メンバーは割と近くまで来ますし、遮るもののもないのでステージそのものの見通しはいいです。

洋楽のBGMが鳴っているのはいつもの通りですが、たまに過去のPleasureツアーの映像がダイジェストだったりフルだったりで流れています。また、2日目は夏休みの宿題に関する川村さんのコメントが流れたりと、スクリーンのデカさを活かしてます。

ここ数年は定時での開演が多かったように思いますが、味の素スタジアム動線の悪さが災いしたか、18時になってもかなりの人数が入場を続けています。18時過ぎに開演を告げるナレーションがあり、AC/DCの「Hells Bell」のボリュームが大きくなるのにあわせて、スクリーンにも「LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS- 味の素スタジアム公演DAY1(DAY2)開演」の旨が映し出され、スタッフからのコメントが映し出されます(2日ともコメントが微妙に違ったり、Pleasureが抜けたりしたので多分手打ち)。

OPSE Mars
オープニングは度肝を抜く「Mars」のインストゥルメンタル版。ジャケットが映し出され、スペシャルなムービーへ移行。B'zのジャケットを始めとした様々なモチーフをコラージュしたもので、ネタがたっぷり詰まっていてかなり楽しいです。音楽も様々な楽曲のフレーズを繋ぎあわせた特別なもの。「Don't Leave Me」ジャケットの車で色々なところ走り抜け、「B'z The Best "Pleasure"」「B'z The Best "Treasure"」の裏面に迷い込んだり、「EPIC DAY」のジャケットや「DINOSAUR」の古代に迷い込んだり、MONSTER'S GARAGEツアーロゴの怪獣に飲み込まれたり、ミエナイチカラ商店街を駆け抜けたりして、最後はFIREBALLツアーのオープニングにもあったセットが開くと、火の鳥が降臨しスクリーン全体を燃やし、本ツアーのロゴ=エンブレムが火に包まれて登場。
BGM、映像共にかなり気合の入ったものなので、何かの機会に是非ノーカット版を見たいなと思います。

01.LOVE PHANTOM
1曲目はこの曲が登場。〇5周年のライブは未発表曲が1曲目でしたが、そのジンクスが崩れました。ストリングスのイントロはカットされ、ピアノのリフが鳴り響き、サポメンがするっとステージに登場。松本さんも割と普通に脇から登場し、ギターを抱えるとサングラスをした稲葉さんが花道から登場して演奏スタート。ちなみに稲葉さんは1日目は下手、2日目は上手に登場。
前回のPleasureでは「HINOTORI」との組み合わせとダイブの演出でハイライトを飾りましたが、今回は1曲目でテンションを上げる役を担いました。「B'z The Best "Pleasure"」以来、ようやくライブでも1曲目の座を射止めました。「万能の君の幻を~」ではもちろん「ジャッ!ジャッ!」のフレーズが復活。

02.FIREBALL
松本さんが炎模様にペイントされたギターを見せつけて、「FIREBALL」がスタート。頭は少しFIREBALLツアーを意識していますが、その後音源と同じイントロが流れます。演奏自体はLIVE DINOSAUR以来なので、そこまで久しぶりでもないですが、Pleasureでの登板はまさにFIREBALLツアー以来。ステージからは野外らしく炎が吹き上がり、気温だけでなくステージからも熱気が伝わってくる。
ラストサビの「メーーーーイクッ」は少し軽めの発音だけど、「飛んで行ける空を燃やしながら」は絶叫。最後はLIVE DINOSAURツアーと同じように、ギターとの掛け合いを経てシャウト。ハイライトだったLIVE DINOSAURツアーとは異なり、掛け合いは短めでシャウトも短めではありましたが、このPleasure、いつもとは違うなと2曲目にして感じさせてくれました。
ちなみにFIREBALLツアーでは、1曲目FIREBALL、2曲目LOVE PHANTOMなので順序がちょうど逆。Treasure Land 2023での映像公開がこうした形でフィードバックされるのはファンとしては嬉しい限り。

03.RUN
「B'zの」のとお決まりの挨拶をしようとするも、「B'z」の発音が平坦な(間違われやすい)発音になっており、しっくりこない稲葉さん。松本さんが正しい発音で「B'zの」と言っても、「B'zは」「B'zが」とLIVE DINOSAURツアーの恐竜のような発言をして、松本さんが「B'zで」と悪乗り。「なんか違う」と言うと、再び「B'zの」と正しい発音と内容に訂正され、ようやく本来の「B'zのLIVE-GYMにようこそ!!」と絶叫。
観客の歓声にこたえるように「RUN」のアルペジオが登場。「RUN」と言えば終盤での泣かせ曲ですが、ここまで序盤に出てきたのは初めて。しいて言えばBUZZツアーくらいでしょうか、ここでは松本さんもゆっくりと花道を端まで歩いてきてくれます。イントロ、アウトロ共にしつこいくらいに長くやるのが近年の「RUN」の特徴ですが、今回は非常にスッキリ。稲葉さんが最後の「地面蹴りつけて」でフェイクしてたのが印象的。

