Daily "wow"

たまにしか更新しないのに文章長くてすみません。

THE CIRCLE/BON JOVI

ザ・サークル~デラックス・エディション(DVD付)

ザ・サークル~デラックス・エディション(DVD付)

リッチー・サンボラ復活記念作。要はそういうことらしい。今までのリッチーのプレイがおざなりだったなんてことはないけど、新作は明らかに力の入れ方が違う。リッチーだけではなく、バンド全体からジョンのソングライティング能力に頼らない力が見え隠れする。バラードはほとんどなし、得意のキャッチーなアンセムソングもなし。あるのはソリッドに研ぎ澄まされたロックナンバーばかり。CRUSH、あるいはIT'S MY LIFEからの脱却を明確に図った野心作である。
そこは高く評価したい。25年を経てこれだけの変化を図れるのは並大抵のことではない。LOST HIGHWAYの成功を受けてポップな路線にシフトしていってもなんら不思議ではなかったのだから。
ただ、だからといってこの作品が凄く好きかと言われたらまた別問題で、未だに聞き込みが必要な作品でもある。僕が好きなBON JOVIはなんといってもロックナンバーのダイナミックさと、メロディーの美しさを兼ね備えたBON JOVIなんだよね。だから、それがほとんど消えてしまうと、これはBON JOVIなのか何なのか分からなくなってしまう。ひょっとしたら、これは次の大きなステップへの布石で僕がそれを分かってないのかもしれないけど。仕方がない、僕は復活以降ならBOUNCEが凄く好きな人間なのだから。ジャケットの色合いは似てるのになぁ。
そんなわけで、僕が好きな曲は泥臭さとワイルドさを感じさせるWork For The Working Man。この曲のコーラスのメリハリの利き方は好きだなぁ。続くBulletも、Bメロからコーラスへの繋ぎが実にかっこいい。それと、Live Before You Dieはジョンらしいメロディーの際立ちっぷり。「死ぬまで一生懸命生きろ」というまっすぐな歌詞も、曲の素朴さによく合ってる。強いて言うのならJoeyと似た系統の楽曲で、つまり僕の大好きな曲の系統というわけである。
We Weren't Born To Followの爽やかさは傾聴に値する。Aメロからサビ、ギターソロまで、流れるように演奏される様はとても気持ちがよい。歌詞、曲ともに狙ってるな、と感じるのがSuperman TonightとHappy Now。もう少しでいつものBON JOVIの王道的曲調になるところを、別の方向にギリギリで納めている。最後はLearn To Loveのやや落ち着いた感じで終わらせるところはBON JOVIらしい。
DVDはツアー中のBON JOVIを追いかけたもの。いかにBON JOVIがジョンを中心に回っているかというのを浮き彫りにした内容。ワンマンタイプのバンドがオリジナルメンバーでやっていくというのは海外では結構珍しいことなんだけど、そこは4人の信頼関係で何とかしてきましたよ、ということなのだろう。ライブ映像もそれなりに入ってて満足の出来。ただ、ドキュメントとして考えるとTHIS IS ITと比較しちゃってどうしても劣るものがあるのだけど。