B'z LIVE-GYM 2011-C'mon-(Blu-ray Disc)
- 出版社/メーカー: VERMILLION RECORDS(J)(D)
- 発売日: 2012/05/30
- メディア: Blu-ray
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ド派手さはありませんが、非常に丁寧で楽しく、そして感動的でもある映像作品になっております。では、簡単ではありますが、いつものように各曲の感想をば。
- さよなら傷だらけの日々よ
- さまよえる蒼い弾丸
- 今となっては、Into Free -Dangan-でないのが惜しまれるところです。バンドの状態がすこぶる良好であることが分かりますね。結構演奏しているようで、映像化されたのは三回目のはず。冒頭でシェーンが何か叫んでるようなのですが、何故か「行くぞおおおおお!!!」と気合を入れてるように脳内で変換されてしまいます。
- Don't Wanna Lie
- この曲、ライブで見るのは初めてのはずなんですが、余り初めてな気がしません。PVが綺麗なバンドの映像だったので、バンドで演奏する姿に馴染みがあるせいかもしれません。
- ピルグリム
- 後ろのスクリーンで、印象深い映像が流れていたのですが、ほとんど見えないのは残念です。最後のサビ前に映像が巻き戻って、桜の木の映像が流れるシーンは曲と相まって、印象的だったのですが・・・。松本さんと大賀さんが丁寧にハモってます。
- BE THERE
- 懐かしの曲に歓声が大きくなるのが分かりますね。会場では分かりづらかったのですが、Aメロのバッキングとか結構アレンジしてますね。原曲の90年代初頭の空気とは全然違うけど、ふとした瞬間に20年前の初々しいB'zが顔を見せる不思議な感覚が味わえます。二人ともにこやかに演奏していますよね。
- Homebound
- やや中途半端だったアルバムよりも良い位置にいると思います。低音のボーカルが興奮した会場をゆっくりと落ち着かせていきます。Ain't No MagicツアーでのTINY DROPと同じ、非常に落ち着いたトーンの楽曲ですが、個人的にはこちらの方が好きですね。
- ボス
- ずっと、ボスの前の演奏はRAINBOWだと言っているのですが、やっぱりRAINBOWですよね、この部分。重厚から軽快な曲調へ移行し、アイロニー漂う歌詞を茶目っけのある表情で、低音とファルセットを巧みに使い分け、稲葉さんが歌っています。しかし、気のせいでしょうか、どことなくヘビーな前奏と後奏の方がバンドメンバーはしてやったりといった表情で演奏しているような。
- 命名
- Homeboundとは逆に少し損をした印象の楽曲です。アルバムでは実質上のラストを感動的に飾っていたのですが、ライブではBrotherhoodやC'monなどが感動的なパートを総取りしたため、どことなく半端な感じが漂ってしまいました。
- DAREKA
- 後ろで「わああぁぁああぁぁぁぁあ!!!」ってやるのを言い忘れるとは。非常に寂しい独り者のことを歌った曲なのですが、不思議と寂しさよりも希望の色の方が強いですよね。手拍子という演出に、最後のサビ前の合唱というライブ会場特有の一体感がまた希望の色を強くしている。
- SPLASH!(英語Ver.)
- 井戸パートで、まさかの無言を決め込む松本さん。無言な割には非常にユーモラスな動きで会場を沸かせていました。しかし、まさか前のツアーから井戸まで引っ張ってくるとは思いませんでした。そして、SPLASH!はまさかの歌詞カードなし。もともと打ち込みの音が印象的な楽曲でしたが、英語版はそれがさらに強調されています。一番のAメロからBメロの間や、Bメロで小さく流れる打ち込み音が印象的。しかし、まさか真冬にこの曲を聞くとは思いませんでした。
- Brotherhood
- C'monと並んで、ライブの中核をなす楽曲です。RUNと共に演奏されることが多く、B'zとファンを象徴するような楽曲として演奏されてきましたが、今回は少し意味合いが違うような気がします。RUNが気心の知れた仲間と当たり前に笑い、時に叱咤しながら走り続ける曲なら、BrotherhoodとC'monは当たり前に走れなくなった人たちと、それでも歩む楽曲です。最後の「We'll be alright」のくだりも非常に力強くて、好きなのですが、最近はCメロの歌詞が深く染みます。
- #1090[千夢一夜]
- バンドメンバー四人のインストゥルメンタルは#1090のアレンジだということにやっと気付きました。#1090はすっかり千夢一夜バージョンの方がお馴染みになってしまいましたね。井戸パートでは無言だった松本さんが、ここで一言。
- BLOWIN'
- 一転して楽しい楽曲です。フライングステージとあわせて、非常に賑やかでパートの始まりです。お馴染みの楽曲ということで、バンドにもどこか落ち着いた空気が流れてます。「風を受けて立ちあがろうとする〜」で、おもむろに立ちあがるシェーンが無駄にかっこいい。
- イチブトゼンブ
- 昨年はラストを飾り、ややバテ気味のボーカルでしたが、今回はライブ終盤目前という一番良いタイミングの演奏のため、高音パートもしっかりと歌われています。まぁ、それでも、この曲は少し苦しそうですが。爽やかさの割には、非常にキーの高い楽曲ですよね。
- 裸足の女神
- Liar!Liar!