04.星降る夜に騒ごう/夜にふられても
本公演のお楽しみ枠。JAP THE RIPPERツアーや5ERASでも選曲された「星降る夜に騒ごう」は野外に相応しい選曲。93年以来30年ぶりの有観客での披露になりました(演奏自体は5ERASの初日にされています)。JAP THE RIPPERツアーでは、管楽器による派手なイントロが追加されており、稲葉さんが「よく見りゃ星が出てるぜ!」と叫ぶのですが、今回は5ERASと同じく原曲の再現度高め。スクリーンにはキラキラ星マークが舞うエフェクト付き。「東京タワー貸し切りで」の件りは「味の素スタジアム貸し切りで」に変更。これからもご当地名や会場名を叫ぶものと思います。最後の掛け合いが楽しいですが、ちょっとついていけてない人もいたように見えました。

「夜にふられても」はどこから湧いてきたのか分からない選曲。冒頭が「星空に向かって」というフレーズなので、そこから引っ張ってきたのかもしれません。個人的な憶測では「シアン」作成の過程で稲葉さんが発掘したんじゃないかと思います。
「OFF THE LOCK」に収録され、キラキラとしたドライブ感が「OH! GIRL」と対をなすポップなナンバーですが、演奏はOFF THE LOCKツアー以来、実に34年ぶり。それも#00と銘打たれた、3公演のみの披露なので、ものすごい掘り出し物です。よく見る渋谷公会堂のOFF THE LOCK公演ではすでにセットリストから外れていました。演奏自体は原曲のキラキラなイメージを忠実に再現し、スクリーンにはドライブしている風の夜景。ラストサビ前では英語の歌詞を叫ばずに、フェイクして「yeah yeah」で〆る構成。この頃の取ってつけたような英語が嫌いなんですかね、稲葉さん。

余談。スタジアム公演ではカットされましたが、アリーナ公演では「GUITAR GIDS RHAPSODY」があったそう。曲の方の「OFF THE LOCK」が5ERASのオープニングに使われたり、「君の中で踊りたい」が再録されたりと、「OFF THE LOCK」の躍進が止まりません。「HURRY UP!」はACTIONツアー、「SAFETY LOVE」は2017年のB'z In Your Townツアー、「NEVER LET YOU GO」は「B'z The "Mixture"」で取り上げられています。ちょっと無理やりですが「ROSY」は原曲となる「99」が松本さんのThe Voyageツアーで取り上げられているので、「OFF THE LOCK」のアルバムは2000年代以降に全ての楽曲が何らかの形で表舞台に出ています。これは90年代のどのアルバムでもなしえていない(FRIENDS、FRIENDSⅡは除く)ことであり、「OFF THE LOCK」というアルバムがB'zの原点であることを感じさせます。

05.恋心(KOI-GOKORO)
振付をうろ覚えな様子で始める稲葉さんに会場から笑い声が漏れるも、すぐに思い出した様子でスムーズに振付をこなし、最後の拍手三回は会場全体で〆てから曲がスタート。二番の「何かな?」のフレーズで一旦曲がストップ。「何かなって何なんでしょうね」とぼやきながら、稲葉さんがバンドを振り向くとバンドメンバーは時が止まったように微動だにしない。1日目は「スタジアムでもやる・・・?」、2日目は「この暑い中よくやる・・・」と呆れ混じりの声で告げると、「結局何なんでしょうねえ?」と松本さんにふる稲葉さん。松本さんがジェスチャーのみで「さぁ?」と肩をすくめると、ドラムが一発鳴り曲が再開。例年「松本に相談しようか」がネタになることが多いですが、その手前で演出を挟む新しいケース。

06.イチブトゼンブ
「暑い中大切な時間を割いて来てくれてありがとう」という趣旨のMCを挟むと、キーボードの綺麗な音が夏の野外に響き、稲葉さんもファルセット混じりのスキャットで応答。始まったのは、Ain't No Magicツアー以来の披露となる、イチブトゼンブのBallad Versionで、気持ちよさそうな稲葉さんの声が朗々と響く。YTのアコギ、清さんの澄んだコーラスが混じりあって、1番を歌い上げるとお馴染みのイントロから2番へそのまま突入。「もう失わないで~~」や「それだけでいいのに」のフェイクやアレンジは昨年のまま。

