Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

BABYLON ROCKETS

Babylon Rockets

Babylon Rockets

たまにいるんです、こういう先祖返りを起こす人たちが。上のジャケットじゃ分からないでしょうけど、国内盤のジャケットはメンバー達の写真で、これはもうどうみてもモトリーとかRATTとかが一世を風靡していた80年代のもの。今の時代、よくここまで20年前に戻れるなってくらい古典的。もっともティン・スター(Vo)はかつてのヴィンスほどのイケメンではありませんが。
さて、音の方ですが、これはもう古典的なロックンロール、HRと言わざるを得ない。基軸になってるのは80年代のL.Aメタルなんだろうけど、あれに比べると煌びやかさに欠ける。どちらかといえば、ガンズのAPPETITE FOR DESTRUCTIONに通じるオールドな感触の方が強い。そういや、アクセルに声が似てる瞬間があるね、このボーカル。
内容は13曲48分と実に理想的な時間と曲の量。掴みはばっちりなイントロから入るBabylon Rocketsはパワフルかつメロディアスなロック。それとは対照的に作りこまれたかっよさがたまらないのが2曲目のTwentyFourSeven。かと思えば、3曲目ではユーロビートがいきなり飛び出るのには驚きを隠せない。ちなみに、その3曲目はDEAD OR ALIVEのカヴァーだったりする。驚きと言えば、4曲目のMyself Esteem。いえ、曲自体はどちらかと言えば普通なのですが、最後に何故か日本人女性の声が入ってきて滅茶苦茶驚いた、というかちょっと怖かった。
バラードはHardcoreとChemical Between Usの2曲。前者はいかにもな感じのパワーバラード。バラードにしちゃうるさくしすぎた感がなくもない。後者はイントロからして哀愁が漂う佳曲。ボーカルもうまくマッチしてる。メロディアスでキャッチーなサビが印象的なPoison Envyがさりげなく混ざっているあたりにもセンスを感じるね。こういうバランス感覚はいつも言ってるけど大事だと思う。ロックの名曲のタイトルを無理やり詰め込んだAutomaticoolみたいな遊び心もよろしい。
ロックバンドのデビューアルバムの及第点を超えて余りある出来のアルバムですな。何気にアルバムが出たのはTHE DARKNESSと同じ2003年。いや、久しぶりに良いアルバムにめぐり合えた。是非、2ndもゲットしたいところ。ただ、気になるのは1stにして出来上がりすぎな気がする。BUCKCHERRYもTHE DARKNESSもデビューアルバムは荒削りな激しさに惹かれ、その後に期待できたんだけど、これはもう大物の風格。2ndはこれを超えているのだろうか・・・?