- GO FOR IT, BABYの特典DVDにも収録されましたが、バンドの状態は、すこぶるこちらの方が良いです。シンセの音がバンドの音と絶妙に絡まって、シャープな楽曲をさらに研ぎ澄ましていきます。CMでも使われていましたが、炎を背に歌う稲葉さんが非常にかっこいい!
- ZERO
- かつてはお馴染みすぎた楽曲も、最近はめったに聞けなくなってきました。かつてのLIVE-GYMの定番中の定番、ZEROです。なんというのでしょうか、前は当たり前のように聞いていたのですが、風格さえ漂う楽曲になってます。見どころはやはり、増田さんの満面の笑みでの演奏でしょうか。何気に稲葉さん並にジャンプしてるバリーも大したものです。「君が僕に教えてよ、教えてくれぇ!!」のくだりはお馴染みのようで非常に珍しいです。
- DIVE
- 新たにライブの定番曲の位置を占めようとしているDIVEの登場です。かつて、明石さんとZEROと絶叫したように、「ラララ」のパートをバリーとシェアしながら歌っています。元々休む間のない楽曲ですが、後半にきて運動量がどんどんあがっていくのが凄い。
- ザ・マイスター
- キーボードの軽快な音に乗せて、掛け合いを開始。ザ・マイスターについては、このシチュエーションをCDで聞いた時から、誰もが予想したかと思いますが、やはりライブで聞くと気持ちが良いものです。豪快というよりは軽快な部類の楽曲です。小気味よいリズムにあわせて稲葉さんが闊歩するのが絵になる。松本さんが片手をあげながら、客を煽ってるのが何か妙に堂に入ってますね。
- C'mon
- いつもよりも長めのMCを挟んでのC'monの演奏。キーボードとギターによる荘厳な印象の漂うイントロに導かれて始まる。先のMCもあって非常に感動的な本編の締めです。ACTIONツアーの光芒も非常に感動した記憶がありましたが、あの凛としたかっこよさとはまた違いますね。最後の「C'mon!」の連呼に言いようのない哀愁と力強さがこめられています。
- いつかのメリークリスマス
- まぁ、今の時期に聞くと時期外れも甚だしい曲ですが、今やB'zの代表曲とも言える位置を占めるいつかのメリークリスマスの、ようやくの映像化です。これまでライブで演奏されたのは94年、2003年のライブの内、わずか数回のみ。当時よりも稲葉さんの声が高くなって、再録版などでも少しうわずったようなトーンで収録されることが多かった曲ですが、今回は限りなく良いコンディションで歌われています。今でこそ時期外れですが、冬になったら是非とも引っ張り出してみたくなるということ請け合いです。
- ultra soul
- やらないわけがない楽曲になってきました。私はultra soulのリリース以降、まだultra soulがないライブというのを経験したことがありません。ライブでは問答無用の必殺技のようなずるい楽曲なので仕方がありません。いつかのメリークリスマスとultra soulって限りなく豪華なアンコールですね。2011バージョンではなく、冒頭にシンセの音が付け加えられた紛れもないC'monツアー仕様。冒頭でシェーンに巻かれたマフラーもどきが、二番途中で何故か放り投げ楽しそうに笑う稲葉さんとシェーンが印象的。当たり前のようにCDとは違うギターソロ後の松本さんの「HEY!」も健在。
- Calling
- いつかのメリークリスマスとultra soulの後を受けて、ライブ全体を締めくくるのがCallingというのは、何て言うか非常に素晴らしいですね。BIG MACHINEツアーで演奏されて以降は余り演奏されなくなりましたが、2009年のサマソニで演奏され、C'monツアーで、こうして演奏されることになりました。まぁ、でも演奏回数の割に映像化率の高い曲です。この曲の特徴はとにかく曲本編終了後の思わず頭を振りたくなるような、激しいバンドの展開。今回もしっかり聞かせてくれます。
- Ending
- 「お疲れ!」の挨拶の後は、冒頭の続きで、Brotherhoodのリハーサル風景と演奏が流れるという珍しい展開。ちょっと唐突な気もしますが、リハーサルとは思えないほどしっかりとした演奏です(最後のAlrightは流石に程々に気が抜けてますが)。合間に各会場のライブ前の気合入れ「生一丁!」「喜んで!」の映像を収録。そして初回の公演だった仙台公演でのMCも。最後は気合入れを終えて、「Last show! Last show! Kick ass!!」のシェーンの声とともに千秋楽のステージに向かうメンバーが映される。何となく冒頭に戻ってもう一度見たくなるような上手い編集ですね。