07.NATIVE DANCE
清さんが真ん中に陣取って、ベースソロを弾きまくると、いつしか「NATIVE DANCE」の特徴的なベースのリフに。青山さんと一緒にテンポをどんどん上げていくとこまでいった後に、曲がスタート。GLORY DAYSのツアーで選曲されてから、ENDLESS SUMMERツアーでも選曲、HINOTORIツアーでもコーレスの中で登場するなど、BLOWIN'に匹敵するPleasure定番曲になりつつある楽曲。Treasure Landで披露されたJAP THE RIPPERツアー、FIREBALLツアーの両方で登場する曲でもあるので選曲は必然といって良いのかもしれません。FIREBALLツアーでは3Dモデルの女性と共に従来とは異なる振り付け、掛け声を披露していましたが、今回はオリジナル通り。FIREBALLツアーのバージョンも結構好きなんですけど。間奏では松本さんもやたら角ばった動きで振付を披露。

08.もう一度キスしたかった/今夜月の見える丘に
ここはバラード枠として、割とよくあるタイプの日替わりが登場。「もう一度キスしたかった」は比較的いつものアレンジで演奏され、最後は「恋は水色」のフレーズを思いっきり引き伸ばしてみせる、まあ、よくある演奏。スクリーンはビルの夜景。「今夜月の見える丘に」は川村さんの「ハピネス」のイントロにも似たソロからお馴染みのイントロへ。個人的な体感ですが「今夜月の見える丘に」の方が観客は湧いてたように思いました。シンプルなバンド編成ながら、細かいアレンジ定評がある曲ですが、今回は2番を大胆にアレンジ。ちょっとロカビリーっぽい雰囲気になって演奏されたのが忘れられません。背景にはもちろん満月の映像。

09.Calling
稲葉さんがマイクを背にして、会場に向かって肉声で「聞こえてるかーい?!」の声を届かせる演出。多少はマイクが音を拾ってしまってるかもしれませんが、それでも会場全体に届けられた声に観客も思わず拍手。肉声のまま「wow wow wow wow~」の練習を済ませてから曲へと繋ぐ流れ。印象的なリフが若干ではありますが、新しいバージョンに変更されており、聞きなれた曲に変化をつけています。最後のサビが終わると、ドラムの前に集まって、激しいパートが登場。昔はここで稲葉さんがシャウトを連発してましたが、今回はやや控えめ。シャウトできないというよりは安全運転に努めているという印象です。
このあたりから日が落ちて、野外ながらも全体が暗くなっていきます。また、ステージ中央情報には今回のツアーロゴを象ったオブジェが登場。

10.太陽のKomachi Angel
1日目は「コロナ禍で声が出せなかった頃に皆さん、手拍子が上手くなったでしょう」というMCを挟んでいましたが、2日目は「これ出来る?」というシンプルな言葉の後に手拍子の練習。5万人の手拍子が綺麗に揃うと「太陽のKomachi Angel!」と稲葉さんが叫んで曲がスタート。この曲は最初のサビが終わってからメロに入るまでの間奏が好きなのですが、今回も川村さんのキーボードを主体にした少しファンクっぽい間奏が登場したのが印象的。松本さんとYTでギターソロは器用にユニゾン。声出し解禁を体現するような楽曲で、会場全体で「Angel!」「yeah!yeah!」と合唱するのは圧巻でしたね。最後はもちろん頭の手拍子で〆。

11.LADY NAVIGATION
「King Of The Street」のイントロにも似た早めのテンポのドラムから「L・A・D・Y!」の声。ENDLESS SUMMERツアーでもかなりシンプルなロックナンバーに仕上げられてましたが、今回はさらに磨きがかかったように聞こえました。一方で「flesh!」の掛け声に清さんの女性の声が加わることで、原曲のテイストが増すのが面白い。清さんは女性コーラスをこなせるので、表現の幅がやっぱり広がりますよね。
スクリーンにはデフォルメされた二人のキャラクターが下からせりあがってくるのですが、最終的には頭部が見切れる不思議な状態に。しかし、スクリーンの上方には見切れた部分のバボットがあり、真正面から見るときちんとキャラクターが成立しています。そのままバボットが上がってくるのかなと思いきや、そこが完成系のようで、何とも奇妙な演出でした。
この曲が終わるとステージが暗転し、スクリーンに様々な映像が映し出されます。「FILM RISKY」における「Easy Come, Easy Go!」を皮切りに、5ERASの予告の「マジェスティック」、「C'mon」のCM、「Shower」「Survive」のMVなど、脈絡もないようですが、実は二人きりでの撮影をしたような映像を集めていたことが分かります。

