Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

SPLASH!

SPLASH! (初回限定盤 パルスver.)(DVD付)

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SPLASH!

個人的にはARIGATO以来となる快作。衝動、ゆるぎないものひとつも決して悪くないのだけど、その二作にはポップに行くべきなのか、我を貫くのか、という迷いが見えて隠れしてたんです。それはよく言えば、ポップとロックな面の融合だけど、悪く言ってしまえば半端な作品。今回は久々に、本当に久々にファン以外のことは考えずに作られた曲だと思う。さりとて、BANZAIARIGATOのように実験色が強いマニアックさを見せてるわけじゃなくて、単純にロックの方向に振り切っただけ。ギリギリchopと同じ感触かな。
で、そのSPLASH!ですが、何と言いましょうか。サビは非常にDEEP KISSと近いのですが、全体像は別物。初期のダンスビートのノリを今もう一度やってみましたという印象。要は16ビートということなのですが。
ギターのユニゾンによる分厚い音に乗せて、「SPLASH!」という声が重なって幕を開けるんですが、イントロの余韻もなくAメロへ。イントロの分厚さとは対照的にいたってシンプルな演奏をバックに稲葉さんお得意の言葉の詰め込み。曲の中で二番目に好きなのはこのAメロの部分。特に二番のAメロは何か歌ってて楽しい。妙な節の回し方がツボにハマる。
Bメロは比較的普通なんだけど、合いの手のコーラスが凄く好き。「そうそう、そこにコーラスが入らなきゃね」という感じ。微妙に転調しているのも面白い。
ワンクッションおいてから、サビへ。こういうワンクッションがあると曲がいきなり表情を変えるというパターンがB'zには多いんだけど、今回はサビの前にワンクッションをただ置いただけですね。DEEP KISSのメロディにそっくりなのですが気にしてはいけません。ここでも、息をつく暇もないほど言葉が詰められてます。おまけにコーラスもたくさんと、ライブでは凄く大変そうな曲です。サビの終わりは「ミ・ヤ・ビなSPLASH!」ここ、最初は間が抜けてる感じがして好きじゃなかったんだけど、聞き込むと妙な味が出てきますね。ultra soulや衝動みたいにはねあがるわけでもなく、むしろ落ち着いてしまう不思議な歌い方だ。ある意味新しい。
ギターソロはなし。代わりにイントロの長いバージョンが挿入されてる。曲のコンパクトさを重視したのかな。それともこのイントロが好きだったのか。いずれにせよ、ちょっと残念なところです。
最後のサビはもう一回普通にサビを繰り返して終わりかな、と思ったら甘い甘い。しっかり転調してます。ライブではここの部分で沸騰しそうですね。最後の方になると、歌と演奏とコーラスが絡み合って、ぶっとい何かを形成してます。ある種のカオス。ヘッドフォンで聞くと全部鮮明に聞こえてくる。
歌詞は説明不要でしょ。そのまんま。何の意味もないと思いますよ。曲が要求した音を言葉にしただけ。正面衝突と一緒。要はSEX。違ってたら、それはそれで驚きだ。いや、それを別のものに置き換えることは出来るけどね。


MVP
雑踏の音から始まる涼しげな曲。夏に相応しい爽快なナンバーというのはむしろこの曲に相応しいキャッチコピーじゃないでしょうか。
SPLASH!が昔のものを今風に作り上げたんだとすれば、こちらは昔を昔のままに作り上げたもの。サビだけ聞けば、実に恋心チックなポップチューンだけれど、全体を通して聞けば、16ビートの色の強いディスコ系のチューンであることが分かる。
雑踏の音に混じって誰かの曲がちらりと顔をのぞかせ、ベース音に導かれてストリングスが流れてくる。イメージは夏の夕暮れ前。風がちょっと吹いて涼しさを感じるような、そんな感じ。SPLASH!という熱に対して、MVPは吹きぬける風。
Aメロ、Bメロは強い主張もなく、感情を出しすぎず、無機質でもなく。歌詞にもあるけど自信満々なのをクールさで隠してる・・・ん、よく分からん例えになったな。まぁいいや。
一番二番それぞれ「Yes, I'm ready!」「当然でしょう」というコーラスの後に、あの弾けたサビが登場。ついでに下手すると「愛し〜」が聞こえなくなるくらい派手なホーン達が登場。ホーンは久しぶりです。どれくらい久しぶりかといいますと、音源としては実に旅☆EVERYDAY以来3年ぶり。旅☆EVERYDAYはGREENの頃の曲だから、本当は4年ぶり。やっぱり、ホーンはサビを滅茶苦茶引き立たせるというか派手にしますね。同じポップでももうはなさないやNew Messageとの決定的な違いはここ。同時凄くポップな味も出すから、下手に使えないけど、やっぱ、音が多いって嬉しい。
間奏はLADY NAVIGATIONっぽく「M・V・P!」と二度繰り返してから、ギターソロに移行しそうな雰囲気をみせて「フワッフワッフワ」という、パッパラ〜以来の衝撃的なコーラスが。そういえば、サザンの愛と欲望の日々にも良く似たふわふわコーラスがありました。面白いからいいんですけど。
最後のサビは恋心まっしぐら。コーラスは重なるし、ストリングスもホーンも何でもござれ状態。稲葉さんの声まで何故か若返って聞こえる、素晴らしきタイムスリップ。
ともすれば、SPLASH!以上にシングルっぽいけど、余りに昔の路線を踏襲しすぎてて、逆に2nd Beatっぽいかなとも思います。それにしても今年の2nd Beatは去年以上に強力な曲が多いですね。


パルス
特典DVDの映像です。特典DVDの是非については置いておきましょう。そうしなきゃやれない情勢というのを理解はする。しかし、この売り方は反対。あ、これじゃ置いてないや(笑
映像は去年の大阪のファイナルですね、うん。去年、レポ書いたからさ、余り書き加えることがないんですけれど、やっぱり客電がついたままのライブっていうのはまるで見え方が違うんだなということを再認識。そして円形ステージ。稲葉さんが派手に跳ねて動き回るせいもあるけど、このステージの形は特に「動」を強く意識させられますよね。
これを見てるとやっぱりライブに行きたくなってしまう。DVDが欲しいという欲求よりライブ行きたい。だって、生が一番でしょ、やっぱり(笑