B'z LIVE-GYM 2001 -ELEVEN- [DVD]
- 出版社/メーカー: VERMILLION RECORDS(J)(D)
- 発売日: 2013/03/27
- メディア: DVD
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かれこれ12年も前のツアーなので、さすがに二人とも若いですし、サポメンも現在のシェーン・バリー・増田体制ではなく、1999年のBrotherhoodツアーと同じ黒瀬・満園・増田体制です。B'zがまだ少しライブでやんちゃだった頃で、今のようにコントロールされた動きではなく、結構無鉄砲に二人が走り回ってます。
B'zの西武ドーム公演はこの年のみです。僕も参加しましたが、恐ろしく暑かった記憶があります。ライブ中、稲葉さんも何度も口にされてますが「とろける」くらい暑かったです。屋内のようでいて、時間と共に周りが暗くなっていく野外の醍醐味も味わえるという意味では魅力的な場所ではあるのですが。
まだまだ日の光が強い会場に「B'z ELEVEN」の音が響くところから始まります。[I]のロングバージョンです。実際にはOPENING SEとしてPSYCHO CIRCUS / KISSが直前まで流れており、最後に「Welcome to the show」のボリュームが大きくなって、[I]に流れ込むというかっこいい演出だったのですが、ここではそれが削られています。
01. 愛のprisoner
02. Seventh Heaven
ステージを囲んでいた幕が下ろされると、ステージ前面にごっつい柵が立っているという演出は西武ドームのみの演出でした。prisonにちなんでの鉄柵ですが、屋内の公演ではライトを使って柵を演出し、メンバーが宙に浮いてるような錯覚をさせる演出がありました。自然光が入ってくる西部ドームのみ、このような演出です。
非常に高い音域からの曲ということもあり、稲葉さんの声は少々苦しそうな印象を受けます。最後の「I hate you,hate you」の低音域が非常に印象的ですね。一方でSeventh Heavenは非常に伸びやかです。[I]〜Seventh Heavenの流れがアルバムの中ではまってたので、愛のprisonerからのスタートに度肝を抜かれた記憶があります。「B'zのLIVE-GYMへようこそ!!」はHidden Pleasureでも使われた演出です。
03. 銀の翼で翔べ
04. さまよえる蒼い弾丸
05. さよならなんかは言わせない
前のアルバム曲を演奏するということが最近はほとんどないのですが、このツアーでは珍しくBrotherhoodから銀の翼で翔べを演奏しています。Brotherhoodツアー時よりも、タイトに引き締まった印象のアレンジですね。ステージを縦横無尽に駆け回り、時々カメラに向けて演奏する二人が印象的です。「Talkin' about you, baby!!」でカメラに向かってシャウトするシーンが特に印象的です。
さまよえる蒼い弾丸は今回連続リリースの映像作品全てに登場しています。たまたまではありますが、最近何かと優遇されている曲です。同じ曲ですが、3作品それぞれで受ける印象が違うので聞き比べてみると面白いかもしれません。
さよならなんかは言わせないは当時、かなり意外な選曲でした。原曲に比べると少々稲葉さんの声が甲高い印象がありますが、外の風景とあいまって良い雰囲気を出してます。Aメロ部分での増田さんのキラキラとした音がポップさを増しています。
06. 煌めく人
07. コブシヲニギレ
08. Raging River
ELEVENから三連発です。煌めく人とコブシヲニギレはかなりの難曲のようで、煌めく人のAメロやコブシヲニギレのサビはほとんどがなりたてるような調子で稲葉さんが歌っています。テンションは十分に高いので、見ていて気持ちいいのですが、曲に振り回されてる稲葉さんというのは非常に珍しい姿かと思います。
増田さんのさくらのソロを挟んでからのELEVENというアルバムの核となるRaging Riverについては、光芒やC'monとは違った壮大さがありますね。基本的には原曲イメージを踏襲していますが、アコギベースの前半をエレキにしたり、ギターソロ前の構成を大きく変えてみたりと、細々とアレンジをしています。
09. HOME
非常に人気の高いHOMEですが、この年以降日本語で歌われる機会がめっきり減ってきています。深呼吸をネタにしたMCを挟んでからのHOMEは非常に和やかなムードが漂っています。英語バージョンのシンプルなバンドサウンドに近づいてきているのが分かります。
10. 今夜月の見える丘に
11. ultra soul
12. スイマーよ2001!!