12.BIG
ステージの上手に照明が当たると、そこにはバーのようなセットとスツールに座る二人。バーのセットにはバーテンダー役の人もおり、グラスなどを拭いています。稲葉さんは歴代のPleasureツアーのロゴを繋ぎ合わせた不思議なTシャツを着用。ちなみに、今回、稲葉さんの衣装替えがいつになく多いです。演出もあるとは思いますが、野外で汗まみれになるため定期的に着替えてるんじゃないかなと思います。
稲葉さんから映像について、なるべく二人が映っている映像を選んだ旨のコメントがあり、1日目は松本さんに何か印象に残っているものがないかと問いかけると、松本さんはやはり「Easy Come, Easy Go!」は恥ずかしかったと告白。稲葉さんは当時必死で恥ずかしいとか考える余裕はなかったと笑いを誘いました。せっかくバーにいるのでということで、飲み物をリクエストすることになり、松本さんはWaltz In Blueのボトルを頼み、ボトルをカメラでアップに。稲葉さんは「私は水で!」と透明コップに水を入れた状態で乾杯。
2日目は稲葉さんが松本さんの前にマイクスタンドを置く段取りを失念し、Waltz In Blueを紹介する松本さんの声が入らない痛恨のミス。「いいよなぁ、ちょっと喋って、たくさん受けて・・・」と愚痴で笑いを誘いながら、松本さんの前にマイクスタンドを。Waltz In Blueを「TAK MATSUMOTO仕様」と呼ぶと、自身は「KOSHI INABA仕様」と呼び、松本さんに即座に「水だろ?」と突っ込まれるなど素のムードが出てました。
良ければ歌ってください、という呼びかけの後に始まったのはなんと「BIG」です。「LOOSE」に収録されたアコースティックかつ気の抜けた楽曲で、アルバムのルースな雰囲気を体現している曲ではありますが、spirit LOOSEツアー以来、披露されることがなかった楽曲。冒頭の歌詞を「勢いだけで35年~」と歌い替えて観客は大うけ。初日は2番の歌詞を原曲通り歌ってたのですが、2日目は2番の歌詞をサビ以外は丸っと変更。浮気された情けない男の歌詞ではなく、悪気はないけどつい人を怒らせて反省する男の歌詞に変更して、「ねえ、松ちゃん」と呼びかけるパートも加わり、何とも楽しい楽曲に。2番のサビでは松本さんが「チクショー!」という合いの手を担当し、コミカルさが倍増。
終盤では観客との簡単なコール&レスポンス状態になり「東京はBIG!」などのアドリブで掛け合いを楽しみました。

メンバー紹介
「BIG」の流れから「spirit looseⅡ」の演奏に乗せて、松本さんと稲葉さんがステージ中央にカムバック。稲葉さんはブルースハープでバンドに合流。そのまま流れるようにメンバー紹介へ突入。Highway Xツアーでは、川村さんを中心に長いメンバー紹介を行っていましたが、今回はシンプルに稲葉さんが名前を叫ぶとそれぞれがソロを披露するというシンプルな形式。
バンドの演奏が一通り終わってから、松本さんを改めて紹介。松本さんからは35年間続けられたこと、大きな会場で未だに演奏ができることへの感謝が改めて伝えられました。稲葉さんから今日の東京はどうかと聞かれると、1日目は「グロリアスだよ!」、2日目は「ウルトラグロリアスだよ!」とガッツポーズ。「ウルトラグロリアスいただきました!」の声から次の曲へ。

13.JAP THE RIPPER
「FIREBALL」を演奏した時点で予想してはいましたが、やはり「JAP THE RIPPER」が登場。ゼブラ柄のギターを持ち、中央に立った松本さんがリフを弾いては止めるという焦らし、稲葉さんはその脇で自身のTシャツのJAP THE RIPPERツアーのロゴを指し示す。そうして、ELEVENツアー以来、実に22年ぶりに「JAP THE RIPPER」が演奏されました。JAP THE RIPPERツアーの未発表タイトル曲として登場し、「ZERO」「Real Thing Shakes」などと並んでライブにおけるハードなパートを担ってきた楽曲ですが、「ギリギリchop」「juice」を始めとしたハードなシングル楽曲が充実するにつれて演奏の機会を失っていた曲です。「The 7th Blues」を代表する曲もいつの間にか「LOVE IS DEAD」に変わっていましたからね。

22年の時を経てもこの楽曲の荒々しいパワーは健在、「NA NA NA~」の合唱パートや、ギターソロ前の松本さんに後ろから縋りついた稲葉さんを松本さんが肩でいなすのも昔のまま。2番あたりからボーカルがどんどんシャウト混じりで喧しくなるのが魅力の楽曲ですが、さすがに昔のようにサビを歌いながら「アギャギャ」とシャウトを決めるのはきつかったらしく、パワフルではあっても素直な調子で稲葉さんは歌い上げていました。ただ2日目では調子が上がったらしく「よ↑ろこびもがき駄目になれる権利なんだよ~」の後のシャウトも決めていました。

