「Highway X」から「SLEEPLESS」が本日0時よりアルバム発売に先行して各種配信サービスで配信開始となりました。B'zとしてのリリースは昨年の「FRIENDSⅢ」から6か月ぶり、シングルは「UNITE」以来10か月ぶりです。久しぶりと言えば久しぶりなのですが、近年のB'zの活動としては比較的コンスタントなリリースです。Instagram、Twitter、LINEではティザームービーも配信。イントロから歌の出だしまでが流れる簡単なものですが、現在開催中のツアー映像と思しき二人の絵もわずかですが、混じっており興奮を盛り上げます。
名探偵コナンのタイアップ曲として、比較的早めにTVで流れていた「SLEEPLESS」ですが、ライブであれ音源であれフルで聞くとまたイメージが変わります。耳に響くシンプルなリフは相変わらずのLed Zepplinの「Kashmir」めいた響きがありますが、その合間を縫って打ち込みのドラムが聞こえてきます。ギターのリフに若干エコーがかけられていることもあり、ライブアレンジっぽく聞こえますね。
バンドが加わって十分に曲が暖まったところで、稲葉さんの早口なボーカルが登場。「NEW LOVE」ではどちらかというとパワフルでどっしりと構えた曲が多かったので、「SLEEPLESS」のようなシャープでスピード感ある楽曲は久しぶりの印象があります。まくしたてるようなAメロから、少しテンポを落としたBメロを経てサビへ。サビのインパクトが頭ではなくお尻に持ってきていたり、ラストサビ前で低音を持ってくる構成がどことなく「Q&A」チック。この曲を特徴づけるラップパートは1番終了後に出てきて、暴力的な勢いで言葉が降ってくるのですが、そこからすぐにAメロに戻してくるのがまたカッコいい。
ギターソロはメロをなぞり型ではなく、短い二部構成のややダークな響き。「世界はあなたの色になる」もそうですが、近年のB'zから名探偵コナンへの提供曲は割とダークな色合いが強い。他アーティストの提供曲との差別化を意識ているのか、オーダーがあるのか、たまたまなのか分からないですが。
歌詞については、勝手ながらコロナ禍の影響が強いのではないかと感じました。色々な解釈があるものかと思いますが、「眠れぬ夜を繰り返し」というフレーズから始まる不安を滲ませた歌詞は、いつになったら一連のコロナウイルスに翻弄される日々が終わるのだろうかという嘆きが伝わってくるように思います。