いまや定番曲の今夜月の見える丘にとultra soulですが、当時はまだまだ新曲でした。特にultra soulはリリース後、初めてお披露目されたツアーです。まだまだ原曲に忠実なアレンジで、ultra soulがライブの定番曲となる強力なアレンジは翌年のGREENツアーになります。ultra soulの最後サビ前の「Hey!」を稲葉さん自身が言うなんて今では考えられません。今夜月の見える丘には最後の火花の演出が鮮やかです。この曲はリリース以降、大きく印象を変えることがありませんね。
シングル通りに、続いてはスイマーよ2001!!が続きます。これもHidden Pleasureでお披露目になってます。微妙にアングルが違う等の違いはありますが、同一公演ですし、基本的には同じ映像です。テンションのあがり方が半端なくて、この映像の中では一番好きな曲です。
13. TOKYO DEVIL
14. SACRED FIELD 〜 #1090
TOKYO DEVILは翌年、DEVILとして生まれ変わりますが、ここでは日本語バージョンです。稲葉さんがマイクスタンドを空中で回転させながら真上に放り投げるという非常に変わった芸が見れる映像です。たまたまなのかわざとなのか分かりませんが、照明の効果もあって非常に絵になってます。曲の終わりからやや遅れて、黒瀬さんが銅鑼を鳴らします。
リリース前の楽曲でしたが、SACRED FIELDをソロコーナーで松本さんが披露。DRAGON FROM THE WESTにてリリースされるのは翌年のことになります。疾走感のあるこの曲から、最後に#1090をさわりだけ引いて締めます。この頃は静かなソロよりも弾き倒すようなソロですね。短髪でもROCK。
15. JAP THE RIPPER
16. ギリギリchop
17. juice
恒例の最後の畳み掛けです。シングル曲の台頭により、近年は演奏されなくなったJAP THE RIPPERが先陣を切ります。BUZZ!!ツアーでの太いアレンジが印象的でしたが、今回はアルバム曲に合わせて、かなりとがった印象を受けます。ただ、シャウト等は控えめですね。
続くギリギリchopではギターソロで松本さんが割りと盛大にやらかしています。稲葉さんがよく歌をあわせられたなぁと思うくらいには盛大に。以降、本来のギターソロそのままで披露する事がなくなったような気がします、そういえば。
juiceは当時では新しい部類に入る曲ですが、曲中盤の掛け合いといい、あまり印象が変わりません。それだけライブ用に元から完成された曲ということでしょうか。しいて言うなら、掛け合いが学園天国にならないのに、違和感を覚えるくらいです。掛け合いでは缶を股間に当てながら、水を出したりと割とやりたい放題。最後には後ろに出てきているトラックから大量の缶が放出され終了。
18. 恋心(KOI-GOKORO)
19. GOLD
20. 裸足の女神
恋心もHidden Pleasureで既にお披露目済みです。GOLDもULTRA Pleasureの得点DVDでお披露目済みなので、アンコールは熱心なファンには、割と退屈かもしれません。ELEVENというアルバムの意味について、語るMCが個人的にはいいなと思いました。しかし、この時MCでいってた35枚目にはまだまだ遠い道のりのようです。
最後は裸足の女神で締め。意外と最後のコーラスが短いですね。もっと長々と歌ってような印象があるのですが。間奏でドリルを手にしない松本さんというのが珍しいです。さすがにその辺は記憶から抜け落ちてたので、新鮮な気分でした。美しき世界をバックに聞きながら終演。
ACTIONやCORはある種特別な要素が詰まったライブでしたが、ELEVENはいかにもB'zらしいアルバムツアーのライブです。90年代中盤以降の、程よく派手な演出で、ステージを縦横無尽に走り回る二人の映像って実はあんまりないです。見てて「そうそうこんな空気だった」と当時の会場の蒸し暑い空気を思い出させてくれる作品でした。