14.YES YES YES
「ステイホームが叫ばれてる頃に作った曲で、いつか皆で声を出したいなと思いながら、去年もツアーで演ったんだけど結局声出せなかった曲があるんですけど、今日はそれやっていいですか?!」という稲葉さんの前振りで「YES YES YES」がスタート。5ERAS、Highway Xツアー、そして今年のPleasureツアーと3年連続で演奏される異例のアルバム曲となりました。「兵、走る」もアルバム曲ですが、こちらはタイアップ曲ですからね。
聖歌のような頭のパートが終わると、稲葉さんはステージ下手からアリーナへ降りていって小走り。アリーナを全周するわけではなく、A~Cブロックの周りをぐるりと回る程度。「YES YES YES」の前で「声聞かせてくださいっ!」と絶叫。正直言うとPleasureツアーにはいるような人気曲でもないとは思うのですが、「ソレソレソレ!」や「YES YES YES!」の掛け声を会場で歌うのは楽しかったですね。しかし、そこまでこの曲に思い入れがあったとは・・・皆で歌う曲という割にはトリッキーな歌詞ですが。
最後は稲葉さんがスクリーンに向かってタンバリンを放り投げると、スクリーンでタンバリンがくるくる回り、再度稲葉さんに戻されたのをキャッチする演出(実際には投げるのもキャッチするのもフリだと思いますが)。

15.愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない
ステージは暗転。後方のスクリーンは左右中央で区切られていたのですが、いつの間にか巨大な横長のスクリーンに。星々が宇宙を漂う映像に乗せて、ストリングスの荘厳な音色が響き渡ります。ステージから客席に向けて緑のレーザーがいくつも放たれ、さながら「LOVE PHANTOM」でも始まるのではないかという雰囲気ですが、よく聞けばIT'S SHOWTIME!!ツアーの「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」のイントロのアレンジ版であることが分かります。
サビのメロディが現れると、松本さんがゆっくりとギターを演奏するのですが、これは「House Of Strings」バージョンを踏襲したもの。「LOVE PHANTOM」が1曲目に配置されたことで、「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」が普段の「LOVE PHANTOM」の役割を担った形です。サビメロディが流れた時の観客のどよめきはめちゃくちゃ大きかったですね。最大のヒット曲ですが、演奏はAin't No Magicツアー以来、13年ぶり。ギターソロはかなりアレンジをきかせていたように記憶しています。13年前同様に「繋いだ手なら離さない~」のパートは観客が合唱。ここまで荘厳な雰囲気なら稲葉さんに歌い切ってほしかった気もしますが、二人の中ではもうそういう曲なんでしょうね。

16.ultra soul~BAD COMMUNICATION~ultra soul
満を持して「ultra soul」が登場。4年ぶりに観客が声を出しての演奏となりましたが、「ultra soulultra soul…」の声はもはや地響きのようでした。バンドも観客から押し寄せるパワーを存分に味わいながらの演奏のように見えました。2番が終わると、間髪入れずに「BAD COMMUNICATION」の分厚いイントロが登場。ステージからは炎が噴き出て、今度はバンドの番だと言わんばかりに力強い演奏が繰り広げられます。1番の終わりで観客の「BAD COMMUNICATION!」の声に呼応するように稲葉さんもタイトルを叫ぶと、いきなり「ultra soul」のギターソロに戻ってきて、最後のサビまで突っ切るという中々に強引な構成。
実は似たような構成はMONSTER'S GARAGEツアーでやったことがあり、その際は「BAD COMMUNICATION」から「ultra soul」に間髪入れずにつなげるというもの。今回は「LOVE PHANTOM」に「HINOTORI」を挟んだ構成を踏襲することで観客の度肝を抜きました。「ultra soul」のキーにあわせて「BAD COMMUNICATION」が半音上げになるのですが、これがまたカッコいい。挟みこむカッコよさもあるのですが、このバージョンをフルで聞きたかったなあというのも正直な本音です。

17.IT'S SHOWTIME!!
原曲よりもゆったりしたイントロから、リフを奏でる瞬間にステージ情報から特効が炸裂。フェスやイベントなどでは定番の楽曲ですが、国内のLIVE-GYMのレギュラーメニューからは長いこと消えており、「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」同様にAin't No Magicツアー以来のレギュラーメニューへの登板。ミラーボールを映す演出が定番だったような気がしますが、今回は特にそういった演出はなし。
2番サビが終わった後のCメロの最後で稲葉さんがこの公演最大のシャウトをかますので、ここは聞き逃さないようにしてほしい(演奏が爆音でギターソロに向かうところなのでボヤボヤしてると聞き逃しますが)。2日間とも同じようなシャウトをしているので、今回はここでシャウトすると決めてるんだろうなと思います。

