Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

GO FOR IT, BABY -キオクの山脈-/Into Free -Dangan-

GO FOR IT,BABY-キオクの山脈-(初回限定盤)(DVD付)

GO FOR IT,BABY-キオクの山脈-(初回限定盤)(DVD付)

随分、遅れてしまいましたが、三連休の終わりに新曲の感想でも書きたいと思います。
まずは一曲目、GO FOR IT, BABY -キオクの山脈-。PV公開時に、曲の大雑把な感想は書いてしまいました。B'zらしいといえばらしいけれども、シングルらしいかと言えば小首を傾げたくなるくらいハードなロックナンバーです。豪気とでも言いましょうか。
サビの豪快さが耳に残りますが、個人的には、Aメロの吐き捨てるような歌い方に痺れます。BLACK AND WHITEなどに通じるなどと偉そうに書きましたが、今となってはMannequin Villageの少しグレたイメージの方が近い気がしております。斜に構えてますよね、Aメロ。
特筆すべきはやはり松本さんのボーカルでしょうか。決して上手くはありませんが、味があります。その後のギターソロの流暢さが際立つ構成でもあります。
語尾でファルセットを聞かせる、抑制のきいたボーカルと美しいトーンを聞かせるギターの音が印象的・・・と言うには、Don't Look Back In Angerのメロディーが頭をちらつきすぎる仄かなる火。ここまでサビメロが一緒っていうのもいかがなものか。最近のB'zには珍しいA→B→サビ→A→ソロ→B→サビというやや変則的な構成。ギターの音に乗せて、「Waiting for the sunshine」のコーラスが覆いかぶさるラストが美しい。「仄かなる」という言葉を見ると少し鬱々としたイメージを抱きますが、この曲はちらちらとしたちっちゃな光のようなイメージがあります。
チープなギターで幕を開ける流星マスク。何がおかしいって、まず、タイトルがおかしいですよね。流星マスクとは何か。希望の歌を思い出させる、少しパンクっぽい曲調に乗せて歌われるのは、彼女の前で必死にマスク(仮面)をかぶって、かっこつける青春万歳な男の話でした。青春パンクですね。「流れる星を追いかける マスクの男」というフレーズを縮めた結果が、流星マスクというタイトルなのでしょうね。しかし、不思議と印象に残るフレーズであります。シンプルなバンドサウンドながら、サビ裏の「Uh〜」というコーラスなどのおかげで、ポップさと爽快感があります。さっぱり終わるのかと思いきや、最後の「本当は全部知ってるんだろう?!」という声の後に、ライブのような粘っこいエンディングがあるのが嬉しい。
CDではございませんが、配信シングルということで、Into Free -Dangan-も。さまよえる蒼い弾丸の英詞アレンジバージョンです。ピアノの静かなイントロにストリングスが重なり、壮大さを増していくあたりは、RUNやC'monのライブアレンジを思い出します。長めのイントロを打ち込みの音が切り裂き、お馴染みのテンポ、メロディが紡がれる。B'zが過去曲をアレンジする場合は基本的に、色んな音が生楽器に変わり、音数が減っていくのですが、これについては、打ち込みが原曲以上に増えている。原曲が突き抜けるような蒼い空のイメージであるならば、このアレンジは都会の灰色の空のイメージ。どちらも突き抜けようとする強い力は変わりませんが、力を持て余し、さまよう原曲に比べると、まっすぐ自由に向かって突き進む鋭さを感じますね。幾度のライブを通して鍛えられたギターソロは、原曲以上にお馴染みであり、違和感なし。
原曲が日本語の特性を活かした曲だっただけに英詞はいかがなものか、という疑問もありましたが、中々にハマったアレンジだと思います。個人的には、映像化されるとはいえ、昨年披露したSPLASH!!も同様に配信のみでもいいので音源化してほしいところです。