18.君の中で踊りたい 2023
間髪入れずに、サビからスタート。サビが終わると銀テープが飛びますが、前方のみの射出なのでAブロック~Bブロック前方かつ真ん中よりじゃないと銀テープをゲットするのは難しいと思います。
歴代シングルの中でもどちらかというと不遇な扱いをされてきたこの曲がPleasureの肝となる日が来るとは思いませんでした。ACTIONツアーのホール公演で演奏されたことはありますが、当然聞いたことはないので、これが初めての「君の中で踊りたい」になります。原曲ではパーカッションが入って密度の高い音を奏でていますが、ライブにおいてはリズム隊が強めで少しスッキリしたイメージ。ライブの方が原曲に近いかもしれないですね。スクリーンにはデカデカと「WANNA DANCE」の文字。
ギターソロが終わって、ファルセットを奏でてラップパートへなだれ込むシーンがやはりこの曲の白眉。

19.兵、走る
前回のPleasureではまだリリースされていなかったことが驚きです。この5年を代表するB'zの曲と言えばやはり「兵、走る」でしょう。Whole Lotta NEW LOVEツアーでは、前年の反省から抑え気味だった稲葉さん、そしてそれ以降はコロナ禍により声出しが出来ず、リリース以降十分な力を発揮できなかったような印象があります。
本編ラストということもあり、バンドも観客も残った力を全てこの楽曲にぶつけました。「エイエイエイオー」の掛け声はやはり観客から波のように押し寄せてくると圧巻の一言。コーラスの音源も当然流れてはいるのですが、それをはるかに上回るボリュームの声がスタジアム全体から地鳴りのように響いてきて、曲のパワーを感じました。ただ声出しが久しぶりだからか、「TRY!」の掛け声や2番が終わった後の「Hi!」の掛け声はやや弱め。とは言え、スタジアムでの演奏が似合う楽曲だなあと痛感。

20.STARS
時間の関係もあるのかアンコールは比較的早めに登場。コール&レスポンスは登場がてら軽く実施。稲葉さんはIT'S SHOWTIME!!ツアーの渚園のオープニングで来ていたような白いヒラヒラとして衣装で、アンコールにしてはずいぶんかっちりした衣装で、他のバンドメンバーがツアーTシャツなどを着ているのと対照的。
ツアータイトルを決める過程で自分たちの楽曲やライブに来る観客などが星のようだと感じて、STARSというキーワードが出来たことを説明。しきりに「嘘じゃないんです」というのが印象的でした。そして、簡単なクラップの練習から、ツアータイトル曲にして最新曲「STARS」がスタート。1番をさらりと演奏すると、カメラが川村さんに向けられ、スマホライトをかざす川村さんの姿が。稲葉さんが皆も見せてくれと煽り、瞬く間に会場中がスマホライトの光に包まれるという珍しい光景(過去にフェスでも同じような演出をしたことはありますが)。
ピアノのブレイクから曲を再開。その間もスマホライトは振られ続け、会場全体が文字通り無数の星の輝きに包まれての演奏となりました。曲だけ聞くと明るい曲だなあくらいの感想かもしれませんが、実際に観客と合唱しそこに星の輝きが加わるとちょっと感動的な仕上がりです。最後は観客のスマホライトを背に笑顔で腕を広げる稲葉さんがスクリーンに大写しに。

21.Pleasure 2023 ~人生の快楽~
初日はSTARSに絡んだ話をしていたのですが、2日目はヒーローという単語が出てきて、ファンの皆こそがB'zのヒーローなんですという話をする稲葉さん。この辺のMCはあんまり決めていないのか、これから固めていくかでしょうね。
最後の曲はもちろん「Pleasure 2023 ~人生の快楽~」、どちらかと言うと前半の盛り上がり曲なのですが、最近は何かとトリを務めることが多くなってきました。
気になる「アイツ」とは何年かぶりに再開。2013年は「音沙汰もないまま二つ三つ夏が過ぎていって」ますし、2018年は「忘れたころにかけてきた電話」とあるので、歌詞の上では15年ぶりの再会です。何かと不安定な奴ですが、今回は「人はいつからだって新しくなれる」と前向きなフレーズを歌い上げ、「イエス~」からの件も久々に原曲に差し戻してました。ちなみに2日目はテンションが上がり過ぎたのか、サビの歌詞がぐちゃぐちゃになり2番で崩壊。花道でプロンプターをガン見する稲葉さんという珍しい姿が見れました。
この曲は細かくアレンジが変わるのですが、どうだろう、スタジアムで聞いた限りでは2018年のバージョンからそこまで大きく変わったようには聞こえませんでした。正確にはHighway Xツアーの横浜公演で触りだけこのメンバーでやってるので、その演奏に準じていたようには聞こえました。それ以上に最後の特効の音が凄まじくてびっくり。

EDSE ひとりじゃないから -Theme Of LIVE-GYM-~ペインキラー
久々に観客全員で「お疲れ!」をした後は、二人が花道手前まできて上手・下手それぞれに深々とお辞儀。中央に戻って来たところで、「東京!」のフレーズを観客と共に大声で叫んで終演。会場にはアリーナ時点では未発表曲だった「ペインキラー」が流れ続けている中での規制退場となります。この曲もライブで聞きたかったですね…。

ENDLESS SUMMERツアーもGLORY DAYSツアーを意識して、Pleasure定番を入れ替えた構成になっていましたが、今回はそれ以上に大胆な構成のセットリストになりました。近年は余り演奏されることのない90年代前半どころか、80年代の楽曲がこんなにスタジアムクラスで並ぶPleasureは二度とないのではないでしょうか。差っぽドームの公演では「もう一度キスしたかった/今夜月の見える丘に」がアリーナ同様に「GUITAR KIDS RHAPSODY」に変わったとのことなので、かなり攻めたセットリストですね。そこにさらに「BIG」や「JAP THE RIPPER」だったり、前年のアルバム曲「YES YES YES」が入っているのが凄い。逆に2000年代の癖の強い楽曲はやや少なめなので、人によっては好きな時期をまるっと外されているかも。

ultra soul」「イチブトゼンブ」「LOVE PHANTOM」「RUN」「BAD COMMUNICATION」とPleasureの重要な位置を占める曲はいずれも大幅なアレンジがされたり、従来とは全く違う位置の演奏とすることでHINOTORIツアーのとの対比を形成。今まで通りの曲順、立ち位置だったのは「恋心(KOI-GOKORO)」「Pleasure 2023 ~人生の快楽~」くらいでしょうか。そうした中でしれっと「NATIVE DANCE」がレギュラーメニューに復活しているのが不思議な感じさえします(と言っても10年ぶりではあるのですが)。

TV特集でライブにおける派手な演出を宣伝していましたが、演出はかなり控えめ。ステージが大きくて派手なので、何かあるのかなとも思いましたが、実際には頭部のみのバボットやツアーロゴが登場して燃え上がる程度。代わりに炎や花火などの特効はかなり派手なものが復活。またオープニング映像を始めとして大きなスクリーンを活かした演出も目立ちました。実際に見る側からするとHINOTORIツアーのような派手な演出も楽しいですが、会場の規模を考えるとスクリーンがデカいのが一番ありがたいです。

スタジアム公演は今週末は再び関東で日産スタジアム、その後静岡・福岡を回り、ヤンマースタジアム長居の3DAY公演で終幕となります。いずれも屋根のない野外公演となるので、台風や大雨などにこれ以上見舞われずにツアーが完遂できたらいいなと思います。

「GLORIOUS 70」発表

bz-vermillion.com
稲葉さんに並んで松本さんもソロ活動が活発になってきました。建物の記念にかかる楽曲作成が多いですが、今回はZepp Hanedaの縁があったのか、羽田空港旅客ターミナルを運営する日本空港ビルデングの創立70周年を記念したテーマ曲。ベースの緊迫感のある音から、空のイメージがある雄大なメロディーを松本さんが奏でる楽曲。小刻みにリフを刻むパートがトリッキー。松本さんのソロ曲ではありますが、意外とこういう印象の楽曲って記憶になくて、でも聞いたことがある気もするので、不思議だなあと思ってたのですが、B'zのライブのオープニング用に楽曲を作るときのイメージに近いのかなと勝手に納得しました。ただ楽曲のイメージというかモチーフは間違いなくトップガンのテーマでしょうね。イントロからもろに意識しているので。
www.youtube.com
B'zとしては台風のため、沖縄アリーナの公演が延期。ツアー中に2か所4公演が延期というB'zのツアーの歴史でも例がない事態になりました。
結果的に次の公演はスタジアム公演となり、味の素スタジアムを皮切りに久々の大型会場でのライブが幕を開けます。

EPIC MATCH ~ the match everyone wanted ~

松本さんの新曲「EPIC MATCH ~ the match everyone wanted ~」が一昨日26日より配信スタートとなりました。
松本さんとしては「Bluesman」以来のソロ作品、配信シングルとしては「Live Life」以来、実に10年ぶりとなります。インストゥルメンタルのシングルを出すのは「#1090 ~Thousand Dreams~」以来、31年ぶり。しれっと出してますが、結構珍しい動きです。

bz-vermillion.com

既に公開されている部分は、サビにあたる部分かなと思ったのですが、頭からいきなり公開部分が流れてきます。スタジアムの解放感を表したような気持ちの良いメロディから始まって、「有頂天」を思い出させるリフに陽気なブラスが絡んでいきます。ブラスのアレンジが「リヴ」に似ているので、多分YTのアレンジじゃないかなと思います。
もう一つ落ち着いたメロディを挟んで冒頭二つのメロディを行き来する構成。リフ自体は「有頂天」ベースですが、全体的には「RED SUN」を彷彿とさせる気持ちの良い出来。「RED SUN」が若干捻った構成を取っているのに対して、「EPIC MATCH ~ the match everyone wanted ~」はかなりシンプルな構成で曲も松本さんのインストとしてはコンパクト。
スタジアムにはとても映える曲のように聞こえるので、フルではなくてもPleasureのスタジアム公演で聞くことが出来たら良いなと思います。

Pleasureツアーはアリーナ公演も終盤に差し掛かっています。先週の福井公演は稲葉さんの新型コロナウイルス感染により延期となりましたが、今週の有明アリーナは予定通り開催の見込み。稲葉さんが全快の状態での公演になってるといいなと思います。有明には参加できまないのですが。

クローズアップ現代にB'z出演/Adoに「DIGNITY」提供

昨日、NHKクローズアップ現代にB'zが出演しました。
B'zとして二人で地上波のメディアに出るのはかなり久しぶりのことでした。ライブをメインとした特集にもかかわらず、歌番組ではないのは、演奏についてはぜひライブに来てほしいという気持ちの表れでしょうか。
冒頭、「クローズアップ現代は見ているか」の質問に対して、松本さんは笑いながら「ごめんなさい、見てません」と謝罪(アメリカでの時間が多くてNHKを見ていないのかと思いますが)。一方の稲葉さんはニュースからの連続でよく見てますと回答。
番組自体はNHKらしく時事問題も一部絡めつつ、二人にインタビューを行う形式。B'zへのコメントではお馴染みになったドリカムの中村さん、X JAPANYOSHIKIさんが、35年続けていることに対して映像コメントで登場しました。また、15年前の密着取材の際の映像も一部登場。
二人へのインタビューの模様は、番組では放送しきれなかった部分も含めてクローズアップ現代のサイトで公開しています。
www.nhk.jp
印象的だったのは、松本さんの「なにか大変なことがあると、まずは音楽じゃない」「僕たちの順番が回ってきたときのためにちゃんと皆さんを応援できるような音楽は準備」「僕らにできるのは音楽を創ることだけ」という言葉。音楽にできることを十分に理解した上で、自分たちの役割も認識しているんだなというのが控えめな言葉からも伝わってきました。
稲葉さんも上記サイトのインタビューで「音楽が二の次だなと感じるときもあるし、音楽が有効に働くタイミングはそれぞれ違うと思う」という言葉で同意しています。
また、稲葉さんは最近喉について医者から「もうビンテージですから」と言われたことを明かし、桑子さんと松本さんの爆笑を誘っていました。クローズアップ現代のサイトでは、その後キーを下げないことについても発言しています。

メディア露出のタイミングを見計らったかのように、本日Adoさんへの楽曲提供が公表されました。
bz-vermillion.com
既に「DIGNITY」はワンフレーズが予告サイトで公開中。B'zの提供曲としては珍しくバラードで、B'z本体でも最近あんまり聞くことが出来なかったタイプのドラマチックなバラードのように聞こえました。Adoさんもかなり特徴のある声、歌い方ですので、パッと聞くとB'z提供曲とは分からないかもしれません。
「B'zとして日本のアーティストに楽曲提供するのは今回が初」ということみたいですが、よく知ったファンには割と疑問符がつく書き方ですよね。「HEAT」は海外アーティスト向け、「ピエロ」はB'zの楽曲を先取りしてカバーとしても、「GO-GO-GIRLS」などがあるとは思うのですが。過去の提供は「B'zとして」ではなく、作詞作曲担当だったということでしょうか。
映画自体はPleasure終了とほぼ同時に公開。提供曲はB'zバージョンを作成して発表することが多いので、ひょっとしたらPleasureツアーの新曲枠として「DIGNITY」が演奏されるかもしれません。しかし、ずいぶん古い漫画作品を映画化するんですねえ。